ビーケーワン怪談大賞 びーけーわんかいだんたいしょう
第4回(2006年)
受賞者
11名短い怪談を集めた『てのひら怪談』収録作。軍馬の帰還という題名が、戦争の記憶と帰ってくるものへの怖れを凝縮している。
戻ってくる軍馬は、過去そのものの足音を響かせる。
短い怪談を集めた『てのひら怪談』収録作。ごく短い構成のなかで、矢という一点に向かう不穏さを立ち上げる。
矢はまっすぐに、不安の中心へ向かう。
「吉田爺」は、ビーケーワン怪談大賞の佳作に選ばれた短篇怪談である。受賞作として確認できる範囲では単独書籍や収録短編集の刊行は見つからず、作品名と作者名を手がかりにしたオンライン上の賞情報が主な確認経路となる。
受賞短篇として伝わる、日常の隙間に怪異を置く小品。
「猫である」は、不狼児によるビーケーワン怪談大賞佳作の短篇である。夏目漱石を思わせる題名を用いながら、怪談投稿賞の文脈で読まれる小品として確認される。
見慣れた題名の響きに、怪談としての違和感を重ねる短篇。
「ガス室」は、クジラマクによるビーケーワン怪談大賞佳作の短篇である。強い語感を持つ題名が示す閉塞感と恐怖を軸にした作品として扱われるが、単独書籍化は確認できない。
閉じられた場所の圧迫感を題名から立ち上げる怪談短篇。
「薫糖」は、田辺青蛙によるビーケーワン怪談大賞佳作の短篇である。後に怪談・幻想小説で知られる作者の初期の受賞作として位置づけられる。
甘さと焦げる匂いを思わせる題名が、不穏な読後感へつながる。
「光の穴」は、夜猿によるビーケーワン怪談大賞佳作の短篇である。明るさを示す語と穴の暗さを合わせた題名が、怪談らしい反転した感覚を生む。
光が差すはずの場所に、むしろ恐怖の入口を見せる短篇。
「マンゴープリン・オルタナティヴ」は、不狼児によるビーケーワン怪談大賞の選出作である。軽い食べ物の名と別案を意味する語の取り合わせが、奇妙な語感を作っている。
日常的な甘味の名から、ずれた現実へ誘う怪談短篇。
「祖父のカセットテープ」は、黒史郎によるビーケーワン怪談大賞の選出短篇である。古い録音媒体を通じて、家族の記憶と怪異が結びつく題名を持つ。
古いテープに残された声から、家族の記憶と怪異が立ち上がる。