日本の文学賞

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吉開 那津子

よしかい なつこ

Yoshikai Natsuko

プロフィール

性別
女性
生誕
1940-05-16 (東京都)
国籍
日本
言語
日本語

経歴

職業
小説家, 作家
活動期間
1967年〜
所属
日本民主主義文学会
所属団体
日本民主主義文学会, 日本共産党

学歴

早稲田大学
国: 日本

受賞歴

多喜二・百合子賞
1980
対象作品: 前夜
主催: 多喜二・百合子賞選考委員会
結果: winner

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: 前夜

    吉開那津子の長編小説で、労働運動と政治的対立のただ中にいる人びとの生活を、群像として描く作品である。組織や路線の衝突を観念だけで扱わず、働く人びとの家庭、職場、貧しさ、迷いを重ねながら、時代の緊張が高まる局面を描き出す。

    生活の細部と組織の対立が交差し、時代が動き出す前夜の空気が濃くなる。

    367ページ
    労働運動民主主義文学政治的対立群像劇生活と思想

作品

代表作

1968年 小説

日本共産党創立45周年記念文芸作品募集に応募して入選した作品。初期の代表作の一つとして位置づけられる。

政治組織若者

葦の歌

1971年 小説

1970年代初期の作品。社会や人間関係をテーマにした短編・中編類の作品群の一つ。

人間関係社会

青春の肖像

1973年 小説

若者の心情や成長を描いた作品。時代背景と個人の関係性がテーマ。

青春成長

前夜

1980年 小説

山口県を中心に、いわゆる中国盲従グループが現れた際の日本共産党員たちの闘いを描く。細胞長の運転手「福家」や車掌の「勢津子」を中心に、西日本電軌の組合や党組織、日中友好の活動を織り込みながら、地区委員会の内部対立と党の理念を守るための個人の成長が克明に描かれている。多喜二・百合子賞受賞作。

党派闘争労働運動組織と個人成長

人生について 女の愛と自立と

1981年 評論/随筆

女性の愛と自立をテーマにした論考・エッセイ集。

女性自立

消せない記憶―湯浅軍医生体解剖の記録

1981年 ドキュメンタリー/記録

湯浅謙による軍医生体解剖の記録をもとにしたドキュメント。吉開の関与は編著や寄稿の形態が考えられる(出典表記に基づる)。

記録戦争/軍医

アメリカ・ランニング・アラウンド

1982年 紀行/エッセイ

アメリカを題材にした紀行や随想を含む作品。

海外紀行

揺れる窓辺

1984年 小説

1980年代中盤の創作。個人的な心情と社会的な問題を織り合わせた作品。

内面社会

遥かなるフィリス

1986年 小説

海外あるいは異文化を背景とした物語性の強い作品。

異文化

希望

1987年 小説

八鹿高校事件を題材にした小説。事件を通じて社会問題や差別を扱う作品。

差別社会問題

緑なす山河

1993年 小説

地域や自然を背景に人間ドラマを描いた作品。

自然地域

夢と修羅 第1部

1999年 小説

1990年代末の作品。題名が示すように夢と葛藤を主題にした長編構想の一部。

葛藤

全著作

  • 旗 (新日本出版社, 1968)
  • 葦の歌 (新日本出版社, 1971)
  • 青春の肖像 (新日本出版社, 1973)
  • 前夜 (新日本出版社, 1980)
  • 人生について 女の愛と自立と (青木書店, 1981)
  • 消せない記憶―湯浅軍医生体解剖の記録 (日中出版, 1981)
  • アメリカ・ランニング・アラウンド (新日本出版社, 1982)
  • 揺れる窓辺 (新日本出版社, 1984)
  • 遥かなるフィリス (青磁社, 1986)
  • 希望 (新日本出版社, 1987)
  • 緑なす山河 (新日本出版社, 1993)
  • 夢と修羅 第1部 (新日本出版社, 1999)

作風・主題

文体
社会派文学現実主義プロレタリア文学的要素
頻出モチーフ
党内闘争労働運動女性の自立地域社会の葛藤

評価・遺産

吉開那津子は、政治・労働・地域問題を題材にした社会派作品で知られる作家であり、1980年の『前夜』で多喜二・百合子賞を受賞した。日本民主主義文学会では副会長、会長を務め、戦後左派文学の文脈で評価されている。

関連学会

  • 日本民主主義文学会

資料所蔵先

  • 国立国会図書館典拠ファイル (NDL)
  • VIAF: 109350179
  • ISNI: 0000000082947732
  • WorldCat Entities レコード

豆知識

  • 早稲田大学卒業。
  • 1967年の日本共産党創立45周年記念文芸作品募集に応募し「旗」が入選。
  • 1980年『前夜』で多喜二・百合子賞を受賞。
  • 日本民主主義文学会で副会長(1999年就任)、2007年に会長就任(2011年退任)。
  • 夫は相羽宏紀(機関紙連合通信社代表取締役などを務めた)。