日本の文学賞

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輝く日の宮

泉鏡花文学賞

輝く日の宮

丸谷才一

『源氏物語』の失われた巻をめぐる謎を追う女性研究者の物語。恋愛、古典文学、文体の遊びが重なり、知的な探究と人生の揺らぎをしなやかに描く。

受賞作現代文学

作品情報

『源氏物語』の失われた巻をめぐる謎を追う女性研究者の物語。

『源氏物語』の失われた巻をめぐる謎を追う女性研究者の物語。恋愛、古典文学、文体の遊びが重なり、知的な探究と人生の揺らぎをしなやかに描く。

書籍情報

出版社
講談社
発売日
2003-06-10
ページ数
434ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784062118491
ISBN-10
4062118491
価格
3230 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/エッセー・随筆

源氏物語を巡る、10年ぶりの書き下し小説美人国文学者が水の会社の役員との恋愛を経ながら、失われた源氏物語の一章の謎を解く。6章全てを異なる形式、文体で描き日本文学の可能性を極限まで広げた傑作

レビュー

  • 欲しい本は欲しい時に買うべき

    思い立って読んでみようと本屋を探したら絶版してました。作者がなくなって数年で絶版するとは全く予想してませんでしたが見つかってよかったです。とてもきれいな状態の本が届き満足しています。ありがとうございました。

  • 小説の醍醐味を味わえます

    源氏物語失われたとされる「かがやく日の宮」を作者が創作という触れ込みでしたが、メインは学者(父も学者だから式部のオマージュか)のヒロインの仕事と恋の日常と学会を通じた(一般人なら伺い知れない)成長物語でした。ヒロインと恋人の関係は式部と道長。最後の決断は浮舟に通じるな、と感じました。久々に小説らしい小説で一気に読ませる作者の力量に感嘆します。

  • 元々、読みたい書でした。

    徳島県下で最古の半世紀以上の歴史を誇る、阿南市の桑野読書会が、今も月1回の読書会をしています。その課題図書である本書を買いました。自分の本なら、書き込みができるからです。

  • 「源氏」に関する仮説を小説にした作者ならでは作品

    源氏物語には「かかやくひのみや」という幻の章があり、紫式部のパトロン兼情夫であった藤原道長が源氏をより面白くするためにわざと省いた、という仮説を小説にしたもの。 女子大で近代国文学の助教授をしている杉安佐子は、国文学会のシンポジウムで源氏物語の幻の章「輝く日の宮」について語り、想像して復元した章を雑誌に発表することになる。小説は、「輝く日の宮」の成立を源氏物語の構成の分析作業を縦糸に、安佐子の家族や交際関係を横糸に進んでいく。 源氏物語の分析についての評価は私の出る幕はないのだが、30代バツ1の女性が交際している 男に、「ご覧になって」という言葉遣いをするか、など細かいところが気になる。こうした敬語が自然にわざとらしくなく使えるのは、いまや60〜80代の東京山の手生まれの女性ではないか。また、終わりの方では安佐子の元の教え子がある告白をするのだが、こんな20代女子もいない気がする。 著者の評論やエッセイは非常に興味深く、小説も構成やテーマが明確なのだが、描く女性像はどうもしっくりこない。映画にもなった同じ作者の「女ざかり」にもそういう評価があった。星のマイナス分はそこら辺の個人的違和感のため。

  • 源氏物語の読後に

    源氏物語の読後に読みました。丸谷才一のファンです。あらためて源氏物語の構成が考えられ、実に素敵な小説でした。丸谷氏が亡くなって、新作が読めないことが残念です

  • けれんみたっぷりの快作

    ジョイスの影響を受けた作者ならではの技巧を凝らした快作。 源氏物語の”失われた”一丁を巡るサスペンサブルな物語。 主人公がたどり着いた驚きの結末には忘我の境地。 作者の持論をノベライズした作品であるが、その創造力にはまたしても脱帽。 やられました。

  • 丸谷才一の知力と洞察力。目の前に繰り広げられる源氏物語。

    なんという 小説なのだろうか。 松尾芭蕉の奥の細道 そして源氏物語を ひもといていく。 その徹底した構成力と 文体の変化に 作者自身の 智力 と 洞察力。 人間模様の 変化 など。 円熟した ふでさばき の職人ワザ。 恐ろしいほどに 切り込んでいく。 まったく、スゴイ人が いるんですね。 そのことだけで、ため息が でるほどの スリリングな 読後感。 源氏物語を 挫折した ニンゲンが、 再度 読んでみたいと思わせるほどに。 道長 という権力の保護のもとに 紫式部の 才能が さらに磨かれ 熟練していく。

  • すばらしい学識

    ひとことで言うと源氏物語の幻の章の「輝く日の宮」をめぐる推理小説と思う。私は源氏物語をよく知らないので、理解は不十分であったが、それでも知的興奮を得ることができた。読み進むにつれて作者の学識の深さと、読みやすい文章、物語の展開方法に感心してしまう。源氏物語を読んでからこの作品を味わうべきであった。

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