作品情報
妖魔の刻に現れる圧倒的な力を、怪しく荒々しい活劇として描く。
第四回ファンタジア長編小説大賞準入選作。妖魔王の心臓から生まれた直系妖魔アモルの力と危険を描く、初期ファンタジア文庫らしい伝奇色の強い作品。
レビュー要約
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異様な冒頭や妖魔の造形に強い個性があり、勢いのある戦闘描写と濃い世界観を楽しむ読者に向く作品として受け止められている。
書籍情報
- 出版社
- KADOKAWA
- 発売日
- 1993-06-01
- ページ数
- 260ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784829125007
- ISBN-10
- 4829125004
- 価格
- 623 JPY
- カテゴリ
- 本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル
Amazon.co.jp: 翡翠の魔身変: 妖魔アモル (富士見ファンタジア文庫 48-1) : まみや かつき, 草なぎ 琢仁: 本
レビュー
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一枚の絵画のような小説
以前に読んだ時は気付かなかったけど、菊地秀行を髣髴とさせる作風だった。 美形の最強主人公、彼に惚れる不幸な境遇のヒロイン、一芸に秀でた異能者たち。 妖魔たちはおどろおどろしく、でろでろのぐちょぐちょで陰惨な話が続くんだけど、 そういうのを苦手な自分が何故か嫌悪感を覚えない。それどころか、作中で描かれる情景は 美しいとすら思える。 あとがきで作者は、夢で見た光景の映像美を再現するためにこの小説を執筆した、と 語ってるんだけど、そういうイメージを再現するための描写力がすごいと思った。 また、自分を「下郎」と呼んだというだけで兵士たちを皆殺しにし、生き残るために 奴隷を囮にしたりする一方、子どものような邪気のない笑みを浮かべてみせる。 そんなとぼけたところのあるアモル始め、陰惨な話なのにユーモアを忘れない キャラクターたちも魅力的だった。
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絵になる妖魔
サブタイトルにある通り、妖魔が出てきます。アモルという名の妖魔が主人公です。で、アモルが闘います。ザコを相手にした場合は全く寄せ付けず、まぁ、ちぎっては投げるような感じで圧倒的な強さで。 妖魔のそういうストーリーとなると、グロい描写、不気味な雰囲気、な作品なんだろうなと思いたくもなるものですが。 『翡翠の魔身変―妖魔アモル』に関してはなぜか、そういった感触は受けません。むしろ絵画のように美しい。特に、妖月を背にしたアモルは文字通り絵になるのです。 つまり、美麗な絵画的イメージが本作品の最大の魅力です。そこを楽しんで読んで頂きたいものです。
関連する文学賞
- ファンタジア大賞 第4回(1992年) ・準入選