作品情報
古典の言葉と現代の心を往還し、読むことの現在性を問い直す一冊。
岩波書店の同時代ライブラリー版で書誌を確認。出版社公式ページに刊行日、ISBN 9784002603209、ページ数、品切れ情報が掲載されており、Amazon JP でも同じ ISBN-10 を ASIN とする書籍ページを確認できる。
レビュー要約
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古典を専門的な知識に閉じ込めず、現代の読者が自分の問題として受け取れるように開いている。落ち着いた思索と端正な文章が作品の魅力になっている。
書籍情報
- 出版社
- 岩波書店
- 発売日
- 1997-09-16
- ページ数
- 185ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784002603209
- ISBN-10
- 4002603202
- 価格
- 1652 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
本居宣長の〈もののあはれ〉,キーンの日本文学論に刺激されて古典を再読した著者は,死の淵をのぞいた戦争体験と精緻な思索を重ねあわせて,自らのうちに古典を蘇らせる.日本人の美意識や小説の本質を問う清冽なエッセイ.
レビュー
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日本古典の入門書でもなく、専門書でもない、古典を語りながら、物事の本質を語る本。もっと読まれれば良いのに。
夜、テレビを消して寝ようという前に、この本を手に取って、少し読む。それだけで、1日が確かなものになったような気がする。というのは、竹西女史がこの本を書いたときは、30代。連載を本にしたもので初めての著書であるが、その深い思索に啓発される。彼女は、源氏物語について、宣長に導かれつつ。こういう。「殊に人の感ずべきことのかぎりを、さまざまに書き表して、あはれを見せたるもの」と。また紫式部がさまざまな恋を媒介として、、いかにあはれの世界の創造に成功したかということも言う。それだけでは、あはれ論だけれど、紫式部は、自分を、他人と同じ遠近法によってながめずにはいられなかった人とも言う。専門家としてではなく、こんなふうに日本の古典を、語ってくれた人はいないのに、読まれていないのは残念である。
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