作品情報
ドローンが出前をし、AIが将棋や漫才に入り込む街で、昔ながらの新世界が新しい世界へずれていく。
ヨーロッパ企画の上演台本として発表され、第61回岸田國士戯曲賞を受けた作品。白水社刊の単行本には戯曲本文が収められ、通天閣の足元に広がる新世界の土地柄と、シンギュラリティを思わせる技術環境が重ねられている。古い街の調子を保ったまま未来が押し寄せるため、笑いの奥に生活の変化への戸惑いもにじむ。
レビュー要約
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近未来的な道具立てを使いながら、下町の人びとの会話と関係性で笑いを積み上げる点が評価されている。風刺の鋭さよりも、荒唐無稽な状況を人情喜劇として成立させる構成力が読みどころとされる。
書籍情報
- 出版社
- 白水社
- 発売日
- 2017-04-22
- ページ数
- 198ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13.8 x 2 x 19.4 cm
- ISBN-13
- 9784560094082
- ISBN-10
- 456009408X
- 価格
- 2200 JPY
- カテゴリ
- 本/エンターテイメント/演劇・舞台/演劇
【第61回岸田國士戯曲賞受賞作品】 ドローンが出前をする通天閣のおひざもとでは、AI搭載の炊飯器が、将棋や漫才もしてけつかる! シンギュラリティを予兆する、SF新喜劇(コメディ)。 「旧来の軽演劇のように見せながらやがて訪れるAIの波に翻弄される庶民の様子を笑いのうちに展開させて見事。その今を見る視線はシニカルなようでいて妙に暖かい」――岩松了 「きわめて技術が高く、アイデアが全編に行き渡っており、結果すこぶるおもしろい作品となっている」――岡田利規 「上田氏のセンスが独特なのは、「オーバー・テクノロジーが人間の本質を、びっくりするぐらい変化させない」という点である」――ケラリーノ・サンドロヴィッチ 「こんな作品こそ、翻訳されて海外に紹介され、『日本』や『日本人』あるいは『大阪人』というものの不可思議さを『現世界』に知らしめるべきだ」――野田秀樹 「現在のロボット技術の限界と、描きたい未来との乖離を、随所に見られる卓越した笑いの技術でカバーしている」――平田オリザ 「シニカルだが、思いつきで終わらず、どこか幸福な笑いが出現するのは高い作劇の技術ゆえだ」――宮沢章夫 巻末には「特別付録」として、イメージが具体化するまでのメモや衣装デザイン、舞台美術資料や舞台写真を収録。
上田誠(うえだ・まこと) 1979年、京都府京都市生まれ。 同志社大学工学部中退。 ヨーロッパ企画代表。劇作家・演出家。 映画・ドラマの脚本、テレビやラジオの企画構成も手がける。 2010年、構成と脚本で参加したテレビアニメ『四畳半神話大系』が、第14回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門で大賞受賞。 大喜利イベント「ダイナマイト関西2010 third」で優勝。 2014年第32回京都府文化賞奨励賞受賞。 アニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』の脚本を担当、2017年4月7日に全国公開。 主要作品『サマータイムマシン・ブルース』『曲がれ! スプーン』
レビュー
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カスタマー
楽しく読める戯曲。岸田國士戯曲賞受賞作品なので間違いはない。
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ウェルメイドSF
岸田戯曲職受賞作。大阪の新世界を舞台に、母をなくしてくしかつ屋を切り盛りするみんなのマドンナ的なマナツちゃんをめぐって近未来SF的なネタが漫才のノリで展開する。まあ面白かったんだが最後になって心脳問題とかバカな若者の好きなネタが出てきたり、死んだ母親がデータが残っていて見守っていたとかいうネタが出ていくらか崩壊した。
関連する文学賞
- 岸田國士戯曲賞 第61回(2017年) ・受賞