文藝賞 ぶんげいしょう
第17回(1980年)
中編長編
受賞者
3名
囚人のうた
文藝賞の当選作として発表された短編で、囚人という言葉が呼び起こす閉塞感や、外へ出たい気持ちの張りつめを静かに描く。抑圧の輪郭が、言葉の温度で少しずつ浮かび上がる作品。
囚われた声が、静かな歌のかたちで残る。
閉塞抑圧声外への希求余韻
ストレイ・シープ
文藝賞の佳作として発表された短編で、ストレイ・シープという題が示すように、行き場のない漂泊感や、群れからはぐれる感覚を描く。静かな不安が、薄い余白として残る作品。
はぐれた羊のような不安が、ゆっくりと広がる。
漂泊孤独はぐれ者不安余白
1980年の東京で、大学に通いながらモデルを続ける由利の日常を通して、豊かさに支えられた若い世代の感覚と、その先にある不透明さを切り取る。消費社会の空気を鋭く映した作品。
豊かな日常の輪郭の内側に、不透明な未来がひそむ。
248ページ
東京若者文化消費社会豊かさ80年代