日本の文学賞

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砂の女

読売文学賞

砂の女

安部公房

昆虫採集に出かけた男が、砂丘の穴の底にある家へ閉じ込められ、そこに暮らす女と砂を掻き続ける生活を強いられる長編。脱出劇の緊張を保ちながら、自由、労働、身体、共同体への服従を問い詰める。

不条理自由閉塞労働実存

作品情報

砂に閉ざされた穴の底で、逃亡への意志と生への順応がせめぎ合う。

『砂の女』は安部公房の代表的長編で、砂丘へ昆虫採集に出かけた男が村人に閉じ込められ、砂を掻く女との共同生活へ追い込まれる。現実的な細部と寓話的な設定が結びつき、逃亡と順応、個人と共同体の境界を鋭く描く。

レビュー要約

  • 閉じ込められる恐怖と、生活に慣れていく過程の不気味さが強く読まれている。寓話性とサスペンスが両立し、現代にも通じる自由の問いとして評価される。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
2003-03-01
ページ数
288ページ
言語
日本語
サイズ
14.8 x 10.5 x 2 cm
ISBN-13
9784101121154
ISBN-10
410112115X
価格
781 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

欠けて困るものなど、何一つありはしない。 砂穴の底に埋もれていく一軒家に故なく閉じ込められ、あらゆる方法で脱出を試みる男を描き、世界二十数カ国語に翻訳紹介された名作。 砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。考えつく限りの方法で脱出を試みる男。家を守るために、男を穴の中にひきとめておこうとする女。そして、穴の上から男の逃亡を妨害し、二人の生活を眺める村の人々。ドキュメンタルな手法、サスペンスあふれる展開のうちに、人間存在の極限の姿を追求した長編。20数ヶ国語に翻訳されている。読売文学賞受賞作。

レビュー

  • 深夜に何度も目が覚めてまた読み始める。

    読むことを止められない。 深夜に何度も目が覚めてまた読み始める。 氏の他の作品も読んでみます。 備考:山口果林、超タイプです。

  • 砂は時間の比喩

    砂が時間の比喩だとわかり、俄然面白くなった。 いい小説だと思う。

  • 近代日本文学の傑作

    若い頃読んでたいへん感銘しました。

  • ラストが釈然としない(ネタバレあり)

    主人公が最後に秘密兵器を考案するわけだが…。これで砂仕事をサボタージュできるかと言うと、サボれば秘密兵器ごと砂に埋もれてしまうわけで、結局は砂仕事せざるを得ないはず。そして砂仕事をすれば配給の水がもらえるわけで秘密兵器は無用の長物となる。従って状況は何も変化していない。 むしろ、子供ができたのならさっさと逃げて村を訴えた上で、女と子供をこの状況から救ってやらなければいけないだろう。 そこまで頭が回らなくなるほど狂ってしまったのか…? 以上より、ラストが最も不条理でした。

  • 奇妙な世界

    読者を奇妙な砂の世界に引きずり込む本。読んでいる途中も読後もまるで釈然としない。だが目が離せないこの感覚。主人公はゆっくりと砂にとらわれていく。 現代で強いて言えば、従順な社畜になってしまった事に気付いていない人々だろうか…。

  • よかった

    こんな結末があってもいいんだ。私はこれを、停滞の肯定と受け取っても良いのだろうか。そう受け取って良いものか、分かりかねる。

  • 主人公は教師。妻をあいつ呼ばわりで冷めきっている

    昆虫採集の妙味から始まる導入部の掴みは抜群にいい。 砂は粒子が細かいので流体力学が適用できる。 岩石と粘土の中間だがこの三態しか存在しない不思議。 作品全体が後日談風で脱出不能という結論が先に書かれてしまっているし、固定されたワン・シチュエーションがずっと変化しないので真ん中あたりで相当ダレてくる。 場面や出来事は少ないのに形容過多で無駄に長い。 ドストエフスキイとは違った形の水増し原稿というか、一滴のエッセンスが薄まって大味になっている。 世帯別に砂穴の底に監禁し、その砂を他所に売るのが地場産業。 見張りの櫓まである一種の監獄村である。 未亡人の女との強制カップリング、暑さと乾燥の地獄穴、一度は脱走するが底なし沼に嵌って連れ戻されるときのスピード感。 カラス捕りの罠を作ったらそこに地下水や蒸留水が貯まる溜水装置が偶然生まれ、希望を持つようになる。

  • 映画と合わせてどうぞ

    傑作です 阿部公房の本で一番読みやすい 映画の岸田今日子と、小説の女は、あまりにもイメージとピッタリで驚きました

  • A happy Japanese friend

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