詩学創造 (平凡社ライブラリー か 24-1)
菅野昭正『詩学創造』は、北原白秋、萩原朔太郎、三好達治、伊東静雄、西脇順三郎を中心に、日本近代詩がどのように独自の詩学を形成したかを読む評論である。作品の精読を通して、詩人ごとの言語感覚と近代詩の展開を結びつける。
作品情報
近代詩の読みから、日本語の詩が自らの理論を生み出す過程をたどる評論である。
詩人論を並べるだけでなく、詩の言葉がどのように表現の原理を生むのかを検討する著作。平凡社ライブラリー版で再刊され、近代詩研究の基本文献として読まれている。
書籍情報
- 出版社
- 平凡社
- 発売日
- 2001-05-01
- ページ数
- 495ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784582763942
- ISBN-10
- 4582763944
- 価格
- 330 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/詩歌/詩論
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レビュー
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オンデマンド書籍です。
Amazonさんがオンデマンド印刷をやっているとは、こちらが届いて初めて知りました。名著であるのに市販のものは入手困難となっていて、中古品でもそれなりの価格ですから、これは良い企画だと思います。
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近代詩人5人についての臨床批評
以前、本書著者が長く書きついだ文芸時評が大部の2巻本となって刊行されたとき、たしかその本をめぐる書評のなかで批評家三浦雅士は、本書著者の批評のありかたにふれて、毎月雑誌等に掲載される小説について、ここはとてもいいけれど、このあたりは問題がある、作品とすればここをこういう方向でこうしたらもっとよくなる、等の診断を下す著者の批評姿勢を、臨床医のようだと書いていたように記憶しています。 本書においても著者は、北原白秋、萩原朔太郎、伊東静雄、三好達治、西脇順三郎の5人の近代詩人をとりあげ、かれらの詩業について作品を丹念に読みながら(しかし作品の引用は必要最小限にとどめられています)、その特質をひきだし詩としてすぐれたところはもちろん評価しつつ、けれども同時にそれぞれの詩人にあって、その詩的創造において惜しい部分、問題を残しているところを指摘して、そこをもっと充実させ、もっと深くつきつめていけば、その達成でもって、詩人の作品はより高い次元のものとなり、そればかりか日本の近代詩にもっとあらたな展望がひらけたはずである、という論じ方をしています。 著者は、それぞれの詩人が書いた現にあるがままの詩から、ありうべき、あるいはありえたかもしれない詩のヴィジョンを想像しているわけです。 同意すること多く、また、なるほどと思うことしきりでした。