日本の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
アマノン国往還記

泉鏡花文学賞

アマノン国往還記

倉橋由美子

『アマノン国往還記』は、倉橋由美子による長編小説。人物の選択と時代の圧力を物語の推進力にし、緊張感のある展開のなかで人間の意志と孤独を描いている。

文学人物時代表現

作品情報

『アマノン国往還記』は、倉橋由美子の表現の特色が凝縮された長編小説である。

『アマノン国往還記』は、倉橋由美子による長編小説。人物の選択と時代の圧力を物語の推進力にし、緊張感のある展開のなかで人間の意志と孤独を描いている。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
1986-08-01
ページ数
476ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784106006470
ISBN-10
4106006472
価格
420 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

第15回(1987年) 泉鏡花文学賞受賞

レビュー

  • 問題なし

    予定より早く届きました。 状態も良く満足しております。 ありがとうございました。

  • 発禁本なのか

    もう文庫版は売ってないようです。面白くないからではなくて、右翼からの圧力を受けているのだと思われます。 女だけの国(アマノン国)に一人の男が紛れ込むという、ガリヴァー旅行記風の話ですが、とんでもないことになっています。 天皇制批判という面もあるし、途中まではかなり面白いのですが、やはり、終わり方が、型にはまっているという感じでイマイチでした。概念を前に押し出しすぎたんだろうと思います。

  • 美品

    美品でした。 到着も早かった。

  • 小谷野敦はタダの馬鹿('-`).。oO

    この物語をスミヤキストの模倣としか読み込めない小谷野は国文学者のカンバンを外せ。東大文学部は前々から東大の盲腸だと思っていたがこんな人物を輩出するようではもうおしまいだね( 'Д`)y━・~~

  • 風刺の効いた全体構想が秀逸 !

    絶対神を信奉するモノカミ教国からモノカミ教布教のため、鎖国政策を取る異郷の地「アマノン」に不正入国した宣教師Pの冒険談。作者が言う所の「K-L」型の物語である。当然、キリスト教宣教師による日本での布教活動のパロディだが、「アマノン=女権」の意である点がミソであろう。多分、モノカミは「mono神=唯一神」であろう。 冒頭で、宣教師なのにPの肉欲が強い事が示されたり、不正入国したPを最初に取り調べた刑事が宦官である等、暗示的な出だしである。また、多数の宣教師の中でPだけが狭い水路の中、「アマノン」に辿り着いたと言う設定は、「アマノン=卵子」、「P=精子」の関係を想起させる。伊勢海老の活き造りや首都トキオがいきなり出てくる辺り、作者には舞台が日本である事を隠す意図が無い。Pはヒメコと言う少女のセクレ(秘書兼愛人)を雇うが、彼女から"精子バンク"の事を聞かされる。「アマノン」における正規の人間は、"精子バンク"に登録された精子によって"人工受精"した者だけなのだ。通常の性交は野合として卑しめられる。即ち、舞台は未来で、本作は作者の皮肉を込めた日本の未来予想図なのだ。ダメな日本人男に代って女が君臨し、その女王国で外国人男が布教の名目で性的革命を図る...。また、精子を提供した男の末路は...。産まれて来るのが男の子だと判った場合は...。倉橋氏ならではの冷徹・残酷な発想である。不老不死者や100歳を越えるエンペラ(自称モノカミ人の子孫)の姿を通して老いの問題も語られる。「エピローグ」で明かされる全体構想も秀抜。 宣教師が「アマノン」に伝えたものは宗教ならぬセックスだったと言う倉橋氏一流の諧謔の下、生と性、宗教原理・管理社会の問題を寓話的哄笑談として描いた秀作。倉橋氏が厳しい目を注いでいるのは、男性ではなくむしろ女性と思えるのは男の僻目か。

  • したり顔の解説

    「右翼からの圧力」だとか「風刺の効いた全体構想」だとかちゃんちゃらおかしくって 倉橋由美子は自他ともに認める保守反動だし 右翼から圧力があったり左翼から焚書攻撃されたり忙しいことです 本書に挟まれていたインタビューを読めば分かるはずだけど 彼女が以前から明言しているとおり、風刺したりする意図も義理も暇もない 倉橋由美子の存在そのものが風刺的ということはあるかもしれないけど 「モノカミは『mono神=唯一神』であろう」とか「『アマノン=卵子』、『P=精子』の関係を想起させる」とか 作者自身も解説していることなのにレビューでしたり顔で書き込む人の気が知れない 作者には舞台が日本である事を隠す意図が無いというのも 本作は作者の皮肉を込めた日本の未来予想図なのだ。というのも噴飯もの 倉橋由美子の言うところによる、いわゆる旧人類の読み方ですな

  • 「スミヤキスト」の焼き直し。

    泉鏡花賞をとったからといって名作というわけではないのだ。筒井康隆も刊行当時読んで、SFだから擁護しなければならない、と言っている。つまり大したことはないってこと。ファンタジーやSFの領域で勝負したら問題外とも言うべき作であろう。

  • 怖ろしのお伽噺

    妙に明るく、綿菓子のように甘い、女だけの国アマノンに、単身、自前のダンビラ振りかざして斬り込むのは、未来のカザノヴァか光源氏かヴァルモンかのように美しい宣教師P。 非常にあざとく、狙ったような泥臭いパロディの中に、キラ星のようにゾーっとするようなフレーズと展開が散りばめられて、倉橋由美子の端正な文章と、王朝文化風の極めてゴージャスな美意識がなければ、間違いなく「家畜人ヤプー」化していただろうなあと思う。 久々に「あ、わたし今、ヤバイもの読んでるかも・・・」と、なんだか怖くなった。

関連する文学賞