日本の文学賞

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西部 邁

にしべ すすむ

Nishibe Susumu

ペンネーム: スティーヴン・ナッシュ一部著作で使用した筆名

プロフィール

性別
男性
生誕
1939-03-15 (北海道山越郡長万部町)
死没
2018-01-21 (東京都大田区田園調布5丁目(多摩川)) 78歳
国籍
日本
言語
日本語
居住地歴
北海道(長万部町) → 東京都(田園調布) → アメリカ合衆国(バークレー滞在) → イギリス(ケンブリッジ滞在)

経歴

職業
評論家, 経済学者, 大学教員, 作家, テレビコメンテーター
活動期間
1958年〜2017年
所属
横浜国立大学(助教授), 東京大学(助教授・教授、教養学部), 鈴鹿国際大学(客員教授), 秀明大学(教授・学頭), 放送大学(客員教授)
所属団体
共産主義者同盟(学生時代), 新しい歴史教科書をつくる会(参加、理事を務めたが距離を置く)
影響を受けた人物
エドマンド・バーク, アレクシ・ド・トクヴィル, ホセ・オルテガ・イ・ガセット, 福沢諭吉, ヨーゼフ・シュンペーター, 福田恆存
影響を与えた人物
安倍晋三, 佐伯啓思, 呉智英, 松原隆一郎, 西村幸祐, 富岡幸一郎, 宮崎哲弥, 藤井聡, 中野剛志, 柴山桂太, 佐藤健志, 宮台真司

学歴

東京大学
経済学部 / 経済学科
学位: 学士(経済学)
期間: 1958-1964
卒業年: 1964
国: 日本
東京大学大学院
経済学研究科 / 理論経済学専攻
学位: 修士(経済学)
期間: 1964-1971
卒業年: 1971
国: 日本
指導教官: 嘉治元郎
カリフォルニア大学バークレー校
期間: 1970年代(在籍・研究滞在)
国: アメリカ合衆国
渡米して研究滞在
ケンブリッジ大学
期間: 1970年代(在籍・研究滞在)
国: イギリス
渡英して在籍・研究滞在

受賞歴

吉野作造賞
1983
対象作品: 経済倫理学序説
主催: 吉野作造賞選考委員会
結果: 受賞
サントリー学芸賞
1984
対象作品: 生まじめな戯れ 価値相対主義との闘い
部門: 社会思想・エッセー
主催: サントリー文化財団
結果: 受賞
正論大賞
1992
対象作品: 評論活動
主催: 産経新聞社(『正論』編集部)
結果: 受賞
芸術選奨 文部科学大臣賞
2010
対象作品: サンチョ・キホーテの旅
部門: 文芸
主催: 文化庁
結果: 受賞

受賞・候補エディション

  1. ドン・キホーテの従者を思わせる視点から、近代や社会をめぐる思索を展開する評論的作品。旅の形式を借りて、文明批評と自己省察を重ねる。

    サンチョ・キホーテの旅は、西部邁の受賞作として刊行形態でも確認できる作品です。

    253ページ
    評論文明批評

作品

代表作

経済倫理学序説

1983年 経済思想・評論

ケインズやヴェブレンなどを手がかりに、経済学と倫理の関係を問い直した研究的な評論。経済理論の倫理的含意を論じる。

経済倫理経済思想史保守的批評

生まじめな戯れ 価値相対主義との闘い

1984年 エッセー・社会思想

価値相対主義への批判を中心に据えたエッセー集。保守的視点から大衆社会や現代文化を論じる。

価値論文化批評大衆社会批判

蜃気楼の中へ 遅ればせのアメリカ体験

1979年 随筆・旅行記

米英滞在中の観察と思索を綴った滞在記。海外体験を通して日本や西欧社会を省察する文集。

異文化経験比較思想社会批評

サンチョ・キホーテの旅

2009年 随想・評論

随想的な筆致で社会や文化、個人の生き方を問う作品。後に芸術選奨を受賞した。

人生論文化評論保守思想

保守の真髄――老酔狂で語る文明の紊乱

2017年 思想・評論

晩年にまとめた保守思想論。現代の大衆文化や政治を批判し、保守の理念を改めて提示する。

保守思想大衆社会批判政治哲学

全著作

  • ソシオ・エコノミックス 集団の経済行動
  • 蜃気楼の中へ 遅ればせのアメリカ体験
  • 経済倫理学序説
  • 生まじめな戯れ 価値相対主義との闘い
  • 大衆への反逆
  • 六〇年安保 センチメンタル・ジャーニー
  • サンチョ・キホーテの旅
  • 保守の真髄
  • 保守の遺言
  • 死生論

翻案

  • LEFT ALONE(井土紀州監督、2005年)
  • ベオグラード1999(金子遊監督、2009年)

作家による翻訳

  • A・ヒアチェ編『シュムペーターのヴィジョン――「資本主義・社会主義・民主主義」の現代的評価』(共訳)

作風・主題

文体
論理的で断定的な語り口随想と論考を織り交ぜる文体保守的価値を擁護する明快な論旨
頻出モチーフ
大衆社会批判国家と伝統の重視死生観と自裁の問題経済倫理

健康

  • 吃音症(幼少期)
    幼少期〜18歳頃
    18歳頃まで重度の吃音があり、会話に困難を伴った
  • 頚椎症性脊髄症・慢性の背部痛
    晩年(数年〜)
    手指の細かな作業や重量物の扱いが困難となり執筆活動に影響を与えた
  • 皮膚炎・神経痛
    晩年
    慢性的な痛みに悩まされ、生活の質に影響した

評価・遺産

現代日本の保守思想を代表する論客の一人として強い影響力を持ち、政治・文化論において保守的視座からの批判と提言を残した。著作と発言を通じて広範な支持と論争を呼び、その死は社会的議論を喚起した。

大衆文化への影響

  • テレビ番組『西部邁ゼミナール』の司会や『朝まで生テレビ!』等での活躍
  • 没後、追悼特集や書籍・ドキュメンタリーが組まれた

引用

  • 僕は、穏やかな自然死などは望むべくもないので…君にこれ以上の迷惑をかけたくないので、ここに自分の「生き方としての死に方」たる自裁死を選ぶことにしました。
    出典: 遺書(多摩川での自決に際して) (2018年)
  • (人間にとって)本当に幸いなのは死ねること。お願いですから死なせてください。
    出典: TV番組収録(『西部邁ゼミナール』収録での発言) (2018年)

豆知識

  • 18歳まで重度の吃音があった
  • 東大駒場騒動の経緯で東京大学を辞職した
  • 2002年に東京・西麻布で土地を所有し、息子が経営するイタリアン『ゼフィーロ』を営業させていた(後に閉店)
  • 一時期、学生時代に共産主義者同盟(ブント)に所属していた
  • 『サンチョ・キホーテの旅』で2010年に芸術選奨を受賞