作品情報
白い花が舞う時間のなかで、少女たちの秘密と痛みが少しずつ形を見せる。
友桐夏のコバルト文庫作品。第1回ロマン大賞受賞作として、少女たちの内面と謎を叙情的に扱う青春ミステリーとして刊行された。
レビュー要約
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繊細な題名と少女小説の文体が作品の入口になり、抒情性と謎の気配を同時に味わう読者に向く。静かな余韻を評価する反応が見られる。
書籍情報
- 出版社
- 集英社
- 発売日
- 2005-09-01
- ページ数
- 304ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784086006477
- ISBN-10
- 4086006472
- 価格
- 350 JPY
- カテゴリ
- 本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル
ロマン大賞が贈る、最高のミステリー!! 《ミズキ》と名乗って、同世代の少女たちとネット上で交流してきた主人公。ある日、4泊5日のオフ会が提案され、参加することに。女の子だけの高原でのステイ。そこには大きな力が働いていて…?
レビュー
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途中までは良かったけど・・・。
ネットで交流していた5人が四泊五日のオフ会で会うことになった。彼女たちの共通点は、同じ塾に通っている女子高生というだけで、他のことは何も知らない。そしてオフ会でも、匿名のまま過ごすことに・・・。しかし、5人の筈のメンバーは4人しか来なくて、山の中の建物の周辺には怪しい人の気配が・・・。 誰が誰だか分からない。来なかった一人や、誰かがついているかもしれない嘘。不安や好奇心の入り交じった感じ。主人公であるミズキすらも過去については謎にしたまま少しずつちりばめられる情報。 途中まではいい、ライトミステリーって感じで、本当に良かったと思いました。 文章や構成はデビュー作だけあってうまいとは言えないけど、設定やキャラの魅力的なものが良くて、ずっと『面白くなりそう』という期待を抱かせる描き方でした。 でも、最後がひどい。 ネタばれになるから詳細は言えないけど、期待だけふくらみ、蓋を開けてがっかりといった感じ。 途中で宗教が出てきた時にちょっとと思ったんですが、途中までいい意味でゆるやかなミステリーの雰囲気を持っていたのに、ラスト付近では現実味がなくなり、あまりに突然全てのことが合致する答え合わせ。終盤に表したミズキの本性にもがっかりしました。キャラが豹変しすぎ!! そして、超能力的な謎の力。 これが出てくると、ミステリーというものは台無し。 恩田陸を目指したようなストーリーだったのですが、キャラづくりと設定の軽さが出てしまった様で、大きく膨らましたのに中身が伴わなかったといった感じ。全ての謎解きをしないでも、少しくらい謎を残した方が魅力的な終わり方だったと思う。
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ドキドキしました。
可愛らしい絵に違わない繊細な文体が素敵。 完璧にミステリー小説として読むには宗教と超常能力が邪魔しますが、私は特にミステリーファンという訳ではないので、このぐらいがちょうど良かったです。 人物の個性がちょっと弱いかな、とは思いましたが、この複雑なストーリーを邪魔しないためには仕方ないんでしょうね。 主人公のミズキちゃんが好きです。最後いきなり性格変わったと思ったら、やはりもって生まれた運命なのか、話中一番の腹黒ではないでしょうか?冷静な策士って大好きです。まあこの話全員策士っぽいですけど。 で、一番普通にいい子なのがたぶん亜梨栖ちゃん。格好は一番怪しいのに、人は見た目によらないんですね…。 続巻も合わせて読めばさらに面白いかと。
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もっとこの作者の作品が読みたい!!
冒頭のネットでも匿名なのに更にオフ会でも匿名でいましょうという二重の、ゲームのようなルールがあまりに面白くって誰が誰なのかという人物捜し的なあてものにグッと引き込まれただけに、終盤しょぼくなったらどうしようと思っていたのですが、まったくの杞憂でした。途中で「は?」というような設定が突如提示されてとまどったのですが、それからの話の広がり具合、伏線の絡み合い具合や断片化した情報の収束っぷりときたら! ある程度次の展開を予想しつつ読んでいたのですが、一歩先をぐいっと進まれてしまったというか、いやはや、これは。 後味が良いとは言い難いラストですが、気に入りました。ストーリー展開、キャラクター関係、設定、文章、謎、そのいずれもで満足。 もっとこの作者の作品が読みたいです。
関連する文学賞
- ロマン大賞 第14回(2005年) ・佳作