日本の文学賞

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奥州狼狩奉行始末

角川春樹小説賞

奥州狼狩奉行始末

東圭一

奥州の狼害をめぐり、狼狩奉行に就いた若者が父の死の真相と藩の不正へ踏み込む時代小説。

時代小説狼狩藩の不正

作品情報

奥州の狼害をめぐり、狼狩奉行に就いた若者が父の死の真相と藩の不正へ踏み込む時代小説。

奥州の狼害をめぐり、狼狩奉行に就いた若者が父の死の真相と藩の不正へ踏み込む時代小説。。

書籍情報

出版社
角川春樹事務所
発売日
2023-11-15
ページ数
216ページ
言語
日本語
サイズ
13.5 x 1.8 x 19.4 cm
ISBN-13
9784758414524
ISBN-10
4758414521
価格
744 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/歴史・時代小説

第15回角川春樹小説賞受賞作 「狼との闘いの描出に秀でたものがある」北方謙三 「『チームもの』『バディもの』としてもよく出来ている」今野敏 「時代小説の持つべき要諦を誠実に押さえている」今村翔吾 「『狼狩奉行』という役職に着目した点が鋭く、ミステリータッチの部分も効果的」角川春樹 選考委員、満場一致! 静謐なるデビュー作。 時代小説の本流を継ぐ、新人誕生。 江戸時代、馬産が盛んな地域にとって、狼害は由々しき問題だった。 そのため、奥州には狼を狩る役――狼狩奉行が存在した。 その狼狩奉行に就くよう藩から申し渡された、岩泉亮介。 父が三年前に非業の死を遂げ、家督を継いだ兄も病で臥せっている。 家のため、命を受けた亮介だったが、今、狼の群れは「黒絞り」という見たこともない大きな頭目に率いられ、かつてないほどの狼害を引き起こしていた。 だが「黒絞り」を追う内に、父の死の真相、藩の不正問題にまで繋がり……。 狼狩を通じて描かれる、自然と人。 時代小説に新風を吹き込む静謐な世界。

東 圭一(あずま・けいいち) 1958年大阪市生まれ。神戸大学工学部卒業。2012年に九州さが大衆文学賞受賞。2018年第10回角川春樹小説賞最終候補。2023年に『奥州狼狩奉行始末』で第15回角川春樹小説賞を受賞。

レビュー

  • 久々に心が温かくなる小説!

    時代小説だけど、現代にも相通じるものがあり、考えさせられる場面もあり。命の取り合いのシーンでは、まるで映像を観ているような迫力、臨場感!最後の狼の描写では泣いてしまった。とにかく面白かった!

  • 狼の賢さと人間の身勝手さがよく分かる内容だった

    馬が狼に襲われることを防ぐ役目の狼狩奉行に任命された岩泉亮介の活躍を描いた時代小説。 本書は江戸時代の話だが、文章が読みやすくてさらっと読むことができた。 「黒絞り」という大きくて賢い狼との攻防、父の死の謎、野間別当の不正問題など、様々な問題が発生する中、亮介がどう対応していくのか読み応えがあった。 信頼できる仲間を増やし、できることを少しずつ進めて困難に立ち向かっていく姿は見事だった。 狼の賢さと人間の身勝手さがよく分かる内容になっており、読後感もよかった。

  • 面白かったです

    とても楽しく読みました。 日本の狼が絶滅したのは、このような歴史があったのかと改めて知りました。 早く、続きを読みたいです。

  • 誇り高く賢いニッポンオオカミ🐺

    動物が出てくる小説というのは良いものだ。樋口明雄「南アルプス山岳救助隊K-9」シリーズをずっと読んでいたが、女性隊員と救助犬ペアの存在はいつも心強くかつ心温まる存在だった。本作品は狼退治という自然と人間の対決と共生のドラマ。そしてもう一つ、狼害を利用した犯罪ミステリーの切り口がある。奥州では馬産が盛んで、狼たちは人でなく馬を襲う。主人公である岩泉亮介が「狼狩奉行」を拝命して事態の打開に当たる。多くの猟師が「黒絞り」に恐れを為し、尻込みしている。難事と言いつつ、岩泉亮介一人に任せっ放しで、有効な手は何一つ打てない藩政。しかし岩泉亮介は、身内をはじめとして、信頼できる仲間を得て、新たな「黒絞り」包囲網を敷く。その一方で「狼狩奉行」であった父を亡き者にした、奴らの所業の全貌も掴み始める。何も用意されていない環境から、尊卑を顧みず頭を下げて、ひたすら足で稼いだ成果である。物語が進むにつれて「黒絞り」が、いかに知能が高く、情の深い獣であることがわかる。読み終えた頃には、私の心には「黒絞り」への畏敬の念が育っていた。北海道や東北地方の熊害については、そんな甘いことは言っていられないのが現実だろう。しかしニッポンオオカミが誇り高く賢い動物であることは、確かなことのようのだ。

  • みなさんにおすすめ

    おもしろかった! 続きが読みたい。

  • 胸おどりハラハラどきどき、最後に静かな余韻・・

    狼狩奉行なんて役職があるなんて知らなかった。どんなストーリーなのか全く予想もつかない中、読み始めるとその世界に一気に引き込まれてしまいました。途中、ハラハラどきどき、困難に立ち向かう若者の活躍に胸踊ったり、狼に畏敬の念を感じたり・・ 読み終わったあと、静かな、すがすがしい余韻にひたっています。

  • 内容が分かりやすく面白い

    言葉遣いなど、その時代のことを良く勉強していると思いました。

  • 現れたのは狼ではなかった。

    主人公岩泉亮介の父が死に至る、短い序章の中にこの物語の全てが詰まっています。 現れたのは狼ではない、では何だったのかと読み進める手が止まりませんでした。 狼狩の御役を引き受けつつ、父の死の真相を追う亮介、 最初はうまくいかないことばかりでハラハラしますが、弓の名手の竜二を相棒に得てからは ストーリーは急展開、最後は清々しい気持ちで読了しました。 最後の一行にまで山の守り神のような大狼の存在が描かれ、静かな余韻を残します。

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