日本の文学賞

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常陸坊海尊,かさぶた式部考 (講談社文芸文庫 あK 1 現代日本の戯曲)

田村俊子賞

常陸坊海尊,かさぶた式部考 (講談社文芸文庫 あK 1 現代日本の戯曲)

秋元松代

『常陸坊海尊』は、源義経伝説に連なる常陸坊海尊の民間伝承を背景に、孤児となった少年の罪と救済を描く秋元松代の戯曲である。東北の語りと戦後の記憶が重なり、個人の傷を共同体の深い声へと広げていく。

民間伝承戦後罪と救済東北

作品情報

民間伝承と戦後の孤児の罪を重ね、救済のありかを問う戦後戯曲の代表作。

講談社文芸文庫『常陸坊海尊・かさぶた式部考』に収録された戯曲として確認。講談社公式ページは、田村俊子賞・芸術祭賞受賞作「常陸坊海尊」を含む戯曲二篇の文庫版として、ISBN 9784061963887 とページ数を示している。ISBN-10 は 4061963880 として補完した。

レビュー要約

  • 伝説の枠組みを使いながら、戦後社会の孤独や負い目を舞台上に立ち上げる構成が強い。方言を含む言葉の力が、人物の苦しみを観念ではなく身体感覚として伝える。

書籍情報

出版社
講談社
発売日
1996-10-01
ページ数
260ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784061963887
ISBN-10
4061963880
価格
1650 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/戯曲・シナリオ

海尊と名乗る法師が村々を懺悔し流浪するという東北の貴人伝説を背景に、学童疎開し孤児となった啓太の罪の生涯を描く田村俊子賞、芸術祭賞受賞「常陸坊海尊」、和泉式部に纒る伝説を題材に、九州の炭坑事故で冒された豊市、その母と嫁に、式部の後裔という魔性の尼僧を絡め社会の底辺に生きる人々の深い哀しみを描く毎日芸術賞受賞「かさぶた式部考」、方言を駆使し民衆の苦悩に迫る戯曲2篇。

レビュー

  • 偉大な女性戯曲家の作品集

    1911年東京生まれの作者秋元松代は、 小劇場運動が起こる前に活躍した女性戯曲家の名を挙げろ、 と言われて唯一挙がる名前ではないだろうか。 それだけ大きな存在である。 既に故人ではあるが、『七人みさき』や、何より『近松心中物語』 は現在でも再演されることが多い。 本書に収められた二篇は、強い土着性の衣をまといながら 最終的に扱う題材は戦争や公害といった現代の問題であり その多重性、射程の長さが極めて刺激的な作品である。

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