浮泛漂蕩
一九九〇年という時代を複眼的に捉える連作詩集。社会の揺らぎと個人の漂泊感を、硬質で思索的な言葉によって描き出す。
詩同時代性
作品情報
漂う時代の手触りを、複眼的な詩の連なりとして刻む。
思潮社から刊行された中村稔の詩集。社会の転換期を背景に、漂い、揺れ、移ろう意識を連作として構成する。
レビュー要約
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時代認識と詩的な抽象度の均衡が読まれ、出来事を直接記録するのでなく、空気や感覚へ変換する力が評価されている。
書籍情報
- 出版社
- 思潮社
- 発売日
- 1991-10-01
- ページ数
- 125ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784783703761
- ISBN-10
- 4783703760
- 価格
- 600 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
Amazon.co.jp: 浮泛漂蕩 : 中村 稔: 本
レビュー
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1990年前後の世界政治情勢と緊迫した詩精神の結実
1990年前後に、世界的な政治情勢の緊迫した状況が存在した。その世界的変容に際して、詩人は求めに応じて、彼の美しい呟きを、詩的独語を日本語の形で流布させる。…… 世界は詩人の前で、ためらい、前進し、屈曲し、湾曲しながら、一つの可能態としての弁証法的叙情を仮説として試み、成功し、失敗し、時代の塵埃の自覚を持つすべての人々の心に沁み渡る…… 来たるべき21世紀が信じられるか、その直前前夜というべき、1990年前後における知的詩人における偉大なる屈曲の驚嘆すべき強靭さ、そして細やかさ、……真に哀惜するべき詩的業績。