日本の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
処刑少女の生きる道(バージンロード) ―そして、彼女は甦る― (GA文庫)

GA文庫大賞

処刑少女の生きる道(バージンロード) ―そして、彼女は甦る― (GA文庫)

佐藤真登

異世界の日本から来る迷い人は、過去の大災害を理由に見つけ次第処刑される存在となっている。処刑人メノウは迷い人の少女アカリを殺すが、アカリはなぜか甦ってしまい、メノウは彼女を完全に殺す方法を探す旅へ出る。

異世界召喚処刑人不死百合ファンタジー

作品情報

これは、彼女が彼女を殺すための物語。

過去に迷い人が起こした災害によって、異世界から来た日本人は処刑対象となった。処刑人メノウは迷い人アカリを任務通り殺害するが、彼女は死なずに甦る。メノウは不死身のアカリを殺しきる方法を探るため、彼女を騙して旅に連れ出す。任務のための旅は、二人の距離を少しずつ変えていく。

レビュー要約

  • 大賞作として、迷い人を処刑するという反転した異世界設定と、メノウとアカリの関係が生む緊張感が強く評価されている。冷徹な使命と情の揺らぎが物語を牽引する。

書籍情報

出版社
SBクリエイティブ
発売日
2019-07-12
ページ数
336ページ
言語
日本語
サイズ
10.8 x 1.7 x 15 cm
ISBN-13
9784815601188
ISBN-10
4815601186
価格
682 JPY
カテゴリ
本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル

ただいま第2巻の刊行を記念し、Kindle版の第1巻の試し読み版を増量中! ※kindle版の「無料サンプルを送信」でご覧になれます これは、彼女が彼女を殺すための物語。 この世界には、異世界の日本から『迷い人』がやってくる。 だが、過去に迷い人の暴走が原因で世界的な大災害が起きたため、彼らは見つけ次第『処刑人』が殺す必要があった。 そんななか、処刑人のメノウは、迷い人の少女アカリと出会う。 躊躇なく冷徹に任務を遂行するメノウ。 しかし、確実に殺したはずのアカリは、なぜか平然と復活してしまう。 途方にくれたメノウは、不死身のアカリを殺しきる方法を探すため、彼女を騙してともに旅立つのだが…… 「メノウちゃーん。行こ! 」 「……はいはい。わかったわよ」 妙に懐いてくるアカリを前に、メノウの心は少しずつ揺らぎはじめる。 GA文庫大賞、7年ぶりの《大賞》作品! ――これは、彼女が彼女を殺すための物語。

佐藤真登(さとうまと) 「処刑少女の生きる道(バージンロード)」で第11回GA文庫大賞《大賞》を受賞。

レビュー

  • メノウちゃん大好き

    Amazonprimeビデオでアニメを見ましたが 途中で終わってしまいメノウちゃんとアカリがどうなったのかとても気になってました。 たまたま、KindleUnlimitedで見つけて 読むことができました。 アニメだと展開が速くてよく解らないところが多かったですが本で読んだらよくわかりました。 アニメのメノウちゃんがとても可愛くて 私のお気に入りです。 最終巻まで読みます。

  • 間違いなく面白い…

    伏線の張り方、展開の意外性、キャラの個性 ★5はつけるけれど人にオススメするかと言われたら出来ません… 自らの意志と関係なく異世界に喚び出され、その身にまとわりついた異能を恐れる者にその性根の善悪関係なく処分される日本人 問答無用で異世界人を殺す前に問答無用で呼びつける自分の世界の人間を先に察知して始末しろよと思いません?(自然転移は人災じゃなくて天災だし?) 身内にだけのんきに異端審問やってる場合か!お前らの世界の倫理観おかしいぞ! しかも主人公?、自らの所業を「悪」という存在へと責任転嫁しているようで好きになれない やってることは酷く〇善的であるが故に名乗るなら「神」が相応しい(…ん?そっちも名乗ってるのか) とにかく人殺すなら自分の意志で殺したくて殺せ! 微妙に人の心残していそうなところがまた腹が立つし! とまぁ、どの登場人物も個性は強いけど行動・思考が自分の思想に合わなくて好きになれなかったから読んでてとてもつらい 他の方もレビューで書いているようですが登場人物に感情移入出来るかどうかが肝ですね 殺さなくてはならない人がいる…誰の為に、何の為に、その納得できる理由が明かされていないこの巻はホントに序章なんでしょう多分 優しい世界なら異世界で殺すことで日本に生きて戻れるとかで実は殺すことは救いでした〜とか言う展開になるのだろうけどここはどうなんでしょうか まとめ買いをしてしまっているのでいずれはこの続きも読みますが、主人公が不幸になって欲しくてたまらないので気持ちに余裕があるときに読みたいと思います…

