作品情報
産むことを引き受けた先に、別の搾取が待っている。
集英社刊。貧困と再生産の問題を、東京を舞台に鋭く描く社会派長編。
書籍情報
- 出版社
- 集英社
- 発売日
- 2022-03-04
- ページ数
- 448ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13.4 x 3.5 x 19.4 cm
- ISBN-13
- 9784087717617
- ISBN-10
- 4087717615
- 価格
- 1720 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
【第64回 毎日芸術賞受賞作】 【第57回 吉川英治文学賞受賞作】 この身体こそ、文明の最後の利器。 29歳、女性、独身、地方出身、非正規労働者。 子宮・自由・尊厳を赤の他人に差し出し、東京で「代理母」となった彼女に、失うものなどあるはずがなかった――。 北海道での介護職を辞し、憧れの東京で病院事務の仕事に就くも、非正規雇用ゆえに困窮を極める29歳女性・リキ。「いい副収入になる」と同僚のテルに卵子提供を勧められ、ためらいながらもアメリカの生殖医療専門クリニック「プランテ」の日本支部に赴くと、国内では認められていない〈代理母出産〉を持ち掛けられ……。 『OUT』から25年、女性たちの困窮と憤怒を捉えつづける作家による、予言的ディストピア。 頁の隙間から聞こえてくる、今の世界を保持するための骨組の軋み。 こういう小説と出会うことでしか、私達は私達の不都合な部分を見つめられない。 ――朝井リョウ(作家) 女であること、産む性であることは、なんて悲しいのだろう。 ラストを読み、思わず溢れた涙の理由を、私は今も考えつづけている。 ――小島慶子(エッセイスト) 新技術と経済・ジェンダー格差が交差するとき、恩恵を受けるのは男性だ。 被害をこうむるマイノリティの苦しみを、マジョリティの私がどこまで想像できるかを突きつけられ、たじろいだ。 ――斎藤幸平(経済思想家) 読んでいる間、ずっと殴られるような感覚に襲われていた。 それは自分を含む大勢の人が、今この瞬間も世界に殴られ続けているのだという、気付きであり目覚めでもある、大切な痛みだった。 ――村田沙耶香(作家) 【著者略歴】 桐野夏生(きりの・なつお) 1951年金沢市生まれ。93年「顔に降りかかる雨」で第39回江戸川乱歩賞受賞。98年『OUT』で第51回日本推理作家協会賞、99年『柔らかな頬』で第121回直木三十五賞、2003年『グロテスク』で第31回泉鏡花文学賞、04年『残虐記』で第17回柴田錬三郎賞、05年『魂萌え!』で第5回婦人公論文芸賞、08年『東京島』で第44回谷崎潤一郎賞、09年『女神記』で第19回紫式部文学賞、『ナニカアル』で10年、11年に第17回島清恋愛文学賞と第62回読売文学賞の二賞を受賞。2015年には紫綬褒章を受章、21年には早稲田大学坪内逍遥大賞を受賞。『バラカ』『日没』『インドラネット』『砂に埋もれる犬』など著書多数。23年『燕は戻ってこない』で第64回毎日芸術賞、第57回吉川英治文学賞の二賞を受賞。
レビュー
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ドラマ見てからの購入
ドラマを見て原作が読みたくなり購入しました。 やはり原作の方が面白い
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セックス小説 読んでいて胸が悪くなる点多々あり
NHKの連続ドラマで放映されていて、面白いと思ったので、原作本を買ってみた。 内容はNHKドラマと全く変わらず、筋立て登場人物に脚色はなさそうだ。 田舎から出て来て病院の窓口事務で、食うや食わずの生活を送っているリキ。 ともだちから、子供のない夫婦に自分の卵子を提供するか、体外受精卵を自分の子宮で育てる代理母を引き受ければ大金が入るとの情報をもらう。結局、その機関の面接を受けて合格。 高名な元バレーダンサーの夫人の卵子が老化して妊娠できないので、自分の卵子を提供するだけでなく、出産まで子宮を貸す代理母を1000万円の報酬で引き受ける。 ところが、体外受精を受ける前に別の二人の男とセックスしてしまう。 その後、妊娠が判明、しかも双子だ。 さて、父親は誰なのか。3人のうち誰かの子だが、妊娠した本人にも分からない。 勿論、精子を提供した元バレーダンサーは自分の子供だと信じている。 さて、どうなるのか。 この小説を読んでいて、前橋市の女性市長のラブホテル事件を思い出した。 ほかに何か今の世の中のセックスの新しい動きを知ることができた。 男性による通い売春、表面的にはセラピストと称している。 ラブホテルで、悩みを聞いてあげたり、性感マッサージを施したり。 なんだか読んでいて胸糞が悪くなる描写多々あり、でも小説として面白いことは間違いない。 著者の桐野夏生は女性です。今年73歳。それにしてはセックス先端小説を書くものだと感心する。
