作品情報
島をめぐる旅の記憶が、短い詩行として立ち上がる。
思潮社から刊行された石田瑞穂の詩集。書店・図書館書誌で ISBN とページ数を確認できる。
レビュー要約
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作品の構成と題材の切り取り方が評価され、受賞歴や書誌情報からも同時代の表現として注目されたことが確認できる。
書籍情報
- 出版社
- 思潮社
- 発売日
- 2012-11-01
- ページ数
- 96ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784783733171
- ISBN-10
- 4783733171
- 価格
- 2200 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
Amazon.co.jp: まどろみの島 : 石田 瑞穂: 本
レビュー
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残念ながら
残念ながら、若い女性にありがちな、ただの乙女チック浪漫を書き連ねているようにしか感じなかった。行数が短くて、作品世界が広がりに欠ける気がした。うーん。
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円環と抒情と
詩人は失われたひとをうたう。日本の詩歌では「永訣の朝」をはじめ忘れられない作品が生み出され、わたしたちの前に残されている。その系列は、哀しみの絶対性に向き合い、それをどのように引き受けていったかの心傷の告白であって、日本詩人たちの詩魂の美しいつらなりだといってよい。本詩集に収められた作品群にはどれも、ナイーブなほどの清冽さが流れだし、痛切の念にさえとらわれる。日本の鎮魂詩の系列に繋がる、現代に於ける希有な達成だとおもう。 哀しみは東京の湾岸地帯や、スコットランドの最果ての島の風景のなかに不意にあらわれ、それは永遠をおもわせるほどの端正な描写によってあらわされる。 著者は万葉の和語を意識したという。ただそれは、詩作品のなかに咀嚼されきっており、登場するのは決して遠いことばではない。どれもが、わたしたちに馴染んだことばばかりであり、どれもが、日常性の深い意味をおもわせ、それゆえかえって、日常世界にもういない者の不在感を焦燥させ、浮き立たせ、やがて静かな感情に着地させる。 喪失感の大きさは、作品世界を吹き抜ける「風」のよう。しかし、暴風でもそよ風でもない。ぜんたいを包み込むのは、ゆったりとした円環であり、それはむしろ、現代詩の先端的な方向性を思わせるものだといえよう。
関連する文学賞
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