日本の文学賞

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馥郁

俳人協会新人賞

馥郁

日下野由季

『祈りの天』に続く日下野由季の第二句集。実りある三十代の作品を収め、透明な言葉で身近な生と季節の移ろいをすくい取る。

俳句季節家族生命感透明な抒情

作品情報

透明な句の奥から、春の鷗のような香りが立ちのぼる。

ふらんす堂刊。日下野由季の第二句集で、第42回俳人協会新人賞受賞作。藤の花、空蝉、夜長、寒禽、桜、渡り鳥など、日々の景と身体感覚を澄んだ言葉で結び、三十代の時間を一冊の句集として結晶させている。

レビュー要約

  • 繊細な装幀とともに、若草色の本の印象が作品の清新さとよく響き合うと受け止められている。透明な句が連なり、作者の俳句への情熱が伝わる句集として評価されている。

書籍情報

出版社
ふらんす堂
発売日
2018-10-30
ページ数
166ページ
言語
日本語
サイズ
12.6 x 1.2 x 18.8 cm
ISBN-13
9784781410616
ISBN-10
4781410618
価格
2750 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

◆第二句集 実りある三十代の句集『馥郁』のどのページをめくっても、透明な句に出会うことができる。 (栞より・大木あまり) ◆自選十二句より 揺れやむは泣きやむに似て藤の花 あらたなる風てのひらの空蝉に まだ見つめられたくて鴨残りけり 哀しみのかたちに猫を抱く夜長 またひとつ星の見えくる湯ざめかな 寒禽の思ひ切るときかがやけり 桜満開父がゐて母がゐて ふたたびとなきあをぞらを鳥渡る 草も木も人も吹かれてゐて涼し 馥郁と春の鷗となりにけり

1977年9月29日東京都生まれ 1997年 「海」入会 2005年 「海」賞受賞 同人 2015年 第17回山本健吉評論賞受賞 句集『祈りの天』(2007) 海編集長 俳人協会会員 日本文藝家協会会員

レビュー

  • 漢字

    透明感のある俳句だと思いますが 馴染みの無い漢字がパラパラあって フリガナ付けてほしいし ちょっとした説明も欲しいけど 雰囲気壊れるかなぁ 何のことか調べながら読んでます

  • 透明で静謐な言葉との出会い

    「身のうちに心音ふたつ冬木の芽」 日下野由季『馥郁』の末尾の句です。 透明で静謐な言葉のなかに、著者の繊細な感性が凝縮して潜み、いつのまにか口ずさんでいる読者の心に、静かであるにもかかわらず力強い生命の躍動がみなぎってくるのが感じられます。 こうした素敵な句が詰まっているのが、『馥郁』という句集です。とても素敵な装丁ですが、中身は更に充実しています。 私の人生にこれまで起こってきた悲喜こもごもの出来事が、この句集を読むたびに新たな色合いを帯びて新鮮によみがえってくるとともに、これからの人生を生き抜いていくためのしなやかな力と希望を与えられる思いがします。 厳しい冬の真っただ中に芽生えてくる新たな生命の暖かさと、静かで力強い生命の拍動と躍動。 たった十七文字の一句が私に与えてくれた新たな力をお伝えしたくて、レビューを書いてみました。 このような感動を与えてくれる句が、他に300句以上も詰まっているこの句集は、私の人生の宝物になり始めています。 一人でも多くの方にぜひ手に取っていただきたいかけがえのない句集です。

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