日本の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
はじまらないティータイム

すばる文学賞

はじまらないティータイム

原田ひ香

4人の女性が、離婚や不妊や家族関係のずれを抱えながら、互いに少しずつ距離を詰めていく。日常の細部を切り取った第31回すばる文学賞受賞作。

家族女性離婚不妊日常

作品情報

すれ違う家族と女性たちの関係を、静かにほどく。

第31回すばる文学賞受賞作。2008年に集英社から単行本刊行。

書籍情報

出版社
集英社
発売日
2008-01-05
ページ数
152ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784087712056
ISBN-10
4087712052
価格
3120 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

4人の過剰な女たち。あなたは誰に共感? 努力で「できちゃった略奪婚」した里美。その結果、離婚の憂き目にあった佐智子。そんな彼女を心配し、探偵活動を始める伯母ミツエ。その娘で不妊に悩む奈都子。女たちは対立しながら奇妙な友情を育む。第31回すばる文学賞受賞作。

レビュー

  • どうして女ってこうなんだろう。

    主な登場人物は4人の女性。奈都子,佐智子,里美,ミツエ。 奈都子は三十過ぎて結婚し,結婚6年目で子供なし。 佐智子は奈都子の従弟の元妻。離婚後,奇妙な行動癖が再発。 里美は佐智子の夫と不倫の末,できちゃった婚。友達なし。 ミツエは奈都子の母親。夫は保険会社の元重役。離婚した親戚の佐智子のことが心配。 年齢や生活環境が異なる4人に対して,自分が「女」だからか, それぞれに共感する部分がありました。どうして女ってこうなんだろう。 子供を産むことへのこだわり,友達との関係,妙なところで心配症, ときに社会性に欠ける部分,母親との微妙な関係など。 また存在は薄いですが,登場してくる男性3人, ミツエの夫,佐智子の元夫(里美の夫),奈都子の夫に対して, どうして男ってこうなんだろう,とあきれる部分あり でも,ときに鋭い視点ありと こちらにも共感する部分がありました。

  • それぞれの女性の人間模様

    女性の人間模様をライトに描く。サクサク読み進めやすく、楽しみながら読める。女性の幸せとはそれぞれだが少しだけ考えさせられる。

  • 面白く読んだが

    楽しんで読んだが、さあこれから、というトコロで唐突にブチ切られた感じもしないでもない。 過程と心情そのものを描くという種類なんだろうとは思います。 とりあえず読んでる最中面白かったから良し。

  • 人と人の出会い

    始めは嫌だと感じてしまう人でも話してみると意外と自分と共通点があったり共感できる部分があったりする。立場や先入観で人を見るのではなく実際に接してみることが大切だと感じる話でした。

  • 感受性が強い人にはキツイ、特に里美

    里美のやったことは努力ではない、ただ相手を嵌める為の策略である。しかし、そこまでしたのに里美が全然幸せそうに見えない。 奈都子と里美の会話も不毛だと思った。 子供が出来たら勝ちなの?家事をしてくれたら幸せなの?自分はそうじゃないと思う。 相手と一緒に居て幸せかどうかが一番大事なのでは? 里美の場合、夫が佐智子と一緒に居た頃より幸せそうにしてたら里美の勝ちだろうけど、読んでる限りでは全然幸せそうに見えないし、里美への愛情も感じない。 家の購入も二人でローン返済する事で渋々購入、結婚式だって里美側が費用出すからやるって感じ、そして何より妊娠中という事を差し引いても里美に女性の魅力を感じない、若さも感じないし性格も悪い、何か一緒にいても楽しくなさそう。 新婚なのに一緒に寝てない、スーツも結局くたびれたまま、まぁ佐知子にも非はあったけど自分の至らなさを自覚して反省できる人なだけ里美より断然マシだと思った。変な癖も最後のためだけに取って付けた様な感じ。 結局夫が里美と関係を持つ時に言った言葉がが本心だったんんだろう、そしてミツエの夫が言っていた結婚式に出席=祝福ではない、これも真理、今回の結婚式は特に両家の評判を下げるだけでしょう、ミツエみたいに真実を知ったら親戚はどう思うかな? 最後4人が鉢合わせした時、勝ったと思ってる側の方が焦っているのが印象的だった。最後ミツエがあんなにスッキリしてたのは、里美と夫が上手くいってないのを確信したからではないだろうか、そして心配する娘を他所に余裕だったのも佐智子側は刺したりしないと確信してるからだろう。 いずれにしろ勝負なんてまだついてないし、今後やっぱり元妻の方が良かったになるか、今度は里美が浮気されて同じ目にあうか、このどちらかだと思います。 長々と書きましたが、色々とイライラさせられる作品だったので☆は1です。

  • すばる文学賞受賞作・・・

    できちゃった結婚をきっかけに、繋がった4人の女性達。妊娠して略奪した愛人、離婚後『奇妙な行動に走る』夫を奪われた女、離婚に携わってしまった親戚の叔母さんに、結婚をしているのに子供が出来ない娘。 うまい具合に四角関係が出来て、設定を頑張ったのかもしれないけれど、いまいち登場人物が不鮮明で、みんな棒のように喋ってるのっぺらぼうにしか浮かんでこなかった。セリフも不自然。 バトンタッチのように全員分の目線から描かれているけど、特に誰かに感情移入をすることも出来ず、それどころか登場人物の説明もしくは設定が浅すぎて、誰にも思い入れどころか、興味も抱けなかった。 そして、展開もあまりに不自然すぎ。ストーリーありきな感じがして、どうして彼女があんな行動を? という疑問も残った。 読み終わって「結局何だったんだ?」っていう感想しか残らなかった。 軽い、薄い、浅い。といった感じ。 ガーリーなイメージの表紙と、中身がかち合ってません。

  • 男の匂いがしない女の幸福探し

    世代の異なる4人の女たちが繰り広げる世界は、男の匂いが全くしない。 女にとって結婚とは何なのか、世間から見た結婚というゴールは女にとってゴールではない。 不倫の果てに妊娠して結婚にごぎつけた努力を信条とする里美。 その里美に夫を寝とられた佐智子。 里美と佐智子の夫である博昭の親戚ミツエとその娘奈都子。 近親者で構成されたありふれた題材ながら、佐智子の妙な癖の挿入でラストまで物語を惹きつける。が、読後の感想は拍子ぬけした。 結局女の幸福探しは、もう飽きてきたのかも。

関連する文学賞