作品情報
第14回小説現代長編新人賞受賞作。応募時タイトル「惑星難民X」から『隣人X』へ改題して刊行された。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2023-10-13
- ページ数
- 240ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.8 x 1.1 x 14.8 cm
- ISBN-13
- 9784065333846
- ISBN-10
- 4065333849
- 価格
- 726 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
難民問題や異文化交流、同調圧力など現代の世相を作品に昇華した第14回小説現代長編新人賞受賞作。2023年12月1日映画公開! 現代の社会が抱える問題と巧くリンクさせ、登場人物の置かれた環境や心情を通じて難民や移住外国人の受け入れ、違法労働について投げかけてくるところに作者の並みならぬ手腕を感じた。 ――朝井まかて(選考委員) 小説の主軸は三人の女性それぞれの日常にある生きづらさの描写にあり、それが作者と地続きのテーマであるだけに、とてもよく描けている。 ――中島京子(選考委員)
神奈川県横浜市生まれ、フランス在住。広告代理店勤務を経て、東京藝術大学大学院映像研究科・脚本領域に進学。「山口文子」名義で映画「ずぶぬれて犬ころ」(本田孝義監督/2019年公開)脚本担当、歌集『その言葉は減価償却されました』(2015年)上梓。2019年、「惑星難民X」で第14回小説現代長編新人賞を受賞し、2020年に受賞作を改題した本書で小説家デビュー。本書は映画化され、2023年12月公開。
レビュー
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特に
問題はない。が、一番良い!
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フィクションではないフィクション
知人より紹介されて購入。 「社会」にて書かれたものなので当然ではありますが、「社会」、「生活」に根差した「当たり前」をそのままきき記した作品。一人一人とは関係なさそうなことが実は繋がっている。いろいろと考えさせられるフィクションだけれども、ノンフィクションに近似したフィクションだと思う。
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ほめすぎ
映画化されるとのことで読んでみました。 帯にやたらと称賛の言葉が並んでいるのが気になったが、よくないほうの予感が当たってしまった感じ。SF的な設定としては特に新しさもないし。。。
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再読のほうが面白かった!
映画化のカバーの文庫になっていて、再読。スキャン能力のある宇宙人という設定に驚いた初読より、ずっと面白く読め、三人の女性の生活感や信条のリアルさに感心した。 どんな映画になるのか楽しみだ。
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何となく面白そうと思って手に取った作品でしたが、予想を裏切る質の高さ、想像以上の面白さでした。
あらすじの、地球外の惑星からやってきた宇宙人=惑星難民をアメリカが受け入れて国籍を与えるという突拍子もない設定を読み、日本も難民として受け入れようとしている冒頭を読むと、いったいどんな話になるのかと思わされます。しかも、難民は地球人化するシステムで完全な地球人になるという設定。 しかし、この作品はそんな突拍子もないストーリーで読者を惑わすのではなく、物語は主要3人の登場人物の日常の生活や生き辛さ、悩みやトラブルを中心にストーリーが進む、本当に普通の小説です。「惑星難民」についても忘れられない程度に登場人物の生活や会話の中で話題になる程度です。 「惑星難民」など設定しなくても十分に楽しめる作品だと思います。 ところが、この作者のうまいところは後半からじわじわと「惑星難民」が登場人物の現在の生活に大きくかかわり始め(ネタバレになるので詳しくは書けません)、登場人物がそれによって普段の生活が大きく狂わされてしまうところです。 それでもなお、それはSF的な面白さを狙っているのではなく、生きること、人を信じることなど、普遍的なテーマに迫っています。 読み終えたとき私は「いろいろあって苦しいし、しんどいし、嫌になることも多いけど、それでも私たちは前を向いて生きていくの」という登場人物の声が聴こえてくるようでした。 読んでよかったと思える素敵な作品でした。 これが小説現代新人賞受賞作で、作者のデビュー作だと思うと、その才能に嫉妬したくなります。 レビューが少ないことが不思議です。 もっとたくさんの人に読まれるべき作品だと思います。
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面白かった。次の作品も読みたい
新しいタイプの作品に出合えた感じです。文章や単語や進行はとても軽快で読みやすく力のある作家さんだと思いました。地球外生命のXは人間をコピーする能力があり、人間社会に移住が認められます。 物語は現代。宇宙人の移民というビッグニュースはあるものの、生きている人間たちは今の人間たちです。 社員証をおとしてひろって届けて絆ができたできたという描写はくどくてきらいだったが、笹があっさり良子を捨ててアパートに寄ってはちあわせする場面はよかったです。パリュスさんは切ない場面の描写がうまい。紀彦と良子の関係もよかった。 人間をコピーして人間として生きる宇宙人は不憫ではないのか。不憫 不憫だ。はるかかなたから星を追われて人間になってしまうXたち。 悲しい読後感がひたひたしてきます。
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読後がすごい良いです。
世代と仕事と性別から結構刺さる話だったのですが、沈まずに読めました。内面すぎないきれいな文章と、はっきりフィクションだと距離をおけるXの存在のおかげだと思います。現代小説をすごい久しぶりに読んで、読んで良かったと思います。読後がすごい良いです。
関連する文学賞
- 小説現代長編新人賞 第14回(2019年) ・受賞