作品情報
総力戦の時代、経済学はいかに戦争と社会の要請に巻き込まれたのか。
中央公論新社から2010年に中公叢書として刊行され、第32回石橋湛山賞を受賞。河上肇から秋丸機関、経済新体制、思想戦、近代経済学の誕生までをたどり、戦時下日本の経済学と社会の関係を検証する。
レビュー要約
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人物伝にとどまらず、経済学が社会の要請の中でどのような形を取ったかを考える視点が評価されている。戦時体制を思想史から読むための手がかりが多い。
書籍情報
- 出版社
- 中央公論新社
- 発売日
- 2010-06-01
- ページ数
- 244ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784120041341
- ISBN-10
- 4120041344
- 価格
- 2310 JPY
- カテゴリ
- 本/ビジネス・経済
Amazon.co.jp: 戦時下の経済学者 (中公叢書) : 牧野 邦昭: 本
レビュー
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秋丸機関の重要な考察
25ページの陸軍秋丸機関「陸軍省主計課別班」結成以下58ページまで秋丸機関についての考察がなされている。大変興味深かった。秋丸機関の仔細については、HP「えびの便り」=秋丸機関の全貌を参照してください。
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はたしてこれだけの説明で十分か?
経済学の社会史というところは、書き手自身も認めているが、どうも戦時下のとらえ方が問題であろう。政治的、軍事的な側面があまりに足りないではないかと 思われる。戦時下を体験した人から聞くと、どうも本だけを頼りに論拠を構築するところが目立ち、体験者の話とかなり乖離が大きい。 戦後の混乱期に経済学を勉強した世代の人は、この本には、嘘ばかり書いてあり、本当のところがだいぶ抜け落ちている、とも言われた。 皇道経済学のどれほどの影響、どれほど支配されたかをもう少し書くべきであろう。当時の近代経済学は、少数で安井、古屋先生が研究していて、それが、どのようになるかは、池尾愛子先生の本のほうがよくわかる。 やはり、戦時下のことは本だけではわからん、という良い見本である。 戦時中に旧制高校、大学生活をしたものはよくわかると思う。
関連する文学賞
- 石橋湛山賞 第32回(2011年) ・受賞