私のアンネ=フランク (偕成社の創作文学(29))
『私のアンネ=フランク』は、13歳のゆう子が『アンネの日記』を受け取ったことをきっかけに、アンネへ宛てた日記を書き始める児童文学。ゆう子の日常と、母が抱える戦争とアウシュビッツへの思いが交差し、自由と尊厳を奪うものへの問いを家族の言葉から浮かび上がらせる。
作品情報
アンネへ宛てた日記が、少女の日常と母の記憶を結び、戦争と尊厳を問いかける。
13歳の誕生日に母から『アンネの日記』を贈られたゆう子は、アンネ・フランクに向けて日記を書き始める。そこに母のアウシュビッツへの旅と思いが重なり、アンネを知らなかった少女の現在と、戦争を記憶する大人の時間が響き合う。松谷みよ子が、子どもの生活の言葉から戦争と差別、自由と尊厳の問題へ読者を導く「直樹とゆう子の物語」シリーズの一作。
レビュー要約
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出版社紹介では、ゆう子と母がそれぞれアンネへ向けて書く日記を通じ、人間の自由と尊厳を侵すものを告発する作品として示されている。児童文学でありながら、戦争責任と記憶を家族の視点から考えさせる力がある。
書籍情報
- 出版社
- 偕成社
- 発売日
- 1979-12-01
- ページ数
- 253ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784037202903
- ISBN-10
- 4037202905
- 価格
- 497 JPY
- カテゴリ
- 本/絵本・児童書/読み物/童話・文学
アンネへあてて、それぞれ日記を書き始めたゆう子と母親。ふたりの日記を通して、人間の自由と尊厳をおかすものを鋭く告発する。
レビュー
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まず原本を読んでからですが
松谷みよ子先生の著書です。 まさに1970年代の私と同じ世代の少年少女、直樹やよう子はすでに戦争をしりません。 少年直樹、少女よう子、その母蕗子がそれぞれアンネへの思いを、日本の平和な日常をつづっていく形となっています。 無邪気に日常をつづるゆう子。 よう子を通し、戦争をもっとしるようになった大学生の兄直樹、 アウシュビッツに行く母蕗子。 そろぞれが日記をつけ始めます。 そしてその中、まず母蕗子、アウシュビッツを見た衝撃、アンネの隠れ家を見た衝撃などが「その世代の目で」描かれています。 何も戦争を知らないゆう子は次第に戦争のむごさを知り、結局日記を終え、大人になったような気がすると終えています。 それぞれにアンネ・フランクとかかわっていく、戦争のむごさとかかわることを描いていました。今の少年少女に読ませたいです。 これは5部作の3つ目。あとの4冊もかならず読もうと思っています。
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よい本です。
小6でこの本に出会いました。 アンネフランク本人が書いた日記は、なぜか怖くて読めませんでしたが、松谷みよ子さんを通しての、この本はすんなり読めたのを覚えています。 とてもいい本でした。
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現代に生きるアンネ=フランク
直樹とゆう子の物語5部作の第3部、アンネ=フランクのアンネの日記を読んだ人も読んだことのない人もこの作品には入っていきやすいだろう。恥ずかしながら私も、大人になるまでアンネの日記を手にすることはなかった。なぜならば戦争で殺されたかわいそうな少女というイメージと何か恐ろしいような感じは否めなかったのは事実である。この作品は直接関係がないがゆう子がアンネという架空の少女に語る日記という形で書かれたいわばゆう子の日記であるため読みやすい。しかし、実態はナチスドイツやアウシェビッツの捕虜収容所の事件を十分に伝え、戦争を批判する作者の姿勢を十分に反映しているのである。
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人生を変えた一冊
この本を母から与えられたのは、小学4年の頃。 手垢がつき、ボロボロになるまで読んだ。 娘・ゆう子と、母親・蕗子の日記形式で進められる物語は、 親子の日常に、アンネフランクとの「つながり」が絡められ、 ユダヤを通して、日本が抱える「民族」についての考えを、 人が人を憎む「いわれなきにくしみ」について、 ゆっくり、そして優しく進んでゆく。 この本を通して、自分は子供ながら、 日本が抱えうる問題を知り、考え、 そして今の自分があります。 一年ほど前、全集を買い求めた際に、再読しましたが、 この本が書かれてから30年近く経った今でも、 全く古さを感じません。 母親から、こどもへ、是非贈って欲しい一冊です。
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はかなくも輝かしい少女の青春・・・
中学生のときからこの本を何度読み返したかわかりません。多感な少女期を哀しくも戦時下で過ごさねばならなかったアンネの日記にそいながら、こちら側日本の少女から時間を超えて語りかけられる日記に、さらに読者としての自分を重ねあわせて読んでいました。繊細な挿絵も素敵です。輝かしい青春と死が隣り合わせにあるというこの世の残酷さに胸が痛みます。ぜひ一読をお薦めします。
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