ピアノをきかせて (講談社・文学の扉)
小学五年生の響音は、姉の千弦が弾くピアノの音を以前のように楽しめなくなったことを気にかけている。家族の関係がぎこちなくなるなか、ふるさと文化祭の音楽劇を通して、姉の心にもう一度音楽の喜びを届けようとする児童文学。
作品情報
音楽の楽しさを忘れかけた姉へ、妹は自分たちの舞台で思いを届けようとする。
講談社「文学の扉」の単行本として刊行された作品。ピアノコンクールをめぐる挫折、家族の緊張、友人たちと作る音楽劇が重なり、響音が姉の心に届く表現を探していく。出版社公式ページで紙版 ISBN とページ数、電子版の存在を確認した。
レビュー要約
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音楽劇を作り上げる過程の躍動感と、家族の期待に押される姉を思う妹のまなざしが評価されている。重くなり得る題材を、仲間との創作や舞台の高揚で読ませる点が印象に残る。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2018-01-11
- ページ数
- 226ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13.4 x 1.7 x 19.5 cm
- ISBN-13
- 9784062832489
- ISBN-10
- 4062832488
- 価格
- 870 JPY
- カテゴリ
- 本/絵本・児童書/読み物
第59回日本児童文学者協会新人賞受賞! 2015年度講談社児童文学新人賞で佳作に入選し、デビューした著者の受賞後第1作。 小学5年生の響音は、中1の姉・千弦の弾くピアノの音色が、楽しく聞こえなくなってしまったことが、気がかりでならない。ピアノコンクールでもよい成績を上げることができず、そのことが原因で、家族4人の関係もぎこちなくなっていく。 そのころ、響音は「ふるさと文化祭」にオリジナル音楽劇で参加することに。練習の過程で響音は、「この音楽劇を見てほしい。ピアノの楽しさを忘れかけている姉の心に、この作品をとどけたい」と強く思うようになり、そして……。 『ピアノをきかせて』は、音楽のすばらしさ、家族のきずなや友情のたいせつさが伝わってくる作品。小学上級以上の子どもたちにぜひ読んでほしい。
小俣麦穂(おまた むぎほ) 1977年、長野県生まれ。日本デザイン専門学校グラフィックデザイン科卒業。 戦国時代の山村を舞台にした少年の成長物語『さっ太の黒い子馬』が、2015年度講談社児童文学新人賞で佳作に入選し、デビュー。同作品は、2016年度の松本市文化芸術奨励賞およびJRA賞馬事文化賞も受賞している。
レビュー
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登場人物全員に共感が持てる
多感で無垢な子どもたちの純粋な尊さを、日常を通して繊細にまた丁寧に描くことで、 人の成長を、人のつながりを、人の優しさを表現されている、とても温かい気持ちになる本でした。 登場人物全ての人に愛をこめて描写されているため、私は全ての人に共感できました。 また、場面場面で触れる曲の選定も秀逸です。 本を読みながら場面に出てくる音楽をかけて読むと一気に彼らの世界に引き込まれ、 感情移入が一層はかどりますし、ピアノを弾いてみたい!と思いました。 登場人物が多くないため子どもも読みやすい構成となっていますが、小さな社会であることに注目することで、人と人がつながることの難しさとその大切さを考えさせられる、大人でも読みごたえのあるものとなっています。 また、作中の音楽によって、境界の無い、広く、深い世界観を感じられるため、本の中の世界だけではなく、現実の世界とリンクして感動する側面もあり、自分自身の在り方について考えさせられる内容となっています。 人の在り方を、また社会の在り方をミクロからマクロにアプローチされ、多様な人への優しさであふれた素晴らしい本だと思います。
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よかったです。
孫に読んでもらい喜ばれました。
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この物語はふくよかで暖かい。
五年生の響音にとって二歳年上の千弦はあこがれの存在。姉はプロのピアニストを目指して、日夜練習に余念がない。 響音は音の表現を感じる能力に長けていて、楽しい音色で歌ったり踊ったりもする。ところが、最近の姉のピアノでは、心が躍らない。そのことがとても心配。姉の練習に母親はかかりっきりだから響音は、おじいちゃんの家で過ごすようになる。そこに父の妹であるおばさん、燈子が戻ってくる。彼女のピアノは響音を浮き浮きさせてくれる。 そんな折、コンクールがあり、千弦も出場し、響音たちも応援にいくのですが、中学生のなかでは抜きん出た技量を示した姉の音は、やはり響音には伝わってこない。そして、千弦は、ピアノを弾かなくなってしまうのですが……。 母親の過剰な期待と、それの応えようとして壊れそうな娘。という、深刻なテーマを扱っていますが、この物語はふくよかで暖かい。決して甘くはありませんが、信頼感に満ちています。 読者を愕然とさせてから感動に誘うような方法ではなく、響音というとても魅力的な主人公によって共感を誘っているのです。
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孫にプレゼントしました?
クリスマスに毎年本をプレゼントしてます。 女の子なので、ちょうど良かったようで楽しんで読んでいます。