作品情報
失ったものの影を抱えながら、ふたりは新しい光のほうへ歩き出す。
村山由佳の集英社刊小説。『天使の卵』に続く物語として、慎一と夏姫の恋を描き、映画・ドラマ化もされたシリーズの中核作品。
レビュー要約
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前作の記憶を引き受けながら、新しい恋を描く構成が読まれている。切なさを残す関係性と、傷ついた人物が再び人に向き合う過程に反応が集まる。
書籍情報
- 出版社
- 集英社
- 発売日
- 2004-10-26
- ページ数
- 288ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784087813197
- ISBN-10
- 4087813193
- 価格
- 2604 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
『天使の卵』、待望の続編! 愛を失った歩太と夏姫は、再び愛を取り戻すことができるのか。そして中学の担任教師だった夏姫にどうしようもなく惹かれていく慎一。傷ついた3人が織りなす切ない愛のドラマ。 著者インタビューはこちら。
レビュー
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Amazon Kindleは魅力的
天使の卵の続編ということで購入。 天使の卵のアナザーストーリーであるヘブンリーブルーと天使の梯子の続編である天使の柩も続けて購入。 村山由佳先生の言葉の表現に魅せられ、楽園のしっぽ、約束、ありふれた祈り等々次々と読破中。 コロナの中、書店に行くのは躊躇するので、Amazon Kindleで手頃な金額で購入できるのが、とても魅力的です。
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天使の卵とは別作品であることを重視して
生涯尊敬と愛が止まない作品「天使の卵」の続編となれば「心して読まねば!!」 ということで、刊行から数年たってやっとページを開けた私でした。 村山由佳氏と運命の出会いは、「おいしいコーヒーの入れ方」。 そして、さらに運命の本、「天使の卵」と出会う。 さて、今回はその続編にあたる本となるわけだが。 敢えて読むにあたり、注意点があると私は思います。 以下に該当する方はあまり読むことをお勧めしたくない。 ・天使の卵こそ生涯の本だと思う ・あの展開が、あの内容の濃さ(&ドラマ性)こそが魅力だ。 ・だから、当然この書もそれなりの覚悟をして読まねばならないと思う。 …というのも、必ずしも「天使の卵」のファンなら「読むべき作品」だとは思わないからです。 いや、いっそ読まないほうが良いのかもしれません。 例えば、「天使の卵」がそれを作り上げる為に、体中万遍無く鋼のような筋肉を蓄えてそれに挑んだ作品であるとするならば、 この「天使の梯子」は鍛え上げたそれのお陰で逆三角形になりかけていた体が幾分スリムになり、キレイに整って、とても柔軟性のある美しい筋肉になった…そんな感じのする”今”の村山由佳そのものであると思われます。 書の内容は間違いなく、前作の後のお話。 だけれども、別の作品であると私はとらえました。 ”今”の村山由佳を感じたい方はぜひに。 今と昔の変化を見比べて見るのも面白い読み方な気がします。 私は何年も変わらず、もちろん今も彼女の作品の愛読者で、尊敬する方の一人です。
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直木賞受賞作品だけに良かったと…
「天使の卵」を先に読んでいれば、もっと感動したものが違う形で現れたかも知れません。でも「天使の梯子」で充分に前作からの流れが捉えることが出来ました。とても素晴らしい作品でした。もう一度読み返したいです。
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前作より魅力UP!
「天使の卵」の続編ですが、こちらのほうが断然好きです。 この作品は登場人物の絡みに魅力を感じます。 特に好きなのは、慎一・歩太・社長が会話する場面。身近に感じられて良いな。 ラストの歩太のセリフには様々な想いが詰まっていて、じんわり涙が滲みました。 歩太、とてもかっこよくなっております。
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感動...
後半やや展開を急いでる感はありましたが、全体的にはよかったです。恋愛の始まり方が天使の卵同様ちょっと変わった感じだったように感じましたが、そういう恋愛もありだと思いました。いつ、どこで、何が起こるかわからないわけですし… それにしても、歩太の最後の方でのセリフは潔かった。 自分自身、今年に入って夏姫に似たような経験をしたことがあり、最後の方のやりとりを読んだときは、今まで本を読んだことがない自分が(以前の恋愛のことを思い出し)泣きそうになりました。 個人的には天使の卵を読んでから天使の梯子を読んだ方がいいかと思います♪
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いい終わり方だね
久しぶりに気持ちのいい終わり方の恋愛小説。 「天使の卵」は読んでいないけど,この作品でけでも十分完結してる。 21歳の若い青年から見た家族や社会,そして恋愛感が,やけにしっかりしているのは彼の生い立ちや祖母との暮らしの中で育まれたものなんどろうと思ってしまう。 それにしても青年が恋する8歳年上の女性の凛とした美しさが目に見えるよう。若い男性から見た美しい女性とはこういう人だという視点を実に上手くとらえている。 前半部分はあまりに順調に進む恋愛がやや安易と思えるけど,歩太くんの部屋で会話が進む後半部分は,それまでの前半はこのための序章と思えるほどのドキドキ感で一気に最後まで読み終える。 とてもまじめでさわやかな恋愛。いくら飲んでも悪酔いしない少しだけ高級なシャンパンを飲んでるよう。 10年前の「天使の卵」を読まずにはいられなくなったし,この作品の10年後も読んでみたい気がする。
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主人公も作品も成長してる!
映画化で話題となった「天使の卵」を読み、 無理やり涙を誘おうとするような(?)展開に 一粒の涙も流れず、かなり残念な気持ちになりつつも、 その続編であるこの作品をどうしても読んでみたくなった。 新キャラである慎一くんの目線から 歩太&夏姫の10年間の苦悩と、 お互い先に進めずにいるようで、 けれど成長している部分も持ち合わせている部分とがはっきり見えて、 偉そうなことを言うようですが、作者さんも成長されたんだなぁって思った。 この3人が深夜の縁側で鉢合わせして話をする場面は、 まるでその風景が目に浮かぶようでとても良かった。 「卵」ですっきりできなかったものを 「梯子」が解消してくれた感じ。 この2つで1セットと考えたら、とても完成度が高い作品だと思う。
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正統派の小説
「誰に何を言われても消えない後悔なら、自分で一生抱えていくしかないのよ」 彼女がそう言ったのは、他ならぬ彼女自身がその後悔を今なお背負っているからだった・・・。 一生消えない後悔を背負っている(この本ではそれを原罪とも表現してます)夏姫と慎一を中心にストーリーは進んでいきます。 話の展開自体は、他の小説と比べても目新しい点はありません。 それがかえって読者に安心感と読みやすさを与えているかもしれません。 むしろ文体や表現を楽しんで読んでほしいと思います。 作者の文体やレトリックが、夏姫と慎一への感情移入を助けてくれます。 ちなみにこの小説は、私が高校受験した時の国語で出題されました。 このことから考えると、「天使の梯子」は小説中の小説と言えるでしょう。
関連する文学賞
- 島清恋愛文学賞 第12回(2005年) ・候補