日本の文学賞

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小説現代長編新人賞 しょうせつげんだいちょうへんしんじんしょう

第20回(2025年)

小説長編新人

受賞者

2名
野沢きみ のざわ きみ 受賞

地球に宇宙人がやって来たのは、「私」が中学二年生のときだった。彼らはすでに言葉を捨てており、人間とコミュニケーションを取ることはできないが、声の無い彼らは人間、特に女性の声を聞くと「宝石」と呼ばれる綺麗な石を排出する。忌み嫌う故郷を捨て都会に出た「私」は、学費や生活費を奨学金で支援してもらう代わりに「宇宙人の店」で働き、宇宙人に音読して宝石を回収することを仕事にする。同僚のカナリアとの交流や、りょうちゃんとの出会いが日々を彩る中、捨ててきた故郷への思いは募るばかりだった。大嫌いな母、育ててくれたおばあちゃん、いじめを繰り返す同級生、近所ののろちゃん——。のろちゃんの死を知った「私」は久しぶりに故郷に帰り、都会もまた憧れの場所ではなかったと自覚する。そして「私」は、宇宙人の星への移住という提案に乗ることを決める。

故郷を求める痛切なメモワール。

320ページ
ふるさと疎外感アイデンティティ家族移住SF女性の声
1988年生まれ / 青森県弘前市
まいずみスミノフ まいずみ すみのふ 受賞
怪人パパヴィランの二重生活

スーパー「かぐらや」の店長・有賀太輔は、一人娘のカヨ子が美少女戦士「カレイド・メルシー」として宇宙人の侵略者「ディスランダー」と戦っていることを知ってしまう。娘を危険から守ろうと、太輔は敵の宇宙船に乗り込みディスランダーと交渉しようとするが、そこで明かされた彼らの驚きの正体とは。ヒーローものの王道設定に「父娘の絆」と「対話による和解」というテーマを織り込んだ、コメディタッチのSFエンターテインメント。第20回小説現代長編新人賞受賞作。

怪人よりもはるかに強いメルシーは、すぐに人々のヒーローになった。しかし、その正体を知った父親が動き出す。

親子の愛情対話と和解移民・難民問題SFヒーローものコメディ非暴力
1989年生まれ / 脚本家、構成作家 / 群馬県桐生市