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雨心中

島清恋愛文学賞

雨心中

唯川恵

芳子と周也の関係を軸に、信じたい気持ち、依存、罪、逃避が絡み合う恋愛小説。幸福へ向かうはずの選択が、二人を戻れない場所へ追い込んでいく。

恋愛小説依存逃避心中

作品情報

信じることと逃げることが重なったとき、恋は雨の底へ沈んでいく。

唯川恵が、恋愛の甘さよりも暗い執着と破滅への傾きを前面に出した長編。芳子と周也の関係は、救いを求めるほど狭まり、周囲を巻き込みながら深い余韻を残す。

書籍情報

出版社
講談社
発売日
2010-06-01
ページ数
308ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784062162869
ISBN-10
4062162865
価格
405 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

神様、幸せなんか要りません。 施設育ちの周也と芳子は、血のつながった姉弟よりも強い結びつきで寄りそって生きていた。だが、いくら手を伸ばしても幸せには届かない。女の業を描く恋愛長編。

レビュー

  • 可哀想な人たちばっかりで辛い

    芳子みたいな女っていそうだからホントに怖い。 自己犠牲をすることで、愛で支配しようとする。背筋が寒くなる。

  • 悲しい話だった。

    こういう内容の作品は桜木紫乃先生に多い。 唯川恵先生の作品はどちらかと言うと男と女の心の機微を描いている作品が多かったように感じてたのでちょっと意外でした。せっかく目の前に温かい生活が出来るかもってところで全てを投げ打つて暗闇に転がり込んでしまう。

  • 闇の中を疾走する、終点の見えないジェットコースター!

    共に孤院で育ち、姉弟以上の愛情?で強く結ばれたふたり。母のような姉のような包容力を持つ芳子、 純粋で無垢、それだけに不器用な生き方しかできない周也。彼らが並んで乗る深夜のジェットコースターは、 思わず悲鳴を上げそうになるアップダウンを繰り返し、ときには車体がまっぷたつに裂かれて、それぞれが 別のレールの上を走り続けたりしますが、そのレールもやがて合流してジェットコースターもひとつに 戻ります・・・。 今度こそ、と芳子も周也も神に祈りを捧げますが、運命はかれらの味方をしてくれません。 ラストでは、二人がやっと幸せを見つけた、と見えたのに・・・・。 「恋愛小説家」という肩書きは彼女には似合わないのかもしれませんが、多くの人が彼女の描く愛や恋の世界を 期待しているのだろうと察しますが、この作品は少し趣を異にします。いつもの彼女を思って読み始めると、 じきにそれとは違うことに気づくと思います。 最後まで飽きることなく読みきることができましたが、辛口の採点をさせてもらうなら、「くっついては、また別れ、 また、くっつく」という展開が繰り返され、正直なところ、終盤ではちょっと飽きてしまったことも事実です。 文章の上手さもさることながら、彼女の最大の魅力は、その練りに練られたプロットだと思っている私には 意外性を欠く、ちょっと残念な作品でした。(でも、手持ち無沙汰なときに読むぶんには、とてもいい本ですよ!) ■追記 私の趣味のひとつである、「エアキャスティング」ですが、 この作品では、芳子=松島菜々子・周也=反町隆というふうに考えました。 実際は反町が夫であり年上でもありますが、松島に老けメイクを、反町には若作りをさせて、 きょうだいを演じさせたら、かなりいいカンジなのでは!ほくそえみましたが、如何でしょうか?

  • 切ない物語

    母子家庭で育ち経済的に養育困難でカトリック系の養護施設に入所させられた芳子。 継父の残虐により芳子と同じ施設に暮らす周也。 施設を離れ自立を目指す芳子に姉のように慕う周也。 やがて2人の同居生活が始まるがそれは兄弟姉妹を超えた日々。。。。。。。 周也を思う芳子の献身は親子の域を超える。 周也を責める事は簡単だがそれは難しいが。。 それより何故自分を犠牲にしそれを庇う。 自分の幸せを少しでも願う方向に身を任せても何の問題も無いし むしろそうすべきだと思う。 切なく辛くて・・・泣けます。 私は唯川恵さんの小説が好きですが今回は別の愛を提示した様に感じました。 真の愛本当のまごころを感じて欲しいと思います。

  • 後味悪い

    何となく恋愛相談小説と言うものをいままで読んだことがなく、読んでみたのがこの本だった。 私は男性なので、この主人公のように男性を包み込むように愛する女性の心理はよく分からないので、だからこそ興味をそそられて楽しく読み進められた。 この作品は人間のどうしようもなさが浮き彫りになっており、そこにキリスト教の救いが時折顔を出している。 人間はどうしようもない生き物で、最後は神に頼るしかないのかと考えさせられる。 ただ、最後はあまりにも後味が悪い。 なんと言うか、この世でしたたかに生き延びる術をどこかで学ぶべきだったのかもしれない。それともこんな腐った世の中から卒業できてそれは幸せなのかな。

  • 泥沼の共依存地獄

    私はこの仄暗くて重くて救いが無くて鬱々とした話が好きです。どんよりした雨の日に引き籠もって読みたくなります。好き過ぎて2冊買いました。 普段はハッピーな話が好きですが、この本は不幸の坩堝みたいな話なのに何回も読みたくなるだけの何かがあります。味わい深い重たさみたいなものを個人的には感じました。

  • バカが読む本

    ここにあるのは、 悲惨なシチュエーションや悲劇的な設定、 そのコラージュでしかない。 なんの説得力もない悲惨の羅列が続く。 昔で言えばジェットコースタートレンディドラマ、 最近で言えば携帯小説、韓流ドラマ。まあ、なんでもいい。安っぽい。 商業です、という顔つきをせずに、究極の恋愛小説をうたって文学です、 という顔つきをしているのが余計に気に障る。 日本語がおかしな場面も多数ある。 バカが書いた、バカのためのはなし。それ以上の評価は皆無。

  • 共依存の果て

    施設で育った実の姉弟ではない二人が生きる様を描いた物語です。失敗を繰り返しても学習のない弟の面倒を姉が見ていくのだが、どんどん幸せから遠ざかる展開。根は優しい弟だが、行動が稚拙すぎて共感に足りず姉の行動も理解に苦しみました。共依存の果てに待っている展開と、今後続くであろう二人の人生にエールは送るが共感はすることが出来ませんでした。唯川さんの作品は好きで、よく読みますが今回の登場人物とストーリー展開は自分には合いませんでした。

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