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100万回の言い訳 (新潮文庫)

島清恋愛文学賞

100万回の言い訳 (新潮文庫)

唯川恵

結婚七年目の夫婦が、平穏な生活の不足感と別居をきっかけに、恋愛と結婚の意味を問い直す長編。離れることで見えてくる夫婦の距離を描く。

恋愛結婚夫婦別居日常

作品情報

夫婦であることと恋をすることの間で、ふたりの心が揺れる。

唯川恵の長編恋愛小説。夫婦としての安定と恋愛のときめきのずれを、士郎と結子の別居生活を通して描き、結婚後の孤独と選択を見つめる。

レビュー要約

  • 設定や題材への関心が強く、人物の迷いや社会的背景を丁寧に追う読み方が目立つ。展開の重さや専門性を負担に感じる読者もいるが、読後に残る余韻を評価する声がある。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
2006-05-30
ページ数
512ページ
言語
日本語
サイズ
14.8 x 10.5 x 2 cm
ISBN-13
9784101334295
ISBN-10
4101334293
価格
935 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

知り合った頃、この人と恋人になりたいと思った。恋人になったら、結婚したいと思った。夫婦になった今、次はどうすればいいのだろう──。士郎と結子は結婚七年。平穏な生活で仲は悪くない、だけど何か足りない。ところが思いがけない事による別居生活が始まって、ふたりは……。離れて、恋をして、再び問う夫婦の意味。結婚に悩めるあなたの胸に、静かな波紋を呼び起こす長篇小説。

レビュー

  • ベテラン夫婦までの道。

    この作品のタイトルの「100万回の言い訳」は、一体、何についての言い訳なのか、読み進めると幾つか見えてくる。 大人の恋愛小説なので、パートナーとこれからも上手くやっていきたい、マンネリを打破したい、そういった中年、そうなりつつある若年世代が読むと良い。 恋とは、結婚とは、夫婦とは、それらについての作者の重厚な見識のある意見が伺える(うかがえる)。 ノートに、気に入ったとこだけ本写しをしながら読みました。

  • 夫婦の愛情とは何か? 恋愛感情ではないが、それまでに築き上げた信頼がある

    住んでいるマンションの火災で、思わぬ形で別居生活をすることになった夫婦。恋愛感情は夫婦間にはなくなっているが、外の世界では、まだまだ1人の女性として、また男性として見られている。それぞれが恋愛を楽しんでいくが、結局は元のさやに納まっていく。

  • おもしろかった

    いろんな夫婦の形はあるが、最後はどうなるのかハラハラしながら読んだ。 このタイトルの理由がわかった

  • 読みやすい文章

    とても読みやすい。 長さは感じない。 物語設定と登場人物に魅力があるのだろうか。 ドラマになりそうな、 とか、もうずっと前にドラマ化されたのか、といった なじみやすいような感じがある。 登場人物と年齢が近かったら もっと感じることも多いのだろう。 もっとも感情移入したくなるのは、どこか不幸な志木子。 彼女が自分で生きようとして、勇気と自信を持ち始めるサマが とてもよかった。

  • キャッチコピーがうまい。

    「恋愛をすると結婚したくなり、結婚すると恋愛したくなる」というキャッチコピーを見て気になって読みました。 結婚7年目に入った結子と士郎には子供がいない。マンションの火災によって別居することになった2人だが、離れて暮らすことにより夫婦とは何かという疑問を持ち始める中、それぞれ「関係」を持つ人間と出会うことになる。 夫婦とは何かとかなんとか言いながら浮気しちゃあいかんだろうとつっこみながら読んだけど、結構考えさせられる内容だった。 はっきりした結論はこの本の中にはでてこない。二人は常に夫婦のあり方を考えているけど「言い訳」を繰り返すことにより、無意識のうちに結論をださない道を歩んでいるように思えた。ただそういう歩み方もまた夫婦のありかたであるという内容が本書にでてくる。 仕事はある、お金もある。仲も悪くない。でも、生活に違和感を感じる。恵まれた環境の中でさえ生じる男女の不具合を1つの夫婦とそれを取り巻く環境から描き出される内容は、当たり前、だけどよくわかっていない問題を読者に突きつけてくる。 思い悩む中でそれぞれに焦りが見えないだけに、臨場感あふれる心情は自己投影するには丁度いいと思います。 性的な描写は少々大げさに感じられました。不倫のセックスはこんなに激しいものなのかなと想像してしまいましたが、いややっぱりそりゃやりすぎでしょと、どうしてもつっこみながら読んでしまうかもしれません。 最終的に煮え切らない感じがありました。もう数十ページ多ければすっきりしてたかもしれません。

  • 解説がわかりやすい。

    唐突な火事。 筋は、ほとんどやらせのようなごつごつ感があるのに、 読後に嫌な思いは残らない。 解説がわかりやすい。 自分なら結子の方になると思うのに、志木子の幸せさが羨ましい。 そう思わせる書き方ができるところが作者の偉いところだろう。 脇役のように思わせて置いて、一番鍵となる役割を果たさせる。 母になることが強いことだという風にまとめてもいいだろうか。

  • 夫婦とは何かを考えさせられる本

    夫婦とは何か、恋愛とは内かを考えさせられる本です。何か奇を衒うストーリーがある訳ではなく、淡々と流れて行きますが、ページ数は多く、複数の人間に焦点を当てているので、ゆっくりと読んでいくには適した本です。恋愛に関わらず何らかについてのモヤモヤを感じている方は共感出来るのではないでしょうか。

  • ゆっくりと物語にひきこまれていく

    唯川恵『100万回の言い訳 』 38歳のデザイナー結子、 その結子の夫である会社員の士郎、 その士郎の亡き母に似ていると言う理由で士郎がいろいろと世話をする匠という5歳の子を持つ21歳の志木子、 結子の会社の同僚である29歳の陸人、 この4人の立場から語られる500ページ超の恋愛小説である。 結子と士郎は、 上階の火災によって自宅が水浸しで住めなくなったことをきっかけとして、 別居生活をはじめ、 その結婚八年目の八年ぶりの別居生活にお互いが居心地のよさを感じるようになり、 積極的に戻ることなく、 お互いなんとなく不倫関係を持つようにもなる。 4人と彼らの周囲の人々のの心理描写というか、 ある行動に至る理由・言い訳が多様で、 急激な展開や、想像もつかないような行動はないが、 平凡と言うわけではない。 ゆっくりと物語に引き込まれていくような感じでした。

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