日本の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
人類は衰退しました (ガガガ文庫 た 1-1)

大学読書人大賞

人類は衰退しました (ガガガ文庫 た 1-1)

田中ロミオ

『人類は衰退しました』は、人類の衰退後に妖精さんと人間が共存する世界を描く田中ロミオのライトノベル。やわらかな語りでブラックユーモアを効かせる。

ポストアポカリプス妖精ブラックユーモアライトノベル

作品情報

かわいらしい妖精さんの行動が、衰えた人類社会を奇妙に映し出す。

小学館ガガガ文庫刊。調停官の語りを通じて、衰退した人類と高度で不思議な妖精さんたちの関係を皮肉まじりに描くシリーズ第一巻。

レビュー要約

  • 童話的なかわいさと社会風刺の組み合わせが高く支持される。軽い語りの裏にある冷ややかさが、作品の個性として受け止められている。

書籍情報

出版社
小学館
発売日
2007-05-24
ページ数
259ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784094510010
ISBN-10
409451001X
価格
339 JPY
カテゴリ
本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル

わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は”妖精さん”のものだったりします。平均身長10センチで3頭身、高い知能を持ち、お菓子が大好きな妖精さんたち。わたしは、そんな妖精さんと人との間を取り持つ重要な職、国際公務員の”調停官”となり、故郷のクスノキの里に帰ってきました。祖父の年齢でも現役でできる仕事なのだから、さぞや楽なのだろうとこの職を選んだわたしは、さっそく妖精さんたちに挨拶に出向いたのですが……。田中ロミオ、新境地に挑む作家デビュー作。

レビュー

  • 妖精さんかわいー

    人類が穏やかに衰退している世界。 コミックで言えば「ヨコハマ買出し紀行」に似た優しいたそがれの世界。 新人類の妖精さんに世界を譲り、人類は衰退してます。 妖精さんは10センチぐらいで小さい身体、 遊ぶのやお菓子が大好き。 楽しいときはすごい科学で一夜で大都市を作ったり。 ペーパクラフトで生命の進化を再現したり。 そんな妖精さんと人間の橋渡しのお仕事 国連調停官についた少女のお話。 SFです。 実はすごいSF部分を楽しむもよし。 妖精さんのかわいさで和むのも良し。 二度楽しめます。

  • なんとも不思議なお話です…

    【設定・世界観】★★★★ 表題の通り人類が衰退した世界。 というよりも、現在進行形で衰退している世界。 緩やかな滅亡に向かっていく旧人類。次なる支配者は…妖精さん。 妖精さんとの関係を取り持つ(?)調停官となった「私」が、 妖精さんと供に賑やかで愉快な騒動を起こしてゆく。 緩やかな滅亡に向かう人類の描写は、悲しくさせるのだが、同時にほっとした気持ちにもさせる。 実に不思議なものだ。 この作品を一般的なライトノベルと比較するのは、止めたほうがよい。 奇妙で不思議な世界観を作り出している。 【キャラ】★★★★ 主要なキャラは、「私」。名前はない。 ゆとりで人見知りで体力のない私。 そんな主人公だからこそ、妖精さんとの対話がほんわかしたものになる。 もう一人は祖父。他は…妖精さん。 ただし、妖精さんに特別なキャラ付けを行っている訳ではないので、 物語はほぼ「私」一人で進行する。 淡々と進むスーリーと淡白なキャラがマッチしており、不思議な魅力を醸し出している。 【ストーリー】★★★★ 妖精さんとの調停官となった私が、出身地へ赴任してくるところから物語は始まる。 妖精さんと出会い、捕獲、拉致監禁(笑)と、どんどん妖精さんと仲良くなっていく。 妖精さんは旧人類を遥かに凌駕する科学力、技術力を要しながら、 子供のように無邪気に振舞い、「私」を混乱させる。 淡々と進む話が実に興味深く、読者を飽きさせない。 妖精さんとの会話が秀逸であり、思わず笑い出してしまう。 【文章力】★★★★★ 全く違和感なく読めた。 不思議な世界観を作り出し、読者を小説の中に誘う力量を持っている。 【イラスト】★★★★★ 作風とイラストがマッチしており、独特な雰囲気を出している。

