日本の文学賞

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お前よ美しくあれと声がする

田村俊子賞

お前よ美しくあれと声がする

松原一枝

『お前よ美しくあれと声がする』は松原一枝による小説。呼びかける声の響きを軸に、女性の生の選択と尊厳を描く。

女性の生家族記憶

作品情報

お前よ美しくあれと声がするは、時代の陰影の中で人が抱える痛みと意志を見つめる作品。

お前よ美しくあれと声がするは、題名に込められた状況や人物の動きを入口に、生活の重さ、家族や共同体との関係、過去から離れられない心の揺れを描く。受賞作として読まれた背景には、個人の経験を社会の空気と結びつける筆致がある。

レビュー要約

  • 読者には、抑えた語り口で人間の弱さや執念を浮かび上がらせる点が受け止められている。一方で、時代背景や文体の硬さを意識しながら読む必要がある作品でもある。

書籍情報

出版社
梓書院
発売日
1990-01-01
ページ数
241ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784870350410
ISBN-10
4870350416
価格
2200 JPY
カテゴリ
本/ノンフィクション/思想・社会/その他

島尾敏雄、阿川弘之、真鍋呉夫らと文芸誌『こおろ』を世に送り、詩神と共に青春を一気に駆け抜けていった 矢山哲治の二十五年の軌跡をたどる。田村俊子賞受賞作。

レビュー

  • 矢山哲治の生涯

    先ごろ長逝した松原一枝の出世作、田村俊子賞受賞作である。戦前の福岡で、同人誌『こをろ』を作り、島尾敏雄、阿川弘之、真鍋呉夫らと文学的交わりをした詩人・矢山哲治が、太平洋戦時中、鉄道事故で25歳で死ぬまでを描いたものである。ところどころに挿入される矢山の詩がいい。詩の分からない私がいいと思うのだからすごいものだ。松原の筆致がまたいい。たどたどしく、飛ばし読みが出来ない。だが、読みやめることが出来ない。初心の良さであろう。周囲の女性たちに、奇妙な恋心を抱くことの多かった矢山だが、それはまたこの時代の青年の一典型でもあったか。矢山哲治という、知らなかった詩人が身近に思えてくる、不思議な書である。こういう名著が埋もれているのが、現代というものだ。

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