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子なしの女には痛い…
子なしのまま中年を迎えてしまった女としては、りりこの存在に救われるものがあった。本当の貧困を知らない首都圏住まいには、地方の空気感は重苦しく感じたが、リアルな手触りも同時に覚えたのは読んでいて不思議でもあった。それにしても、子を孕み産むということに対する社会の圧力や構図は、業が深いと思った。
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その後どうなったのでしょう
ドラマをきっかけに原作を読んでみたくなりました。代理母は依頼夫婦の体外受精卵を代理出産すると思っていたので、代理母の卵子を使って妊娠・出産することに驚きました。そこがこの物語のキーでもあるのかなと思います。 リキはお腹の子の父親が誰かと悩む時期がありますが母親は間違いなく自分です。これが他の人の卵子ならまた違ったラストになったのではないでしょうか。 地方出身で派遣で頼る人もなく貧困に喘いでいるリキの気持ちもわからなくはないですが、感情移入できずに読み終わりました。 ラストはリキらしいですが、きっと一時的なものになったと思います。母性や保護本能に惑わされますが、子どもの人生は子どものものであって欲しいと願います。
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母の選択と子どもの未来を問うラスト
代理出産という「命の重み」を軸に、登場人物それぞれの思惑が交差していく展開が興味深く一気に読み進めた。主要人物だけでなく、いわゆるモブ的な人物の描写まで細やかで、誰もがそれぞれの性格や背景を持った生きた人間として感じられたのも魅力だった。 しかし、読後に強く残るのはラストの選択の重さ。女の子だけ連れて行くのか、男の子だけなのか、二人とも連れて行くのか、それとも置いていくのか——どの結末であっても後悔や葛藤は残るだろうと思わされる。 私自身、男女の子どもを持つ親として、どちらか一人だけを連れて行くという選択はどうしても想像できない。置いていかれた子どもが将来背負う傷を考えると、私なら二人とも連れて行くor置いていく、どちらかだと思う。 同時に、経済的に厳しい状況の中で代理出産を選びながら、再び子どもに同じ貧困を背負わせることになるのではないかという疑問も残った。 読後にも長く考えさせられる作品。桐野夏生はやっぱりすげえな!
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ドラマを観て、気になっので。
ドラマ第3話放送時、この後の展開が気になり購入。 放送済み分は、ほぼ原作通りで(当たり前?)ですいすい読みました。 もちろん未放送の部分も、あっという間に読み、一気に結末まで読めました。 楽しめた(というのは少し語弊があるかもしれないですね)。 代理母、子どもを産むということについて、深く考えさせらる…ちょっと微妙かな。 もちろん、日本の少子化について考えるときには避けて通れない問題ですが、 本作とはすこしずれる話題がずれるので、省略。 個人的には 佳子おばさんのドラマででてくる台詞。 春画画家りりこの存在。 まず、佳子おばさんについて。 ドラマでちょいちょい出てくる佳子おばさんの台詞。 原作を読むと「そういうことだったのか」と納得。 と同時に、リキと佳子おばさんの置かれた境遇があまりに不憫で…。 春画画家りりこについて。 露悪的な印象でしかなく、良くも悪くもというか、リキとか悠子を振り回しているようにしか…。 ともかく、全体的にはおもしろかったし、結末も「ああ…」って。 リキの男運のなさに同情すると同時に、あの後どんな未来が待っているのだろうか、と。
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衝撃的
衝撃的な作品。女性は深く考えさせられる。
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不快
ちょっと、托卵とかマジで読んでて気分悪くなった。フェミニストのばあさんが書いた本とか読むんじゃなかった
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