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沖縄独立を夢見た伝説の女傑 照屋敏子

小学館ノンフィクション大賞

沖縄独立を夢見た伝説の女傑 照屋敏子

高木凛

照屋敏子の生涯を、沖縄の戦後史と自治への希求に重ねて描くノンフィクションです。高木凛は、政治・地域運動・家族の記憶をたどりながら、ひとりの女性が時代の大きな力に抗った姿を立体的に浮かび上がらせます。

沖縄戦後史女性の生涯自治と独立

作品情報

沖縄の未来を夢見た女性の歩みから、戦後史の別の輪郭が見えてくる一冊です。

照屋敏子を軸に、沖縄の占領、復帰、地域政治、独立論をめぐる複雑な時間をたどります。個人史と社会史を往復する構成により、政治的なスローガンの背後にあった生活感覚と葛藤が伝わる作品です。

レビュー要約

  • 人物を英雄化しすぎず、時代背景と個人の信念を結びつけて読む余地を残す点が評価されています。沖縄の政治史に関心がある読者には、地域の記憶をたどる入口にもなります。

書籍情報

出版社
小学館
発売日
2007-12-13
ページ数
266ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784093797801
ISBN-10
4093797803
価格
934 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

第14回小学館ノンフィクション大賞受賞作 戦後、沖縄の自立のために多くの事業を起こし、大宅壮一に 「沖縄に男あり」と言わしめた“海の女王”初の本格評伝。 まさに「女傑」と呼ぶべき沖縄女性の波瀾の生涯を描く。 選考委員椎名誠氏絶賛「読む快感に痺れた」

レビュー

  • 女たちよ、男たちよ!

    落ち込んで、八方塞がりになっている人。 そのような人は全員読んで下さい! 文庫化、さらに映画化を強く求む!

  • ワタクーサ―

    金城夏子に、照屋敏子。沖縄に女傑が多かったのは、筆者の指摘するように、女であれ子供であれ自分の稼いだ金は自分のものになるという「ワタクーサ―」が影響しているのかもしれませんね。 その方法論には賛否がある(というか、身内すら去っていくのであれば省みるべきところの方が多い)のだろうが、沖縄で事業を起こし、経済的な自立を志した行動は、非の打ちどころがないほど正しく、美しい

  • 感動ものです。

    沖縄の現状についても興味をもって報道ををみておりますが、 海運貿易の盛んな沖縄があるのが歴史の中に女傑の存在を見るにつれ面白く興味を そそられました。

  • 沖縄独立を夢見た伝説の女傑照屋敏子を読んだ感想文

    友人に依頼されて購入しましたので、彼女曰く、「とても気に入った」とのことでした。ありかとうございました。

  • 破格な女傑を描ききった傑作

    帯にある椎名誠せんせいの「読む快感に痺れた」というお言葉に惹かれて読んだ。著者自身の体験と資料にあること以外は書かないぞ、といった感じの文章が椎名せんせいのいう”格闘技”なのだな、と納得。 沖縄の漁村糸満で貧しい少女時代を過ごした敏子が、出稼ぎに行ったセレベスから一人前の女になって帰ってくる。そして第五章、女傑となって立ち現れる。この辺り、海の活劇もの、女侠ものの面白さだ。終戦で引き上げてきた沖縄県人が福岡で足止めを食って飢え死にするほどの辛酸をなめるが、それを救おうと船団を組織、2百人の荒くれを率いて東シナ海で大暴れだ。 個人的な好みでいえば、沖縄へ帰って事業家として成功してからの、親族との悲しい葛藤を描く第8章からがいい。走り出した敏子はもう止まらないのだ。親しい者、愛する者を傷つけても、妥協することができない。子供たちが次々に敏子の元を去っていき、彼女は深い孤独の中に取り残される。この辺りの描き方は、女流脚本家である著者の面目躍如といえるのかもしれない。 そのころ復帰前の沖縄を訪れた毒舌の評論家大宅壮一が敏子に会い、以後不思議な親交を結んで、週刊誌などに「沖縄にチンポあり」「沖縄で唯ひとりの男」と面白がって書いた。その大宅が敏子に贈った色紙に「美しいバラの花は野茨の根の上に咲く」とあるという。妙に艶で、泣かせる。 本のタイトルに「独立を叫んだ」とあるが、敏子は沖縄独立の政治運動をしたわけではなく、本土からもアメリカからも経済的に精神的に自立した沖縄を夢見た、と読めた。敏子が倒れるまで実践し続けた「独立という生き方」は、現在の日本人にも求められている姿勢なのではないか。 敏子のようなスケールのデカい破格な人間は生まれにくい時代だろうが、彼女の人生に思いを馳せると、なんとなく全身の血流が良くなるような快感を覚える。 スモーキングあっちゃん

  • 敏子の破天荒な行動力、実行力

    照屋敏子(1915-1984)。糸満で生まれ17年、幼少時代の魚売りで鍛えられ、19歳で糸満尋常小学校の恩師、照屋林蔚と結婚。それ以前から南洋にくりだし貿易に関与していたが、その後、那覇(照屋家)、鹿児島(疎開)、福岡(沖ノ島漁業団)、シンガポール(春光水産公司)、そして那覇に(クロコデールストア)、糸満(農水産研究所)と縦横無尽の活動でその人生を駆け抜けた。商才と喧嘩にたけ、糸満を本拠地とし、沖縄独立を夢見て獅子奮迅の活躍をした女傑の物語。 上記に紹介したもの以外にも、マッシュルーム栽培、鯉の養殖、メロン栽培、車エビ養殖、アオウミガメ増殖研究、スピルリナ試験栽培など多角的な経営を行う。収益は大きかったが、飽くなき事業拡大で借金も大きかった。「海の雌豹」「女山田長政」「女次郎長」の異名をとり、ヤクザともわたりあった敏子はその男勝りの気質のゆえに、娘と婿、息子たちとはそりがあわず生涯孤独であった。 著者は敏子の破天荒な行動力、向こう見ずな実行力を「幻想力」となずけている。「敏子は自分の描いた幻想に持てるエネルギーと財力を惜しげもなく注ぎ込んで、敏子にとっての夢の沖縄、沖縄幻想を描いた」(p.209)。敏子の沖縄独立論は、評論家の大宅壮一の主張に共鳴してのことのようである(p.227)。著者は本書の執筆を思い立ったのは、敏子の親友であった石井好子に「照屋敏子を書いてごらんなさい」という手紙が発端だという。 著者は脚本家であり、沖縄懐石「赤坂潭亭」主人でもある。

  • 元祖インディペンデントな女

    大宅壮一に「沖縄に男あり」と評された女傑・照屋敏子の評伝。 敏子はインタビューのなかで「キンタマとはジンブン(知恵)と根性ということなんですよ」と語っている。沖縄の経済的自立を目指して漁業や農業などさまざまな事業を起こした敏子は、まさにインディペンデントな女の元祖と言えるだろう。 敏子の持論である「経済的独立」というテーマは、大宅壮一との出会いによって確信を深めたとされる。沖縄の経済的自立のために「自分は捨て石になる」とまで言う敏子は、「『大宅が描き出した照屋敏子』であろうとしたのではないか」と著者は指摘する。著者の敏子像の核心はおそらくここにあるのではないか。 本書は敏子の人生をたんねんに辿ると同時に、戦前・戦後の沖縄近現代史の一面にも触れていて興味深い。ただ、タイトルの「沖縄独立」にやや違和感をおぼえるので星4つとした。

  • 夢がありますね。

    激動の時代に一生懸命生きた人の自伝は参考になります。

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