作品情報
フロスト警部シリーズ最終作の邦訳。
創元推理文庫の上下巻で刊行。bookIdentifiers は上巻の紙書籍を採用し、下巻 ISBN は referenceUrls に併記した。
レビュー要約
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シリーズらしい軽妙さと猥雑さを楽しむ声が多く、最終作としての寂しさや長大さを感じる読者もいる。
書籍情報
- 出版社
- 東京創元社
- 発売日
- 2017-06-30
- ページ数
- 453ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784488291082
- ISBN-10
- 4488291082
- 価格
- 1430 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
あのフロスト警部が、デントン署を去るときが来た? 自らのヘマが招いた事態とはいえ、マレット署長や新任の主任警部の目論見どおり追い出されるのは業腹だ。だが管内で容赦なく起き続ける事件の捜査に時間を取られ、異動の日は刻一刻近づくばかり。絶体絶命、史上最大のピンチに見舞われ弱りきった警部は、最後にどんな始末をつけるのか。シリーズ累計85万部、全作品が年間ミステリランキング1位に輝いた、超人気警察小説最終巻。
レビュー
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さびしくなります(上下読了)
一度書いたレビューがミスで消えてしまったので、どこまで復元できるか不安になりつつ書いております・・・ 結局、本作品は配達が待ちきれず、kindle版と紙とを両方購入しました。内容は今までの作品と全く遜色なく、ただ、これで最後、というので惜しみつつ読んだ次第です。 フロストシリーズは全作読みましたが、最初は本屋で偶然手に取り、ハチャメチャ事件のてんこ盛りと、キャラクター、翻訳の面白さにはまりました。みんな、どうこう言いながら、デントンのすべての難事件をぜんぶフロスト警部一人に「ぶっこむ」なんて、ひどすぎます。かわいそうです。ミスマープルだって、ポアロだって、ホームズだって、隅の老人だって、こんなにいっぺんには押し付けられません。といってもモジュラー小説だから仕方ないのかもしれませんが。 いわゆる「推理小説」と謳う、ありえない矛盾だらけのトリックや、回収されない伏線が放置されるような似非推理小説は大嫌いです。その中で、これだけの事件、エピソード、猥雑さとお笑い、ほろっとさせられるヒューマニズムを詰め込み、果たして全部をちゃんと帰結させられるのか・・と、当初は不安になりながら読み始めましたが、見事に裏切られました。伏線はほぼ全てが(膨大な量にも関わらず、著者は忘れずに)回収されます。各作品間の年数が比較的長いこと、そして、娯楽作品としての面白さを保ちつつ、実は非常に緻密に構成されていることから、著者は丁寧に時間をかけて各作品を仕上げたのだろうと思います。 また、冗長な情景描写や、しめっぽい心理描写はほとんどないにも関わらず、「きたない、だらしない」フロストが、実は熱心すぎる仕事中毒で、自分の時間なんかないために「きたない」こと、そして思いやりがありすぎるためにどの事件にも深く関わり、時には、法的に・・・という手段も辞さないこと、そして、本当のフロストは、正義と勇気と優しさ、の人であることが見えてきます。特に、関わった人のこれまでや今後の人生、生き方までさりげなく気遣いを示すところなど、心にしみます。クリスティにも通じますが、人物描写の巧みさを感じます。 扱う事件の陰惨さは、特にお子さんを持っている方は気分が悪くなる点もあるかもしれませんが、フロストの人間性がそれを救っているところも多々あります。日本の小説で同様の事例を扱ったら、読了後ひたすら滅入りそうですが、そうでないところはさすがに伝統の推理小説国家、という背景もあるかもしれません。 他の作品とこの作品で異なる点というと、最終決着部の解決方法かもしれません。 著者が自分の予後を知りつつ書いたのでしょうか。 著者のご冥福を心より祈念いたします。
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面白い
初めてKindle版での購入。 確か最初に同シリーズを買ったのは平成8年頃かと… 紙ベースですが全巻購入しています。 ストーリーは、少しもどかしさもあり。 懐かしさもあり。ノスタルジーに浸っております。 同シリーズで最初に読む本ではありませんが、幸せになる一冊でした。
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超訳?
