鹿野忠雄: 台湾に魅せられたナチュラリスト
鹿野忠雄 台湾に魅せられたナチュラリスト は、台湾の自然研究に大きな足跡を残した鹿野忠雄の生涯を追う評伝である。探検、標本採集、植民地期台湾の学術環境を重ねながら、一人のナチュラリストの情熱と時代の制約を描く。
作品情報
台湾の山野に魅せられた研究者の歩みを、自然史と時代史の中に置く。
鹿野忠雄 台湾に魅せられたナチュラリスト は、台湾の自然研究に大きな足跡を残した鹿野忠雄の生涯を追う評伝である。探検、標本採集、植民地期台湾の学術環境を重ねながら、一人のナチュラリストの情熱と時代の制約を描く。
レビュー要約
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作品の主題や時代背景を丁寧に追う読者に向く。派手な展開よりも、人物の置かれた状況や文章の落ち着いた運びを味わう読み方で評価されている。
書籍情報
- 出版社
- 平凡社
- 発売日
- 1992-02-01
- ページ数
- 335ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784582373813
- ISBN-10
- 458237381X
- 価格
- 2644 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/エッセー・随筆
戦前、未開の地台湾の魅力にとりつかれ、単独で「高砂族」と呼ばれた人々の中に入り込んだ男がいた。
レビュー
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伝記というよりも
本業は昆虫の分類学である山崎氏の鹿野忠雄の伝記。長らく面白くなかったと言う印象を抱いていたが、再読してびっくり。面白かったです。すいません。 エッセイストクラブ賞を、受賞したと言うことで、話題を読んだが、鹿野の持っている人間的な魅力は感じられるものの、台湾の先住民や自然に興味がなければ、楽しく最後まで読めると言う本ではない。良くも悪くも研究者の書いた固い伝記と言うことだが、伝記としての記述以外に表れる、著者の理系の研究者としての手際のよさが、刊行から20年近く経って、本書の価値を高めている。型破りな学者としての鹿野に興味があるという人はもとより、台湾の自然に興味があるという人におすすめしたい。 鹿野の著作のところで、面白くなかったというようなことを書いてしまったので、罪滅ぼしに目次を転記しておきます。 1.ジラコーバック(紅頭山)に立って 2.昆虫学者になりたい 3.草創の台北高校へ 4.台湾高山の動植物的探求 5.地理学的空白への挑戦 6.台湾における氷河圏谷の発見 7.トビウオとチヌリクラン 8.軍靴の響きの中で 9.マニラにて 10.台湾の歴史民族学 11.戦時下の北ボルネオへ 12.緊迫情勢下の民族調査 13.昭和20年 14.悲劇
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戦争に消えた学者
著者は、昆虫や鶴の研究者。 本書は、台湾を中心に活躍した鹿野忠雄の伝記。少年時代から、第二次世界大戦末期に戦地で行方不明になるまでの一通りが語られている。 台北で過ごした学生時代に山々を回り、少数民族のなかに入りこんでいく。東大進学後も昆虫、氷河地形、民族の調査に携わり、大きな成果を上げた人物だ。研究がどれも楽しそう。戦前の南方の自然研究が、いかに魅力に満ちていたかがよく分かる。 データ的な側面も、実に詳細。よくここまで調べたものだ。 その死についての推測も。