ある一日
出産予定日から翌日にかけての夫婦と、お腹のなかのいきものを描く私小説的な長篇。日常の台所や市場の気配から、海の生き物、きのこ、遠い土地への想像へ自在に飛び、赤ん坊が生まれる一日を大きな生命の流れとして描く。
作品情報
赤ん坊が生まれる一日は、台所から世界のあちこちへ想像を連れていく。
新潮社から2012年に単行本、2014年に新潮文庫として刊行。慎二と園子の一日を追いながら、現実の出産と幻想的なイメージを重ねる。いしいしんじのメルヘン的な想像力が私小説的な素材に向かった作品。
レビュー要約
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日常生活を描きながら、想像力がさまざまな方向へ逸脱していく点が特徴として読まれている。食べ物や身体の細部を通して、生まれることの不思議さが静かに伝わる作品と受け止められている。
書籍情報
- 出版社
- 新潮社
- 発売日
- 2012-02-29
- ページ数
- 136ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13.9 x 1.6 x 19.8 cm
- ISBN-13
- 9784104363032
- ISBN-10
- 4104363030
- 価格
- 1320 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
Amazon.co.jp: ある一日 : いしい しんじ: 本
レビュー
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奥さんに拍手を送りたい!母は強し!
「その場小説」というイベントに参加していしいしんじさんを知りました。人となりがまるごと小説家で、この人の書く小説ならきっと・・・と思い、出産と誕生の一日を描いたこの本を購入しました。 ほんとに一気に読み切り、奥さんといしいさんと一緒に手に汗を握り、動悸も激しくなり、痛みすらも疑似体験できたすごい本でした。 私も出産したいと思っていますが、出産についてなんにも知らなかったなぁと思います。 こんなにぐっと読者を引き寄せて、異世界に連れていく本に、久しぶりに出会いました。 「生まれる」ということの尊さに、胸がいっぱいになる素敵な本でした。
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『みずうみ』とセットで。
以前、『みずうみ』でひどく感動したのを思い出す。 3つの物語がパラレルで走るんだけど、実は全部つながっている。 最後の物語は、いしいしんじと園子さんの悲しいエピソードで 途中から胸が痛くなるんだけど、ラストの1ページがすごく素敵な終わっていて大好きな作品だ。 そして、まさにその続きが今作。 いしいしんじの「ごはん日記」でもよくわかるけど、 園子さんの偉大さが良くわかる。 本当に、同じ赤ちゃんを持つ母として心から尊敬します。
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出産前に
不思議な世界観でゆったり読めます。 妊娠中だったので壮絶な陣痛の描写は覚悟するためにもいいと思います。 夫が立会したいと言うのでこの本を読んでもらいました。 きつい陣痛だったので読んでおいてもらって良かったです。
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ずぶずぶと没入する
読み続けるうちに、自分がどんどん登場人物と同化して物語にずぶずぶと没入していくのを感じました。 自分にとって、大切な一冊です。
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妊娠前も、妊娠後も
エッセイにも、物語としても捉えられるような不思議な一冊でした。私自身が妊娠前にこの本を知り、衝撃を受け、しばらくしてから妊娠がわかってから改めて購入して読みました。直接的かつファンタジックに描かれている出産シーン、いのちのエネルギーや尊さ、神々しさを感じました。 また子供が成長した頃、読み返したいと思います。
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滅茶苦茶泣きました! (オドロキで)眼がまんまるくなった! 信じられないくらい、切れわたった文章です☆☆☆
だいたいの 【いしい読み】の方々は、私とおなじく 『ぶらんこ乗り』 で好きになったのではなかろうか?? いつもそんな気がしているのですが・・・ おそらく、彼の作品のなかではイチバン、子どもには読みづらいかもしれない、まさに純文学的な小説だと思います。 「これ、芥川賞向きだ!」 ってピンと来ましたが。 キャリア的には、もはやベテランの域、ですからねえ。 とにかく、いしい・しんじ作品が気に入ったならば、間違いなくこの作品もイチオシ!! です☆☆☆☆☆
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出産予定日に出産した、その一日。
予定日に産院に行ったが、あと2、3週かかる、と言われ、画廊へ行き、眼科へ行き、 路地でまつたけを、錦市場ではもを買って、帰宅。 焼きまつたけ、と、はも鍋を食し、風呂上がりに産気づき、産院へ。 P62で産院到着、P116で出産。 途中、胎児の独白のような数頁は、読めなかった。 男性作家が、出産の大変さと痛みを、ひたすら書いた、という印象。 想像力の感性レベルが合わなかった、ようです。