日本芸術院賞 にほん げいじゅついん しょう
第21回(1965年)
受賞者
7名麻田辨自の「潮騒」は、第7回日展出品作として評価された日本画である。海辺の気配や波音を思わせる主題を、戦後日本画の品格ある構成の中で示した作品として受賞対象になった。
海辺の気配を静かな画面構成へ移した日本画。
濱田觀の「彩池」は、第7回日展出品作として日本芸術院賞の対象になった日本画である。池をめぐる色彩と水面の感覚を主題に、自然の静けさと装飾的な画面構成を結びつけた作品として位置づけられる。
水面と色彩の響きを、静かな日本画の構成にまとめた作品。
吉井淳二の「水汲」は、第49回二科展出品作であり、近作とあわせて日本芸術院賞の対象になった洋画である。生活の一場面を題材に、人物と労働のリズムを画面へ定着させた作品として説明できる。
水を汲む日常の動作に、人物と生活のリズムを見いだす洋画。
高橋節郎の「化石譜」は、第7回日展出品作として評価された工芸作品である。漆芸を中心にした作家の造形感覚を背景に、古い時間の層を思わせる題名を装飾性と素材感へ結びつけた作品として受賞対象になった。
化石の時間を思わせる題名を、漆芸的な素材感へ結びつけた工芸作品。
日比野五鳳の「清水」は、第7回日展出品作として日本芸術院賞の対象になった書作品である。書の線、余白、字姿を通じて、清らかな水を思わせる緊張感と澄明さを示した作品として位置づけられる。
清らかな水の感覚を、書の線と余白に託した作品。
前田健二郎の「妙法寺釈迦堂」は、建築界への業績とあわせて日本芸術院賞の対象になった建築作品である。寺院建築の伝統を踏まえた宗教空間として、設計上の品格と建築家としての蓄積が評価された。
寺院建築の伝統と近代建築家の設計力が交わる宗教空間。