日本の文学賞

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組曲 わすれこうじ

紫式部文学賞

組曲 わすれこうじ

黒田夏子

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
2020-05-27
ページ数
200ページ
言語
日本語
サイズ
13.4 x 1.8 x 19.4 cm
ISBN-13
9784103533115
ISBN-10
4103533110
価格
2090 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

『abさんご』の衝撃から7年、芥川賞受賞後初となる新作小説集。節句のひながた、骰子、絵葉書、ミニチュアの動物……。手ばこにしまわれ、ひきだし家具に収められた愛おしきものたちの記憶。幼年の心に刻まれた密やかな歓びが、途切れることなく連なる言葉のリズムを得て美しく再生されてゆく。横書きの独創的文体で世を驚かせた芥川賞作家が、7年の歳月をかけて織り上げた無比の小説集。

レビュー

  • 21世紀の傑作

    「abさんご」、初期短編、「感受体のおどり」の後、本作品読みました。「感受体のおどり」は最高に楽しませていただき、本作品を読みだしたのですが、やっと後半部分から本領がわかってきました。作者のひらがな書きのありがたさも日常的に体感する日々です。「感受体のおどり」では、ひとつひとつの番号作品(全部で350番)が、言葉の練り上げによる様々な美しい構造の花が開花した姿で現れ、植物図鑑を見るように楽しめましたが、今回は『想起』が芳しい作品です。前作どおり、他者との関係で無自性の自己が現成するのを楽しめるのが特徴。ひらがなで編まれた文章は川の流れのように掬んでは解かれ、そのたびに感覚が花開き、ふと気づくと壺中の三千世界に踏み込んでいます。普段当然のものとして読んでいる漢字とは何なのか、あらためて考えさせられます。日本人が彫琢してきた思想史が文体を照明し、読者として翻訳の外国作品でなくこうした本を日本語で読めたことが、出会えたことが, 本当にありがたいです。

  • 読書

    面白かった

  • 一読をすすめる

    まず装幀から匂い立つ、文章世界。うらぎらない研ぎ澄まされた散文。まず見た目で引かれた時点で買うことも強くすすめる。

  • 独特な文体に価値はあるのか

    黒田夏子というと独特な文体だとか一風変わった体裁という触れ込みだが、この人の文体は他人に読ませるほど開かれてはいない。老いた鶴の一声でたまさか文壇に引き上げられたが、非情なことを言えば、同人などの私的な交流の中で細々と書き紡ぐのが性に合っていたのではないだろうか。あらゆる意味においてこの人の書きものは金を払って買うような代物ではないと私は思う。

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