  • ゆるるん

    人類の成長が止まり、衰退した世界での新しい人類と、 それに巻き込まれ成長?してゆく調停官「わたし」のいろいろなはなし。 独特な文章、言い回しに重ねて、更に独特な新しい人類のゆるっとした喋り方。 ファンタジーな世界でのファンタジーの出来事が 子供の頃憧れていた何かを呼び覚ますような、そんな絵本のような登場人物達の、 繁栄と堕落とお菓子なお話です。 が、大きなオトモダチ向けの作家さんが書かれているからとかそういうようなことは言いませんけども、 少し裏を読もうとすると、「あれ、これって実は凄く怖くね?」みたいな恐怖感もじんわりと。 本編はもちろん後書きも面白く、主人公のようなゆるりとした感覚で楽しむも良し、 大きなお友達なりの勘ぐりで色々考察して楽しむも良し、そんな甘いチョコレートケーキのような一品です。

  • 137ページの最後の行…ねらったでしょ

    ○:山田ロミオ←おぃ を識っていれば、どこまで真面目、ワザとなのかがわかる ×:上記の人物を識らなければ、頭の悪い文章だなぁ、と思う(冒頭は特に) はじめ、題名を見たときは重い話かと思いました。(だって“人類は衰退しました”ですよ) ところが実際読んでみると、氏らしくエスプリの効いたニッチなギャク。 お隠れめいた皮 肉の数々。 いや、久々に笑わせてもらいました。(もちろん重く受け止めてはおりますよ?) ※あとがきも面白いです。 山田…おっと 田中ロミオを識っているなら、まず爆笑間違いなしです。 続編も期待してますが…本職?のほうも期待しております。(監修・企画はやめてくれ

  • オチがない

    ストーリーは、妖精を観察するというモノなのだが、はっきり言ってオチがない お菓子を与えられて喜ぶ。何かよく分からないペーパークラフトの道具を作る 人から怯えて逃げる。丸まる。 これだけ上げると多彩に見えるこれらの行動ですが、ほぼこれで全部です そして何よりオチがない 何というか、ピクミンか何かのプレイ日記でも見ているみたいです ゲームなら面白いかもしれませんね しかし本としては成立していないかと 評価は星一つでいいと思います

  • ふぁんたじっくSF。本領発揮はこれから?

    有名なゲームシナリオライター、田中ロミオ氏のメジャーデビュー作ってことで、どうしてもゲーム作品のような、驚きと感動を求めてしまいます。田中作品ってことを意識しなければ、十分楽しめる内容です。続編がありますので、次回作に期待ということで星3つです。

  • 独特な世界観がおもしろかった。是非

    ライトノベルとしての完成度は高かったです。 ロミオ氏独特な言葉の使い回しも所々に健在です。 しかし過去の作品でロミオ氏が書くテキストはカタストロフと言いましょうか、悲哀的なものを含んでいますが、このような『田中ロミオ=悲劇』という先入観を持っていると素直に本作を楽しめないでしょう。 実は私もその内の一人だったりしますから…。 田中ロミオのファンなら是非一度読んでみてはいかがでしょうか。 【追記】 この作品によって、恰も以前からロミオ氏を知っていたようなことを言う輩とかでてきそうで………。

  • 癒し系ふぁんたじー

    巷で評判ということで、手に取ってみたんですが、…実にレビューを書きづらい小説でした笑 とにかく、ゆるい!ストーリーは、衰退した人類に代わって妖精が栄華を極める未来の地球で、調停官として妖精の生態を研究する女の子の観察日誌、のようなものなんですが、話うんぬんより雰囲気や会話の掛け合いを楽しむ小説ですね 一応ファンタジーなんですけど、平仮名で"ふぁんたじー"といった方が合ってるのかなーと思います 表紙や挿絵はいわゆる萌え系ですが、どちらかというと女性向けかなと感じました。 陽だまりで読みたい本No.1です!

関連する文学賞