作品情報
刀を置いた男が、廓で起こる厄介事を鮮やかにさばいていく。
中嶋隆の小説デビュー作。島原遊廓の番所に詰める与右衛門が、太夫や客、浪人たちの事情に踏み込み、欲と情の絡む事件を解く。
レビュー要約
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遊廓の華やかさと裏側の人情を組み合わせた時代ものとして読まれている。事件解決の軽快さと、近世文学研究者らしい背景の厚みが魅力になっている。
書籍情報
- 出版社
- 小学館
- 発売日
- 2007-10-16
- ページ数
- 256ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784093861946
- ISBN-10
- 4093861943
- 価格
- 110 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
新感覚・官能時代ミステリー登場! 吉原で人斬り稼業に明け暮れる大木歳三。ある日、誘拐された三笠太夫を救おうとするが、自身も斬られ重傷を負う。一命を取りとめた歳三は、島原に上がり遊郭の番所に詰め、廓内で起こる厄介ごとを次々に解決してゆく。
レビュー
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途中で断念
江戸時代の島原遊郭(大坂新町、江戸吉原と並んで三代遊郭)について書かれたものなので、興味深かったのですが、いかんせん、難解。 時代考証的には、この会話で正しいのでしょうけど、もう少し、読ませる工夫が欲しかった。
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ストーリーは面白い
時代考証云々は飛ばして、ストーリーは面白く読ませる。 意識して短編集にしたと思うが、1話ごとのボリュームが少し足りず、もっとプロットを練ってもらいたかった部分もあるが、全体的にはよさそう。ただし注文が2点: (1)主人公の周りを彩る人々の人間関係があまりにも都合よくできすぎている感じが否めない (2)次は1冊1話の長編にしてもらいたい、格段に難しくなるが。
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いきいきとした郭文化に没入できます
大変おもしろく、最後まで読むことができました。 筆者の力量に感服いたしました。 中身は郭のことを扱っており、独特の用語が多数でてきます。丁寧な説明はほとんどでないので、きちんとした郭文化の知識をもっていないと多少わからないところがあるかもしれません。まぁ郭をあつかった漫画や映画はたくさんあるので、それらをいくつか見ていたら結構わかると思いますが。 また、小説としてもよくできています。冒頭部1ページの郭の描写から一気に江戸時代にライムスリップすることができます。ぐいぐい引きつけられます。余分な文章はなく洗練されていてテンポもよく、大変読みやすいです。 本職は研究者である筆者の豊富な知識がまったく嫌みなく、なめらかな文章と描写で、あまり知られていない江戸時代の郭の中に入っていったような気持ちにさせてくれる小説です。
関連する文学賞
- 小学館文庫小説賞 第8回(2007年) ・受賞