作品情報
退屈と好奇心が、奇妙なやりとりを思わぬ出会いへ変えていく。
MF文庫ダ・ヴィンチとして文庫化され、書き下ろし一編を加えて刊行。出版社公式と書店情報で ISBN と内容紹介を確認できる。
レビュー要約
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奇妙な設定を軽く読ませる点が印象に残る一方、脱力した語り口には好みが分かれる。
書籍情報
- 出版社
- メディアファクトリー
- 発売日
- 2008-06-21
- ページ数
- 200ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784840123464
- ISBN-10
- 4840123462
- 価格
- 576 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
フリーライターの「ぼく」は、迷惑メールの文面を見て驚く。音楽の趣味がぴったりなのだ。メールの送り主とやりとりするうち、会うことになって・・・・・・。第1回ダ・ヴィンチ文学賞編集長特別賞受賞作に、書き下ろし1編を加えて文庫化。
第1回ダ・ヴィンチ文学賞編集長特別賞受賞者。2007年「青空チルアウト」刊行。
レビュー
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この人の作品やっぱりイイ!
前作「青空チルアウト」ですっかりファンになったのですが、今作もとてもいいです。 今回の作品も基本的にこれといった事件は起こらないです。 今回の作品も主人公に覇気がないです。 ただ、緩やかな日常を切り取ることによって、リアルなくせに独特の浮遊感が生まれて、読んでいてとっても心地良いですよ。 表題作「POKKA POKKA」は第一回ダヴィンチ文学賞を受賞した作品で多分処女作なのかな? 若い男女のメールのやり取りを中心に物語がめぐります。 物語の中にちりばめられた、音楽や文芸作品の趣味もとてもよろしく(表題はフィッシュマンズの同名曲から来ているのかな?)て、ニヤニヤ読めちゃいます。 書き下ろし作品「彼女の隣人」では、若い男女2人の中に、登校拒否の中学生が加わり、他作品よりもメジャーなメタファーが登場しています。 私は彼の作品を「脱力系マニアック」と名付けたいと思います。
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ジャーマンスープレックス
『POKKA POKKA』です。 表題作と、『彼女の隣人』を収録しています。両作品は連作ではなく、全く別個の作品です。 巻末の解説にもあるように、日常を切り取った雰囲気作品です。文章はかなりしっかりしていて読み応えもあります。 何かが始まりそうで、始まらない。というのが両作品に共通したメイン内容です。たしかに、現実というものは小説のように劇的な事件が起きるわけではなく、何かが始まりそうであっても始まらない、というものなのでしょうから、リアルといえばリアルなのかもしれません。 ただ、純文学というには、心理描写などがやや物足りなく、エンターテインメントとしては、何かが始まりそうで始まらないので、投げっぱなしという印象を受けてしまいます。ヨシダはどうなったのか。バンドはどうなったのか。 それでも型にはまらないということでもありますし、日常の切り取りとしては良作だと思います。 併録作ですが。これはこれで表題作に劣らない良作なのですが、何かが始まりそうで始まらない日常切り取り雰囲気作品、という方向性が同じなのはいいのですが、中で扱われているネタが、偶然コアな音楽趣味が一致、バンドするか、音楽についてのうんちく、という具合でかぶっていたのが、焼き直し感につながってしまったのが惜しかったです。単独の作品としてならば良作です。
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美品、欠落なし。
美品、欠落なし、古本としてのレビューで作品については言及いたしません。
関連する文学賞
- ダ・ヴィンチ文学賞 第1回(2006年) ・編集長特別賞