私も、どなたかと同じように、待ちきれずに原書を買って読みました。もう訳本は出ないのか、と思っていましたので、今回の発売はうれしい限りです。で、一気に読んだ感想は「原書より面白い」です。それは芹澤氏の訳に負うところも多いようです。明らかに原文の意味する範囲を超えた表現も結構あります。しかし、その部分がフロストシリーズの味ですので否定的には考えません。シリーズ全体を通じて、エロ、グロが強い点はやや眉をしかめます。特に、今回は解剖の場面が多く、気の弱い方はご注意願います。そのリアリティはすごいです。それから、本書はイギリスの刑事訴訟手続を正確に表していると思われます。シリーズを読むのと並行してイギリス刑事訴訟法(特に捜査)を勉強してみました。それにしても、捜索令状を取るのに本当にこういう手続を取るんでしょうかね。最後に、全シリーズをもう一回ゆっくり読み直してみたいと思っています。次がないのは寂しい限りです。
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あいかわらず過酷です
とにかく、悲惨で過酷。フロストの疲労感がこちらまで伝染して来そうです。 解決の糸口もつかめずに、事件の迷宮をぐるぐる回っている気分になります。 事件は、子供が犠牲になるもので、苦手な人も多いと思うので、ご注意下さい。 ただ、私の場合は、キャロル・オコンネルの、マロリーシリーズ2作目で、その悲惨さに、シリーズがもう読めなくなったのに対して、同じようなケースでもこのフロストシリーズの場合は、ここまで読み続けられたのは、何が違うのか。 フロストのブラックジョークの毒に麻痺してしまったのか。いろいろなシーンで、思わず噴出してしまうジョークも満載です。 この品のないジョークが、何かオヤジの悲哀を感じさせます。 愛情と情熱に溢れた、若かりし頃のフロストも語られます。その対比がもの悲しい・・・。 事件以外のトラブルも相変わらずで、どうなることかと思っていたら、ああ、こんな解決の仕方でいいの?とちょっと肩透かしをくらったような。 まあ、それはいいとして、とにかくお気に入りの作家が亡くなってしまって、さみしい限りです。 もう読めないのかと思っていたフロストシリーズが、こうしてまた翻訳されて感謝です。 フロストシリーズを読んでこられた方は、お薦めしなくても読まれてますよね? でも、ファンの一人として、あえてお薦めしておきます。 読んだ後は、寝不足もあってどっと疲れます。 R・D・ウィングフィールド様も、どうぞゆっくりとお休み下さい。
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期待通り
待ってました!下品さがたまらないツボです。 上司のマレットやスキナーには本当にむかっ腹が立ちます。 相当へこむような日にも食事にもありつけない忙しい時も周囲を笑わせたり、下品すぎる冗談や逆襲の数々で やり過ごすフロスト。夫向きではないし、上司としてもだらしなさすぎだけど、なんか好きです。 購入した下巻が早く読みたいけどあえて自分をじらしてます。お楽しみを取っておくタイプなんで。
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全作品の表紙イラストがとても良い!
第一作目からこれは面白いと過興奮、第二作目から最終作(残念、もっと続いて欲しい)まで、全く読者の期待を裏切らない稀有なシリーズ。 ホームズにも最終作があると己を慰め、これだけの傑作をものにした作者ウィングフィールドに唯々感謝感謝。 最後に特記したいが、表紙のイラストがとても良い。作品の雰囲気にこれほどマッチングした表紙イラストはあまりないのではないか。
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日本語訳の言葉遣いが不自然
TVシリーズのファンで、そちらが先、原作は後から読んでいる。 まだ上巻なので、内容の評価はできないが、日本語訳の言葉遣いが不自然に汚く、閉口してしまう。 ドラマも字幕で観ていたけれど、原作本の翻訳の言葉遣いは過剰に下品で、読み辛い。 内容はおもしろくなってきているけれど、下巻を買うかどうか迷うくらい。 フロストの言葉遣いに品が無いにしても、もう少しセンス良く翻訳することはできなかったのかと思う反面、英国ドラマでは言葉遣いが考慮され、こちらの翻訳が原作に忠実なのだろうかとも思う。 翻訳者と(私自身の)相性が悪い本に当たると、とても残念だ。。。
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フロスト警部の部下たち
今作は、フロスト警部の部下たちの活躍が目立ってます。 新しい上司に事件を全部押し付けられ、通常は放っておく書類仕事まで細かく言われるフロスト警部を 助けて、部下たちが活躍します。(一人、足を引っ張るヒトがいますが) 新しく頭の良い女性警官も加わり、シリーズによく出てくる警官とともに、パワハラに耐えて頑張ります。 失敗ばかりの芋にいちゃんも、フロストが窮地に陥った時に頑張ります。 この芋にいちゃんの、のんきさと、めげない精神力が羨ましい。 芋にいちゃんと女性警官を主役にしたスピンオフストーリーがあっても、よいくらい。 愛すべき作品を送りつづけた、作者の冥福を祈ります。
関連する文学賞
- 翻訳ミステリー大賞 第9回(2018年) ・受賞