陽気な死体は、 ぼくの知らない空を見ていた (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
死体と“知らない空”という異様なモチーフが重なる、喪失感のある青春ミステリ。
作品情報
陽気な死体が、空の謎を連れてくる。
第15回『このミステリーがすごい!』大賞超隠し玉作。奇妙な死体の存在をきっかけに、主人公は自分の知らない空と過去の手触りに近づいていく。
書籍情報
- 出版社
- 宝島社
- 発売日
- 2017-08-04
- ページ数
- 314ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.6 x 1.3 x 15.2 cm
- ISBN-13
- 9784800275608
- ISBN-10
- 4800275601
- 価格
- 8 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
「明日雨が降ったら、お父さんを殺す」。 小学五年生の大地は幼馴染の少女・空からそう言われた。 翌日、雨は降り、空は予告通りに父を殺した。 さらに空の兄の悟も殺し、大地は空と、悟の死体を地中に埋めた。 その翌日、大地の前に悟が霊体となって現れた。 悟はなぜ自分が殺されたのか、なぜ霊体の姿で現世に止まっているのか、わからないと言う。 それ以降、大地の周囲でさまざまな事件が起こるようになった。 空とも大地とも仲良しの少女・光の下着が水泳の授業中に盗まれる。 チャボが猫に襲われる……。 そして、光と空の歪な関係が明かされる……。 さまざまな事件の真相は? 彼らの過去に何があったのか? 『このミステリーがすごい! 』大賞・幻の応募作品が“超隠し玉"として、まさかの刊行!
レビュー
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たまーに読みたくなる
人間性が死んでて最高でした
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"真実"より"救われるか"のほうが重要かもしれない。
読み終わると、随分シリアスで救えのない物語だと思う。凄く傷されたキャラクター達の中には、幸せを手に入れる人がいるかもしれませんが、救われると同義なんかは考えられない。 なぜかというと本作には、幸せを手に入れるための条件は、悲劇の当事者ならば”事件の真相を永遠に心底に埋めて、再び触れない。”、悲劇の局外者ならば”どれほど事件の真相を近付いても、絶対に前に進まない。” 真実か幸せの二択は、あなたの選択は?救われなくても、幸せを手に入れるならもうそれでいい?多分作者さんが伝わりたいのは、これら質問の思索だろう~
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人を選ぶ作品
私は生理的に受け付けませんでした。。 このミス系は当たり外れが多いというか、好みによるところが多いので仕方ないのですが、これはちょっとうーん。 女性はうっとなっちゃう人が多い気がします。 被害者が子どもというとどうしても悲惨な話にはなるけど、何もそっちに持っていかなくても・・・ 陽気な死体が出て来たところはワクワクしただけに残念。
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最後は怒涛の展開
最後までに意外な結末。面白かった。続編に期待したい。
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成長
登場人物達の成長していく姿とミステリーが上手く融合されていて凄くよかったです
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〝真実のカギは、お兄ちゃんが握っている(空)〟
『 大地・空・悟・光。 この4人がメインとなり物語を動かすダークでインモラルを感じさせる作品。 まず、タイトルに込められた意味。陽気な死体(悟)はぼく(大地)の知らない空を見ていた。 このまんまの意味で、幽霊となった悟が空が抱える哀しみの真実に辿り着きます。 驚嘆するまさかの真実と、幽霊視点から読者に伝わる面白さ。 空と大地の交わらない関係が切なく、物語の裏で悪辣なことをしていた光の存在にゾクリとしました。 しかし、それ以上に醜悪だったのは空の父親。〝人ではなくなった〟と言った空の言葉の意味。明かされた真実にその意味も同時に分かり、戦慄しました。 ラストに至るまで悟も、私も考えていた同じ真実とは異なる展開、まさに超隠し玉でありました。 結局は、大地は真実から目を背け、空は大地の前から去り、光の1人勝ちみたいな終わり方で腑に落ちない気分です。 しかし、大切な人を守るために全てを犠牲にしてきた空の気持ちを思うと感涙してしまいます。』
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ダークですね
暗い。 読んでいてひたすら暗い気分になってしまう。 最後まで読んでも何の救いもありはしない。 それでいて読むのをやめられないのだから、文章力の高さには困ったものだ。 大地も事実の真相に気付いた、あるいは気づきかけた時には後戻りできない状態になっている。 言葉を押しとどめはしたものの、この先、大地と光がうまくいくとはとても思えない。 願わくば、物語の続きとして空や海に幸せがあらんことを。
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読む速度以上にページをめくりたくなる筆力
唐突な出だしに興味を惹かれ 謎が深まるミステリーです。 そして組み立てはミステリーでありながら、文章力が高く、表現や描写に味があります。空と大地が交わらないとの表現には作者のセンスがうかがえますね。 見えないものが見える深い考察も読み取れます。 ミステリー小説ゆえに内容には触れられませんが、ラストには触れたいです。 最後のくだりに、私は作者を思い浮かべました。読者とはそういう生き物なんです。どうこの話を終わらせるかに意識が集中しました。 子供時代から始まるこの物語。登場人物を成長させましたね。 デビューおめでとうございます。
関連する文学賞
- 『このミステリーがすごい!』大賞 第15回(2016年) ・超隠し玉