作品情報
美しく危険なことばが、土間から滝のようにあふれ出す。
『土間の四十八滝』は、町田康の詩集。猿ぼんぼん、俺も小僧、飯屋が再びなどの詩篇を通じ、日常語をねじるようなリズムと笑い、痛みを併せ持つ言葉の奔流を展開する。 美しく危険なことばが、土間から滝のようにあふれ出す。
レビュー要約
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独特の口語感覚と意味が崩れそうで崩れない勢いを評価する声がある。わかりやすい抒情より、言葉の運動そのものを楽しむ詩集として読まれている。
書籍情報
- 出版社
- KADOKAWA
- 発売日
- 2001-07-01
- ページ数
- 125ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784840103138
- ISBN-10
- 4840103135
- 価格
- 1320 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
Amazon.co.jp: 土間の四十八滝 : 町田 康: 本
レビュー
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破滅型、万歳
ダメ人間にはなりたくありません、誰しも思う考え。 しかし破滅,堕落という言葉には我々をひきつける言い知れぬ力がある。 その力に逆らってはいけないと、 そこには快楽があると、 町田康は落ちることの美しさを描いた作家である。 泣き,笑い,踊り, 町田康を読むことは堕落の擬似体験。
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シュールな大笑い
すばらしかったです。この本はわたしのベストに入れざるを得ません。この世界観は誰にもまねできない。パンクを聞いているような激しい衝動を覚えました。しかしその背景はとても美しい。一人一人の主人公を確実にとらえ、読む人に強烈な映像を与える。読んでいるのに、眼前に広がるのは映画のような映像。どきどきしながらいっきに読みきってしまいました。読み返すたびにその映像は変化します。何度も何度も楽しめる、味のあるにくい奴でした。
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オーディオブック出して
これ,オーディオブック出して欲しい. ぜひ出して欲しい. 悲しみがすごい.哀しみが生真面目ですごい. オーディオで聞けば,きっと, 哀しみが爆発する. 特に猿ぼんぼん.
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夏のギフト好適品―『土間の四十八滝』
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サンタ・ルチア
町田さんの詩集って極めて読み辛いんですが この本書は、案外スラスラと読めてしまいます。 ・言わぬが花でしょう ・国恥記念日 ・惨憺たる鶴や 等は、恐怖であり滑稽でもあります。 町田さんはこういう感じのものが面白い。 出ている詩集の中では群を抜いて読みやすいです。 タイトル「土間の四十八滝」なんて意味不明で 難しそうなタイトル。敬遠されそうですが 中身は意外と良い意味で、軽かったりします。 町田さん体験初の人にもお勧めです。
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衝動買い。
「現代詩手帳」に掲載されていた「オッソブーコのおハイソ女郎」という詩が妙に心に残っていて、ずーっと、「詩集が出たら買おう」と思っていました。下手な小説を買うより、ずっと衝撃度は高いと思います。この人の紡ぐアウトロー的コトバの世界に、ノックアウトされちゃいます。普段、詩なんか読まない、という人にオススメの一冊です。
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言葉くれ水くれ
初読後、床にたたきつけた。 ふざけとんか! 翌早朝、無性に気になり床から拾い上げた。脳がとろけた。 その日のうちに、3度、4度と読み返した。 え!これ麻薬? 最初は身体が拒否反応を示すが、気になってしょうがない。 「言葉くれ水くれ」(『猿ぼんぼん』) こりゃあかん、もうやめられない。 「気が付くと家計簿の隅に詩を書いていた。それをちゅっとみせてあげますよ。ちょっと、じゃない、ちゅっと ちゅっ」(『オレの場合はこんなケース』) ということで、みせてもらった詩、それがこれだ。 「あいつにかかったら自分なんかもう犬ですよ ヘンリーってあだ名であっちこっちいってて気色の悪い野郎ですよ 毎晩湯豆腐食って リボンまいたヌンチャク持ち歩いてちょっとでも気にいれねえことがあったら振り回すってんですから」(『俺も小僧』) 「おまえらのこころは違う おまえらのこころ、が こころこそが はははははははは 貧しい 俺はおまえらを殺すことにしたよ 殴ることにしたよ 反省しないおまえに熱々のオッソブーコできたてのオッソブーコをふりかけて ベースメントで祈祷いたしました」(『オッソブーコのおハイソ女郎』) 「腹にバナナ突き立てて 脂肪で、きゅうと挟んで 切腹のまねごとです」(『女を八尾に捨てた反逆』) 「明日は週末だ。喇叭の稽古をしておこう。と僕は呟いて放屁」(『惨たる鶴や』) 「こんにちはもいいません 年賀状も出しません 足を洗ってもいい 大根を洗ってもいい 俺の水を見よ 水を見よ 見よ、俺のこの水 この水の俺」(『土間のブチャラン』) 「悲痛な表情で 毎日、はったい粉ばっかしですわ 呟いてとてもニートな 感覚 はったい粉なんてみたこともないから」(『くたばれ豚野郎/死にやがれ大うそつき/水のプンク』) 「屈辱の涙を流して妻と抱き合い けばだった畳が背中に痛い四畳半をごろごろ転げ回って ああ、ああ、なんて喚いておりました」(『天狗ハム』) 「みんなで西洋料理やにいって 少しく甘いね少しく辛いね、なんていいながら まいまいつぶりがおいしい油にまみれたのや スパゲッチやなんかを屯食」(『俺、すがすがしかったよ』) 「重要なのは愛 不要なのはテレビジョンの見え透いた笑顔」(『現場のミカエル』)
関連する文学賞
- 萩原朔太郎賞 第9回(2001年) ・受賞