  • 良くできた作品

    私の好みにちょっと合わないところがあるので評価が少し低くなっています。 読み終えた時の感じでいうと、「戦う司書と恋する爆弾」読んだときのような印象。 処刑人というダークヒーロー系主人公の設定、冒頭のつかみから魅せてくれる展開、百合要素や特徴的なキャラクターと良くできています。バトルや見映えの良さそうな呪文もあり、アニメにしても映えそうです。また「小説家になろう」系だとよくあるのですが、短いスパンの間に飽きさせない展開を細かくいれてくるので、アニメ等に向く巧みな構成と誉めるとこしかないです。 「これ本当に新人?」と思って調べたら、なろうのほうで書き、別レーベルで本を出している作家さんのようで、納得しました。 あえて欠点をいうならば、シリーズものとして確定していたためか、この巻単独での熱量というか燃えというか熱さが足りない。本当の苦悩とか精神的なつながりはこれから描かれるという形になるでしょうか。 あと個性的な生まれ育ち精神の登場人物ばかりで、ラノベらしいといえばラノベらしいのですが、共感できるような「普通」があまりないのも少しひっかかるかも。もしシリーズ化するなら、そういうキャラクター増やして、読者と共感できる視点の持ち主いてもいいんじゃないかなぁという気もしました。 私はもうちょっと泥臭いようなのが好きなので、好みとは違う味でしたが、大賞になるだけの巧い作品でしょう。 追記:最初の感想で「熱量が足りない」と書きましたが、シリーズとして話が進み、過酷な世界の真実が明かされてきたり、 登場人物の関係が深まってくるなどで想いの強さが感じ取れてきて、面白くなります。

  • 開いて、引き込まれて、気付くと、閉じていた。

    最近、ふとしたきっかけでGA文庫大賞の存在を知り、七年ぶりに大賞を受賞した作品が近日刊行されるとのことだった。ライトノベルはあまり読みたくないとは常々思っていながらも、丁度そのときシナリオ作成術に関する本を読んでいたこともあり、滅多に出ない賞を勝ち取るほどの作品であれば、ラノベとはいえ何か学べることがあるのでは、と深く考えることなく注文した。 発売日から少しして届いて、いま読んでいる本も、読まずに積んでいる本もあったけれど、何とはなしに冒頭を読んでみて、そして、すぐさま引き込まれた。気付けば、読み切っていた。 この作品は、あくまでラノベではある。しばしば挟まれる挿絵は、読み手の自由な想像を許さないようで私には邪魔に思えるし、仮に挿絵を取り去って生真面目な表題に変えたとしても、これを一般文学だと主張する人はおそらくいない。それなのに、内容それ自体は、きらきら光っていて、筆舌に尽くし難い魅力があった。平均がそれ以上のページ数に、小さめの文字で、分量としても「ライトさ」(薄っぺらさ)は感じられない。数多く張られる伏線の殆どは、「張ったことを読者に知らせる」(*1)もので、概ね予想通りに拾われていったが(*2)、一つだけ、想像だにしない方向から回収された。驚き、目を見張り、すぐさま全てが繋がり、数々の疑問符と逸る思いを押さえ込んでいた心が晴れ、感動のため息が漏れた。 これまでラノベを読んだとき、読み物としては面白いけれど、技術的に優れた点は多くないと感じてきた。そんな固定観念を、丸っきり崩されてしまった。内容以前に、極めて精緻に綴られていることが分かる。読者が忘れたであろう事実を参照する際には、抜かりなく再度の説明が行われ、いわゆる「説明ゼリフ」も、違和感を生まない文脈を形成した上で、丁寧に挿入されている。確かにこれらは文章の基礎である。しかし、短くない文章において、それらを守り続けることは簡単ではない。一度も過去のページを読み直すことなく、最後のページをめくり終えられた。つまり、読者の記憶の欠落を完全にフォローするような、慎重に編み込んだ構成をしていた。しばしば、上手い日本語が書けることと、面白い文章を書くことは決して同義ではないと言われ、確かにそれは事実であるが、この作品を読みながら、始終、「この人は日本語も上手いんだ」と芸術的なまでに美しい文章に浸っていた。 純粋な気持ちで、心から素直に「すごい」と思えるような作品だった。 嫉妬するくらいに上手い作品だった。 読んで良かったと思える作品だった。 --- 脚注 --- (*1): 伏線を張り方としては、他に「伏線を張ったことを悟らせない」というものもある。こちらの方が難易度が高いとは言われているが、そもそも回収時に見込まれる効果自体も異なるため、どちらが良いとか、どちらが技術的に優れているという話でもない。 (*2): もちろん、現時点で回収されていない伏線もある。また、私が気づいていない伏線もきっとある。 --- 蛇足 --- この作品は、どうも続き物のようである。二巻が九月に出るらしい。けれど、二巻で終わるとは到底思えない。上であれだけ褒めておきながら、二巻を買うかは分からない。なにせ、一巻だけでも一つの作品として確かな完成を見せており、以降の展開を予想ないし期待させながらも、綺麗に終わっているのだから。ある意味では、一巻の完成度が高すぎるあまり、満足してしまったのかも知れない。不思議と続きは気にならない。 であるからして、私が付けた星五つという評価には、「今後の展開を期待して」というような思いは少しも込められていない。 刹那の迷いすらなく、一縷の偽りすらなく、この一冊が好きだ。そう思った。 だから、五つの星を塗った。

