日本の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
ジョーカー・ゲーム

日本推理作家協会賞

ジョーカー・ゲーム

柳広司

『ジョーカー・ゲーム』は、柳広司による作品で、2009年の受賞作として記録されている。作品名と著者名で国立国会図書館サーチを確認し、単独書籍として一致する資料がある場合のみ紙書籍の識別子を採用した。

受賞作現代文学刊行形態

作品情報

柳広司の『ジョーカー・ゲーム』は、受賞歴と刊行形態を手がかりに読まれる作品である。

柳広司による『ジョーカー・ゲーム』について、単独の単行本・文庫・短編集として確認できる資料を優先し、掲載誌や雑誌号の識別子は除外した。受賞作そのものを対象に、刊行状況と書籍としての同定可能性を中心にまとめている。

書籍情報

出版社
角川グループパブリッシング
発売日
2008-08-29
ページ数
252ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784048738514
ISBN-10
4048738518
価格
1818 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

スパイ養成学校""D機関""。常人離れした12人の精鋭。彼らを率いるカリスマ結城中佐の悪魔的な魅力。小説の醍醐味を存分に詰め込んだ傑作スパイ・ミステリー。

1967年三重県生まれ。2001年『黄金の灰』でデビュー。同年『贋作「坊ちゃん」殺人事件』で朝日新人文学賞を受賞。他の著書に『新世界』『トーキョー・プリズン』などがある。

レビュー

  • アニメを見てから読んでも充分面白い

    小説には、アニメと比べて、いろいろな謎解きの材料が書かれている。それぞれの話が短いので読みやすい

  • あり得ないけど面白い。

    日本ではなく、例えばロシアとか中国では在りうるかもしれない。 ただ、人として「生きがい」がこの登場人物のは存在するのだろうか? 「生きてる」「生かされてる」意味があるのだろうか?

  • 面白すぎる

    結城中佐の設定、部下たちのあり様、世界観がとても心地よく、どんどん読み進められました。

  • 謎解き短編

    面白いが短い。心理描写はほどほどに理路整然とした文章は良くも悪くも謎解き問題が出題されているように感じる。

  • TVドラマ「Vivant」を想起させるスパイ小説

    旧・日本陸軍のスパイ養成機関「D機関」を舞台にした、連作短編小説。「D機関」ってなにか聞き覚えがあるなあと思ったら、西村京太郎の小説に「D機関情報」というのがあった。これを意識しているのかちょっとわからないが、いずれにせよかなりの良作である。1編ずつ、物語の内容がヴァリエーションに富んでいるのもよいし、それぞれにクオリティも高い。各メンバーの能力の高さは「Vivant」の主人公を想起させ、同機関の選抜試験などもそっくり。ドラマが参考にしたのかと思うくらい。シリーズは数冊続くので、引き続き読むのを楽しみにしている。

  • クールでハードボイルドなスパイ物

    派手なアクションとかではなく、一切の無駄を削ぎ落とした、スパイのリアルな実情を描いた作品 文章も巧みで引き込まれました 面白かったです

  • 鈴木耕氏(デモ・タイ)激賞作品。

    軍隊内に作られた独立性の高い秘密組織“D機関”と暗躍する国際スパイ。Dの責任者・結城中佐による、神格化された天皇制への徹底批判が面白い。古来、宗教と軍が結び付くと狂信的になるのは当然。

  • 陸軍のスパイ軽視、蔑視の中で、本来のスパイのあり方を提示する結城中佐。すばらしい。

    スパイとは何かの原理原則を明確にする。 そのことが、新鮮であり、物語の価値をつくりあげている。 スパイを知り抜いた結城中佐が 陸軍にD機関を創設。 陸軍の中では、『スパイとは姑息な手段であり、 日本古来の武士道に反する』という意見があり、 『軍人でなければ人に非ず』という風潮があった。 そのなかで 『地方人』といわれる 軍人以外の民間人を採用する。 陸軍の反対の意見をモノともしない 強靭さが 結城中佐にはある。 そして、常に結果を出すことを追求する。 また、陸軍幹部の弱点も突いていく。 自らの体験も強烈で、スパイとはどうあるべきかを実践の中で教える。 佐久間陸軍中尉は D機関に 派遣された。 日本オタクのアメリカ人ゴードンは、スパイの容疑がかかった。 『スパイは疑われた時点で終わりだ。疑われているスパイに一体何の意味がある』 と結城は言う。 ゴードンのスパイの証拠を探すために、憲兵として家宅捜査をする。 その証拠は、あるところに 隠されていた。 スパイとして摘発された時には 自決することは、最悪の選択だ と、結城中佐は言う。 『武士道とは死ぬことと見つけたり。名を惜しめ。 みごとに花と散ることこそ、武人の誉れ』ということが 軍人には 徹底して叩き込まれていた。日本軍の自決の多い理由だ。 軍人とスパイの違いを明確にする中で、スパイの身の処し方を明らかにする。 『国家への忠誠心』それは 虚構だとさえ言い切る。 スパイ(諜報員)のイメージを大きく変える。それは当たり前のことだと思う。 本来のあり方としての スパイを 明確化する中で 物語はすすめられていくので、 じつに 興味が深い。このようなスパイたちが 実際 いたなら 日本の戦争と歴史はもう少し変わっていたかもしれない。 ロビンソンが 実におもしろかった。 結城は、『ロビンソンクルーソー』の本を渡すだけで、仕事をさせる。 その 読みの深さが すばらしい。 これは、よっぽど アタマを使わないと切り抜けられないね。 結城中佐は、『死ぬことなど誰でもできる』という。 死の間際になっても、アタマを使って切り抜ける。 スパイ蒲生は チェスがうまい。 それで、チェス好きのグラハムにうまく取り込む。 あたかも、グラハムが チェスに誘ったように仕掛ける。 魔都。上海でのスパイ活動 本間。 上海語などはそもそも存在しない という指摘が 驚き。 北京語、寧波語、蘇州語、江北語が使われていたと言う。 やはり、上海は 麻薬だよ。それをめぐって、欲にまみれる。 二重スパイ。そして 捕まって、その後の対処。 じつに きちんとした リスク管理が できている。 想定される あらゆる 場面を 見通すことで、 危険と失敗を避けることができる。 このスパイストーリーは よく組み立てられて、 コンセプトがしっかりしていて、したたかである。 結城中佐の采配と堂々としているのが 実にいい。 新しいスパイの物語を創出している。

  • Five Stars

    goodbook

関連する文学賞