作品情報
スティル・ライフは、池澤夏樹の表現の核を伝える一作である。
都会で働く若者の視線を通して、科学、宇宙、孤独、友情が透明な文体で結び合わされる中編小説。静物画のような題名の通り、目の前の事物を見つめることが世界の広がりへつながっていく。
書籍情報
- 出版社
- 中央公論新社
- 発売日
- 1988-03-01
- ページ数
- 187ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784120016523
- ISBN-10
- 4120016528
- 価格
- 187 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
第98回(昭和62年度下半期) 芥川賞受賞
レビュー
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感じる小説
読んで筋を追うのではなく、文章を読みながら後追い的に染み込んでくる「感じ」を楽しんだ。自分の心に一つの層を作ってくれたイメージだ。
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うっすらとした犯罪のスリルが「読ませる」初期作品
(注:以下、ネタバレを含みます。) 30年以上前にハードカバーで読んだこの一冊。バーの中でチェレンコフ光について会話するシーンだけが記憶に残っていて、肝心のお話自体は忘却していた表題作がお目当てで今回再読した。初読以降の30年の間にニュートリノの観測研究をやってる方と知り合いになり、バーで提供される飲料水を使ってチェレンコフ光を肉眼で見ることなどあり得ないことを知ってしまった僕としては、かつて表題作に抱いたロマンが少し白けてしまって残念である。 その代わりに別の読みどころも発見したのだが、本書所収の初期2作品には共通してうっすらと犯罪が描かれていること、そして、そのスリル感が捉えどころのないフワフワとした作品を読者に読み進めさせる仕掛けとなっていることに気がついた。本作以降もこの作家の小説は結構読んでいるのだが、こういう設計の作品は他にないかもしれない。(全作品を読んでいないので確信はない。すいません。)
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幻想的な話
芸術的に、そして哲学的に意味づけられた美しいストーリーです 池澤夏樹らしいお話しです
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詩的な静物画
気負ってないのに シンプルで 美しく 客観する という 視点が 彼らしい
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綺麗な中古本でした。
以前持っていた『スティル・ライフ』が行方不明になっていました。池澤夏樹の初期代表作ですから再読書しようと思って購入しました。速やかに配送して頂き、本も綺麗な状態でした。早速の再読を楽しみました。
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例えばそれは星
例えば一人で生きていけるのなら、何も怖いことはないはずなのだ。 けれど一人になれない。だからまずいお酒をあおらなくちゃならないし、気を使っておもしろくもない冗談を笑い、「世界で一番不幸だ」と嘆かなくてはならない。 そういうときにはアスピリンが必要なのだ。ことばのアスピリン。本物の薬ではなく、しみこんでくる何か。例えばそれがたまたま、この本だったというだけなのかもしれないけれど。それでもそれは、わたしというグラスに降ってきたチェレンコフ光なのだ。
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考え方に共感
一歩引いて考えたり、物事を観れる佐々井がとても羨ましく感じました
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人生について
あまりこの種の小説は読んだことはなかったが、自分の知らない世界をみることができた。そこまで人生急がなくてもいいのかもしれない。心に残る一冊でした。