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村上龍映画小説集 (講談社文庫 む 3-26)

平林たい子文学賞

村上龍映画小説集 (講談社文庫 む 3-26)

村上龍

映画的な場面構成と都市的な感覚を生かした村上龍の小説集です。

作品紹介

作品情報

映画的な場面構成と都市的な感覚を生かした村上龍の小説集です。

映画的な場面構成と都市的な感覚を生かした村上龍の小説集です。

書籍情報

出版社
講談社
発売日
1998-04-15
ページ数
267ページ
言語
日本語
サイズ
10.8 x 1.1 x 14.8 cm
ISBN-13
9784062637633
ISBN-10
4062637634
価格
554 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

’70年代のほろ苦い青春を描く短編連作集。 ラストシーンを憶えてる?もちろんと僕は答える。あのラストシーンが好きなのとヨーコは言う、どこにも行かなくて済むっていうものを見つけなさい。基地の街から出てきた東京はひどく退屈で、麻薬とセックスと音楽に明け暮れる中で、映画だけは強烈な魅力にあふれていたのだ──。平林たい子文学賞受賞作。

1952年、長崎県に生まれる。武蔵野美術大学中退。’76年に『限りなく透明に近いブルー』で群像新人文学賞、芥川賞を、’81年に『コインロッカー・ベィビーズ』で野間文芸新人賞、’96年に『村上龍映画小説集』で平林たい子文学賞、’98年に『インザ・ミソスープ』で読売文学賞を受賞。小説、エッセイにとどまらず「TOPAZ(トパーズ)」「KYOKO」など映画製作でも敏腕ぶりを発揮、次々と話題作を発表している。

レビュー

  • 孤独と虚無の話

    「限りなく透明に近いブルー」とほぼ同じ時期の事が描かれていて 麻薬、セックス、暴力といった青春のもたらす狂気、若気の至り、がテーマのように捉われがちだけれども 個人的に思うところ、ここに描かれている錯乱や狂気は若き日だけのものではなく 老若男女問わずいつ何時誰しもが取り憑かれてしまう可能性がある事柄だと思う おそらく著者本人である主人公をメインに据えた物語だけれども その周囲にいる人間も同様に狂気と錯乱に蝕まれている 本質にあるのは孤独と虚無であり、おそらく著者の小説のテーマはそういったものじゃないかと 他の作品を読んでも思う 著者の鋭い感受性から描写されるイメージも表現もふんだんに詰め込まれていて、素晴らしいです

  • 吉本隆明さんが最も愛した私小説集

    吉本隆明さんが最も愛した私小説集 である 村上龍は、69とこれ、だけが面白い けっきょく、本人にとって切実な事柄だけが面白いということか 真摯な作品が もちろんファンタジーも真摯になりうる し 真摯というのはマジメということではない 笑いも真摯になりうる かゆさ ムラムラ 涙 腹減り 腹立ち 気持ちよさ なんでも真摯になりうる 真摯であれ

  • 古き良き時代の村上龍

    時間軸的に『69』と『限りなく透明に近いブルー』の間に位置する、両作品のファンにとっては必読の作品。村上龍の分身たるヤザキが上京した当時の時代を描いた短編小説集である。このセックスとドラックの時代を描かせれば村上龍の右に出る者はいない。本書は村上龍が文壇で確固たる地位を築いて後に書かれたもので、安易に昔のモチーフを用いて柳の下のどじょうを狙っているという批判も成立するだろうが、村上龍の小説が根強い愛好者を有しているのは、単にセックスとドラックの時代を生々しく描写したからではなく、時代を超えた普遍的なテーマを扱い続けているからであり、そして村上龍の作品を読むと不思議と人生を生きて行く上での力が湧いてくるからだろう。本作品は短編集であり、それぞれの短編には鋭いメッセージが込められており、特にそれぞれの末尾の出来がよい。 ネックとしては、最初のいくつかの作品までは舞台が新鮮で面白いのだが、この短編集の舞台は基本的にどれも同じであり、後半以降は同じようなストーリーの繰り返しになり、マンネリ感が出てくるのが否めないところであろう。また、それぞれの作品を映画にかこつけて、短編集全体を「映画小説集」としているが、映画とリンクするという試みはそれほど成功しているようには見えなかった。

  • 村上龍を創った映画

    小説家だけでなく絵本、映画監督等様々なジャンルに挑み続ける村上龍を作った映画の記憶。 モチロン短編集としてもかなり面白いのだが、各エピソードを象徴するように映画の題名がそのままタイトルになっている。 ロング・グッドバイ、甘い生活、大脱走、ワイルド・エンジェル、アラビアのロレンス、レイジング・ブル、地獄の黙示録、地獄に堕ちた勇者ども、スコピオ・ライジング、狼は天使の匂い、ブルー・ベルベット、ラスト・ショー...等々。 題名にはしなかったが「イージー・ライダー」の内容に触れたエピソードも興味深い。 あのゴダールに「ヌーヴェルヴァーグ」をめぐってインタビューも敢行した村上龍だ。彼の映画に対する愛情を知ることが出来る一冊となっている。

  • 刺さる文章

    69に続いて村上龍さんの小説を読んでみたのですが、面白い!その時の自分に刺さる言葉がたくさんあります。 この小説は「69」と「限りなく透明に近いブルー」の間を埋めるようになっていてます。 僕的には各話の共通のテーマ感じるというよりはグサッとくる文章がたくさんあってその文章をどう自分で解釈していくかが面白い作品だなと思いました!もちろん話自体もそれぞれ面白く、読者始めたばかりの自分にも読みやすかったです

  • 村上龍の作り方

    村上龍のエッセンスが詰まった重要な作品と感じる。彼のステイツメントを理解するには読んでおいた方が良い本。身軽に、元気になれる。しかも読んでいてすごく楽しい。村上龍の若い時、すごい浪人生、大学時代の話(笑)この本もまた、村上龍が、なぜ村上龍なのかが理解出来るように書かれている。

  • 初村上龍

    私は村上龍作品を初めて読みましたが、この何とも言えない不健康な青春にハマってしまいました。 どの作品も似たような話なので、最後の方の話になると少し飽きてしまうのがネックです。 「 」や。をつかわない文章は私には新鮮でした。

  • 改めて小説を読みたくなった起点としての小説

    この本に出会わなければ、中古本屋ふくめ本屋に立ち寄ることもなかっただろう。小説を読むとは、贅沢な所作だと思う。それを教えてくれたのが、この一冊で、「いい小説に出会えない」と、小説コーナーを素通りしている方にお勧めの一冊です。 ただし、ドラッグ・セックスが題材なため、そういう話題にあわない方には向かないでしょう。 また、短編集という体裁ながら、中編小説であり、好きな章だけ読む、という方法もできるという点も、小説初心者に向いていると思います。そして、ドラッグ・セックスが題材なのに、主人公がそこはかとなく匂わせる真っ当な感じ、それが読み終わっても心の中で浮かび続けます。余韻の残る一冊です。 こうして村上龍にであい、他の著書にも触れるうち、村上ワールドに浸る心地よさに酔いつぶれてします。村上龍の強い筆力を堪能していただきたい。

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