作品情報
日本的雇用慣行の経済学:労働市場の流動化と日本経済という題名から、作品の中心にある情景や問いが立ち上がる。
『日本的雇用慣行の経済学:労働市場の流動化と日本経済』は、八代尚宏による作品で、石橋湛山賞の対象となった。 <p>日本経済新聞社,1997,4-532-13134-0<p><ul><li>タイトル:日本的雇用慣行の経済学 : 労働市場の流動化と日本経済</li><li>タイトル(読み):ニホンテキ コヨウ カンコウ ノ ケイザイガク</li><l
書籍情報
- 出版社
- 日本経済新聞出版
- 発売日
- 1997-01-01
- ページ数
- 264ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784532131340
- ISBN-10
- 4532131340
- 価格
- 163 JPY
- カテゴリ
- 本/社会・政治/社会学/労働問題
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レビュー
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日本的雇用慣行の経済学レビュー
高齢者、女性等の雇用の問題を経済学の観点から巧みに捉えた良書。ぎっしりと始めから終わりまで、これでもか!と豊富なデータと考察が書き込まれており、尚且つ、分かり易い。経済学に興味のない、馴染みのない方でも理解し易く、面白いと思える好著。人事に興味のある方や経営者を志す方にもお薦めである。賞をとったのも頷ける。
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日本的雇用慣行の理解に疑問
日本的雇用慣行については、「若年層が中高年齢層の給与を負担する制度」という解釈がある。これは人的資本理論を無視した荒唐無稽な理屈であり、「ねずみ講理論」とも言われる。但し、問題はこのような嘘は一般大衆に信じられやすい。このような誤解を糺すのがエコノミストの役割であろう。 ところが筆者は「ねずみ講理論」に従って日本的雇用慣行の存在理由を説明しているのである。高度成長期には日本的雇用慣行に合理性があり、低成長期には合理性がない。高度成長期には人的資本投資が有効であったというのが主張の骨子。これには驚いた。マクロ経済情勢と企業内部の人事制度は無関係ではないが、直接連動していない。経済が成長しなければ人的資本理論が成立しないというのは奇妙な解釈である。企業は合理性を求めて人事制度改革を行っている。企業の外的環境に変動が生じた場合には、いかなる対応をすべきかを提案するのがエコノミストの使命であろう。雇用が流動化せざるを得ないという「マルクス主義的歴史観」には同意できない。
関連する文学賞
- 石橋湛山賞 第18回(1997年) ・受賞