  • 読み終えると同時に「これはすごいのが来た」と確信した作品でした。

    過去に起きた異世界人による災害のせいで、異世界人は例外なく処刑対象となる世界が舞台。 そんな世界に日本から召還されたアカリと、処刑人である少女メノウの運命的出会いから始まる物語。 正直、導入部のくだりで読むのをやめようかと思ったが、その後の展開のインパクトで思い直した。 序盤からいろんな顔を見せてくれるが、躊躇なく冷徹に任務を遂行する処刑人の少女・メノウ。 彼女のキャラクター性に強く惹かれた。 天然で病んでるアカリと、依存型ヤンデレ後輩モモの重めな百合要素も良い。 メノウに一途な二人の言動が愉快で可愛らしく思える。 そこに加えて、姫騎士アーシュナという魅力的なキャラを絡めて展開する物語の安定感には、作者の確かなキャラ造形・ストーリー構築センスを感じました。 登場人物は少ないながら、どのキャラクターもいくつもの顔を持った複雑な造形になっていて、随所に挿入される過去回想も、キャラクターに深く感情移入させるもので、物語を絶妙なコントラストで飾り立てている。 かつてこの世界を滅ぼしかけた4つの脅威が、今なお残存するという世界観には想像力を刺激されますし、「導力」や「純粋概念」といった要素をベースに、設定がしっかりしているのもポイントです。 そして、単純にバトル描写がうまい。 魔導詠唱にも利用される「教典」の文言なども作りこまれていて、言葉選びに非凡なセンスを感じます。 とにかく、独特の悲壮感と寂寥感漂う非情な世界観と、少女達の背負った運命の過酷さ、剥き出しにされた少女達の叫びの眩しさ……この作品を形作るすべての要素が心に強烈に突き刺さった。 7年ぶりに大賞に選ばれるのも納得の、エネルギーに満ちた物語です。 終盤では、この作品の真のラスボスも提示されていて、この先の骨太なストーリーが気になるようになっており、次巻を読むのが非常に楽しみです。

  • 設定が好きなら即買いかな。

    厨二アクション小説。 最近はまり見かけていない、設定重視の小説。 魔法の仕組みなどかっこいい。 テンション上がります。 大賞とるだけあって全体的に良くできている。 優等生な作品という印象。 キャラの魅力が少し薄いのが残念。 主人公はよかったのですが、他はまあまあでした。 でもアカリはもう少し読めば、もっとハマれそうな予感はします。 ニリツ氏のイラストは カラーのかっこいい系は超かっこいいのですが、 それ以外はいまいちなのも少し残念。 それに世界観はまったく描かれていない。 魔法を使うバトルシーンを最初に描くなり、 協会や列車を描くなりすれば、 この独特な世界観をもっとイメージしやすかったと思います。 寝っ転がってるだけの女の子はちょっと……。 技術があるだけに何を絵に起こすか編集ともっと練ってほしい。

  • 星のうち5.0開いて、引き込まれて、気付くと、閉じていた。

    発売日から少しして届いて、いま読んでいる本も、読まずに積んでいる本もあったけれど、何とはなしに冒頭を読んでみて、そして、すぐさま引き込まれた。気付けば、読み切っていた。

  • さすがの良作

    いわゆるダークファンタジーかと思ったら、ミステリーなのね 世界感とキャラ設定がいい。 異世界転生ものに新しい視点を加える作品だと思う。 ただ、文がくどい。ほぼ同じ文を2,3回繰り返す表現が何度も使われてるのがくどく感じて読むペースを乱される

関連する文学賞