天国は待つことができる (ハヤカワ・ミステリワールド)
通勤中のサラリーマンが山手線で死に、死後の世界で足止めされる奇想のミステリ。自分の死が現世で認識されるまで先へ進めないという設定から、都市の日常と孤独を皮肉に描く。
ミステリ死後の世界都市生活孤独
作品情報
死んだことに誰も気づかない都市で、天国の門だけが待たされている。
『天国は待つことができる』は、早川書房のハヤカワ・ミステリワールドから刊行された小熊文彦の受賞作。死後の手続きという幻想的な仕掛けを使い、都市の匿名性と人に気づかれない不安をミステリとして組み立てる。
レビュー要約
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奇抜な設定と軽妙な語りを評価する声がある一方、結末の解釈には戸惑いも見られる。日常のなかの死をユーモラスに扱う点が印象に残る。
書籍情報
- 出版社
- 早川書房
- 発売日
- 1992-11-01
- ページ数
- 222ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784152035431
- ISBN-10
- 4152035439
- カテゴリ
- 本/文学・評論
Amazon.co.jp: 天国は待つことができる (ハヤカワ・ミステリワールド) : 小熊 文彦: 本
レビュー
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タイトルの短編がよいね。
死んだ人間の魂が、天国(天国・地獄の天国ではなく、あの世という意味)へ向かうための門があって、その門を管理する組織があり、監督官とかシステム技術主任とかが居る。かなり突飛な設定です。監督官は、とにかくスムーズに、トラブルなく魂が通過することを期待しているのだが、どうにもトラブルを起こす魂が出てくる。その魂とのかけ合いを通じて、主として日本の妙な社会生活を痛快にあぶりだす。タイトルになっている最初の短編が傑作。楽しい小説です。妙に人生を考えさせられるが悪い気分ではない。おもしろい小説です。時間があるときにでも読まれてみるのもよいかと思います。
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