川とノリオ (フォア文庫 C)
いぬいとみこの初期児童文学短編。身近な鳥ツグミと子どもたちの関わりを通して、自然へのまなざし、子どもの感受性、戦後児童文学の新しい現実感を描く。
児童文学自然子ども戦後
作品情報
小さな鳥との出会いが、子どもたちの心に静かな変化を起こす。
『ツグミ』はいぬいとみこの初期短編で、1953年12月に同人誌『麦』3号へ発表され、1954年に児童文学者協会新人賞を受けた作品として確認できる。NDL OPACでは作品名単独でのISBN付き単行本は確認できなかったが、理論社のフォア文庫『川とノリオ』が児童文学者協会新人賞の「ツグミ」等を収録する作品集として紹介され、ISBN 9784652070413が確認できる。講談社文庫『いさましいアリのポンス』の電子版紹介でも「ツグミ」収録が確認できる。
書籍情報
- 出版社
- 理論社
- 発売日
- 1982-09-01
- ページ数
- 178ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784652070413
- ISBN-10
- 4652070411
- 価格
- 999 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
Amazon.co.jp: 川とノリオ (フォア文庫 C) : いぬい とみこ, 長谷川 集平: 本
レビュー
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あのころの思いを忘れたくない
かつて国語の教科書で知った「川とノリオ」。大切な人を失うことに対する漠然とした不安と、戦争に対する恐れが、子ども時代の読後感です。様々なことを知り、大人になって家庭も持った今、改めて読み直してみると、当時感じた不安の正体がわかりました。子どもの頃感じた不安は、ノリオの不安。今感じているのは、ノリオの母あるいは祖父の不安。残される者と失われていく者双方の悲しみが根底に流れ、そこに戦争が暗い影を投げかけています。そして、それでも変わらず流れていく川。悲しみの中に、生きていく力を与えてくれる作品だと思います。