古文書の面白さ (新潮選書)
『古文書の面白さ』は、北小路健による随筆・研究案内。古文書を読む楽しさと、史料の背後にある人間の営みを平明に伝える。
作品情報
古文書の文字の奥に、人の暮らしと歴史の手触りを読む。
新潮選書として刊行。古文書研究の経験をもとに、文字を読む技術だけでなく、史料から人間と時代を立ち上げる面白さを語る。
レビュー要約
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専門的な古文書の世界を、研究者だけでなく一般読者にも開く語り口が評価される。史料を読む行為の楽しさが伝わる一冊である。
書籍情報
- 出版社
- 新潮社
- 発売日
- 1984-11-01
- ページ数
- 269ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784106002762
- ISBN-10
- 4106002760
- 価格
- 129 JPY
- カテゴリ
- 本/歴史・地理/日本史/一般/日本史一般
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レビュー
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抜群に面白い
中山道木曽路11宿を全部歩いてから、藤村の「夜明け前」を読み返してみた。とても面白い。幕末から明治維新にかけての時代背景がどこか現代に通じるものがあるし、主人公の青山半蔵が馬籠本陣と代官屋敷のあった木曽福島の間をよく往復しているが、途中野尻で一泊という距離感などが谷の風景とともに実感としてわかるからである。その延長で北小路健「木曽路文献の旅 『夜明け前』探究」を読み、さらに多くのことを教えられた。そしてこの著者が終戦直後の満州で進駐してきたソ連軍に蔵書1万3千冊をすべて焼かれ、行商帰りに路傍のたたき売りで「夜明け前」に出会ったいきさつなどを知った。 本書は「古文書の面白さ」とタイトルにはあるが、これは大正から昭和の波乱万丈な運命を生き抜いた在野の国文学者のスケールの大きな自伝である。抜群に面白い。ことに満州から奇跡的に引き揚げてくるくだりなど、まるで映画でも見ているかのようだ。満州から木曽路へ至る曲がりくねった長い道程。「源氏物語」から「自由民権運動」、そして「夜明け前」までの文献をめぐる旅と様々な人との出会い。こんな面白い本にはめったにお目にかかれない。二段組ではなく、もっと大きな活字で読みたかった。
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すばらしい書でありました。
藤村作「破戒」(文庫本)の454頁以降40頁にわたり掲載の付・「『破戒』と差別問題」で国文学者である北小路氏のお名前を知った。その内容が実に見事であったため氏について懸命に調べてみたところ、本書に出会うことができた。ネット上においても本著は名著であると言われている方が多いことを知り得た。優れた研究者の著書をあれこれ語る資格も能力も私には無いが、私如きが本著に没頭したことは事実。研究者の神髄とはかようなことであろうと独り合点した次第。藤村と氏の接点も理解した。私の拙い書斎の宝としたい。
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復刊希望
日本エッセイストクラブ賞受賞作ながら、忘れられた名著である。題名のために、古文書入門と勘違いされているのではないか。 これは一人の在野の国文学者の激動の半生史であり、足立巻一の「やちまた」に匹敵する名著である。買わなければ損である。
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学問探求のすばらしい自伝の書
昔読んだ書物。 なぜか急に思い出した。 ほかの人にも読んでほしいと言うほかない。 (書名の「古文書」は「学問」と一般化できる本です)