作品情報
原本が持つ感動まで模写する——それが復元模写という、極めて高度な芸術的作業だった。
第16回角川春樹小説賞受賞作。薬剤師として働きながら初応募で受賞した著者・愛野史香のデビュー長篇。名古屋城本丸御殿の障壁画を見て「古典模写制作者」という職業に魅了された著者が、美大生の主人公とともに江戸時代の女性絵師の遺した謎多き作品と向き合う。選考委員全員が「これしかない」と評した、スタンダードな小説構成の中に芸術への情熱と人間的成長を描いた感動長篇。
レビュー要約
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「静かに心が温かくなる」「創作の苦悩と幸福が濃やかに描かれている」と評される。復元模写という題材の奥深さに感銘を受ける読者が多く、高い評価傾向にある。
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日本経済新聞の書評(大矢博子選)で取り上げられた。主人公の芸術的回復の旅と、歴史的絵画の復元という二重の物語構造が評価されている。
書籍情報
- 出版社
- 角川春樹事務所
- 発売日
- 2024-10-15
- ページ数
- 244ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 12.8 x 1.5 x 18.8 cm
- ISBN-13
- 9784758414746
- ISBN-10
- 4758414742
- 価格
- 1650 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品
京都市にある美大の油画科を休学中の稲葉真は、従兄の稲葉凛太郎の声がけで狩野探幽の血縁であり、父が狩野派を破門された清原雪信の娘・平野雪香が描いた襖絵の復元模写制作を手伝うことになった。 チームメンバーは修士二年・土師俊介と修士一年・蔡麗華。 襖絵は、十二面の花鳥図だが、現存するのは九面と切り貼りされた一部のみ。 果たして三人は、復元模写を完成させることができるのか? 創作することの苦悩と幸福を濃やかに描き切った感動長篇
愛野史香〈あいの・ふみか〉 1992年佐賀県嬉野市生まれ・在住。福岡大学薬学部を卒業し、現在薬剤師として勤務している。2024年、第16回角川春樹小説賞を北方謙三、今野敏、今村翔吾、角川春樹、選考委員満場一致の大激賞で受賞。受賞時は桜田光のペンネームで『真令和復元図』というタイトルであった。
レビュー
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挫折と再生の物語
美大の油絵科を休学中の少年が、江戸時代の襖絵の復元模写制作に参加することに。 中学入試に出題される可能性があると思い、購入しました。 日本画の絵の具や描き方など全くの未知の世界で最後まで読めるか不安だったのですが、細やかで丁寧な描写がその世界へ引き込んでくれ、興味を持って読むことができました。 父への想いやチームメンバーの関係が構築されていく様子も見応えがあり、気づけば一気読みでした。
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シニアにも読める字の大きさ希望
久しぶりに買った書籍で読んでみたかった本でしたが、私は66歳で老眼鏡をかけて読むのですが、小さい文字をよむのがつらくて読めていません。本の内容も知り得ていません。 ページ数は増えて値段も少し高くても構いませんのでもう少し大きい文字で読みやすいといいなあと思います。 いま、断念中です。 読んでいませんが、3をつけました。
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文章が…
題材は斬新なのでしょうが、文章が流れるようにはいってこずに、とても読みにくいと感じました。
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アートの魅力を思い知る
美術にからっきし疎い私でも楽しめました。 主人公は自分を見失っていた美大生。 休学し無聊をかこっていた彼が、 いわくつきの襖絵の模写製作に 引っ張り込まれ、軽んじてきた領域の 本当の魅力に気づいていく物語です。 高難度のアートに挑む熱量に圧倒された! 異世界ばりに知らない分野の話なのに、 作品の向こう側にいる絵師たちの 息遣いまで感じられましたよ。 これからは違った目で美術鑑賞を楽しめそうです。 先人の歩みを徹底してなぞることで、 客観的に自身を見つめ直せるというのは 私にも大きな発見でした。 古くはオリジナリティより 模倣の腕が求められたなど、 ビックリするような美術知識もたっぷり。 面白いほど好奇心が満たされましたよ。 未知の世界の扉を開けてくれる本作。 そこには心の琴線に触れ、 ライフスタイルにさえ働きかける力が漲っていました。 (対象年齢は13歳以上かな?)
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わかりにくい
内容は興味があるし面白いんですが、 文章が妙に難しい?と言うかスッと入ってきません。絵画の専門用語はともかく、日常的に普段使わない熟語を使いすぎです。 会話の文章も雑と言うか、、会話の内容が薄く後の説明書きが多いです。主人公は京都の人なのになんで微妙な京都弁を時々混ぜ込んで、ほぼ標準語なのかも気になります(自分が関西人なので)
関連する文学賞
- 角川春樹小説賞 第16回(2024年) ・受賞