羊式型人間模擬機
男性だけが死の間際に「御羊」へと変身する一族に仕えるアンドロイドの「わたくし」は、御羊の肉を解体し血族に食べさせることを生業としている。ある朝、当代の大旦那様が御羊になったことを発見した「わたくし」は、儀式の準備を粛々と進めるが、一族の者たちはそれぞれ複雑な思いを抱えていた。生と死、服従と反抗、そして愛を問う異色の幻想SF。
作品情報
「きょうのあさ、だから今朝、大旦那様が御羊におなりになった」
第12回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作。早川書房より2025年1月22日刊行。地の文が尊敬語で綴られる異例のスタイルで、11歳の身体のまま永遠に存在するアンドロイドが語り手を務める。一族の男性が御羊へと変身するという幻想的な設定を軸に、愛と喪失、人間と機械の存在意義を問う176ページの中編SF作品。
レビュー要約
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独特の文体と幻想的な世界観を称賛する声がある一方、難解な文体に戸惑う読者も多く、賛否が大きく分かれる作品との評価が多い。
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書店員からは「耽読するとはこのこと。物語の雰囲気、世界観、登場人物たちの言葉のひとつひとつに浸れました」「なんて恐ろしく奇妙であたたかな物語だろう」など高い評価の声がある。
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WEB本の雑誌で批評家・牧眞司が「はっきりと幻想小説である」と指摘し、生と死、服従と反抗、そして愛の物語として総括。選考委員の小川一水は「今回もっともオリジナリティに富んだ一本」と評価した。
書籍情報
- 出版社
- 早川書房
- 発売日
- 2025-01-22
- ページ数
- 176ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13.6 x 1.8 x 19.4 cm
- ISBN-13
- 9784152103949
- ISBN-10
- 4152103949
- 価格
- 1760 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品
第12回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作 男性が死の間際に「御羊」に変身する一族に仕える「わたくし」は、その肉を捌き血族に食べさせることを生業としている。ついに大旦那が御羊になったある日、「わたくし」は儀式の準備を進めるが、一族の者たちは「御羊」に対して複雑な思いを抱いていた。かれらはなぜ、何代にもわたり血族の肉を食みつづけるのか。人間は/機械は、何のために存在するのか――第12回ハヤカワSFコンテスト大賞を受賞した異色の幻想SF。 【帯コメントより】 ●神林長平(作家) いつ死んでもおかしくない年齢になった評者のぼくは、この作品から生きる力をもらった気分になった。 ●一穂ミチ(作家) 貪り読み、気づけば涙を流していた。圧倒的な愛、呪縛、愛。好きすぎました。
犬怪寅日子(いぬかい・とらひこ) 神奈川県小田原市出身。コミック『ガールズ・アット・ジ・エッジ』原作担当。本作で第12回ハヤカワSFコンテスト大賞を受賞し、デビュー。
レビュー
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人間的な存在
読後暫くは、数日は、「私」の言葉遣いや行動時の視点、感じとる物事の特徴に影響を受けている自分に気づきます。朝の光、に、朝目覚めて間もない言葉が選択され、そこに少しの混雑がある少しだけ。そんなところに自分自身の思考を重ねて記録、記憶を思い起こしてしまったりするのでした。という、ゆう、U、YOU、ゆーの語るとある一家一族の心と体と人間の物語りは不思議な引力でそれぞれの方々を魅力的に、書かれた以上に思い描かせてくれる、読者に。あまり万人向けではないかも知れませんが私、自分はこの人の書く別の物、別の物語も読んでみたいと思えとても気に入り好ましい一作でした。 って感じに感化されてしまうのでした。
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熱量がすごい。
召使いアンドロイドの仕える一族への愛情を独特の文体で書き切り読ませてしまう。SFを期待して手に取ったが不思議な読書体験をしてしまった。
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人生で一番好きな本になった
私には大変刺さった。今まで読んできた本の中で一番好きかもしれない。 読みにくいとの意見があるが、海外古典文学と比べればスイスイ行ける。特に中盤以降、歴代の先祖との記憶(記録)あたりからは続きが気になり一気に読んだ。 アンドロイドの記録に登場する先祖たちはなんて愛しい人間たちなんだろう。情景描写も優れていて、自然の生き物たちの様子がよく分かった。特に最後の場面は映画を見ているようだった。 偏見だが、小川洋子さんや梨木香歩さんが好きな人には刺さりそうだ。
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難解
読者がアホなので日本語なのに何書いてあるかわからんかった。
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世界に浸かれば心地良い
アンビエントミュージックのように、この物語の中に身を委ねていれば心地良い、ホンワリとした世界。 登場人物の特徴が掴みづらいのが、ちょっと気になりましたが。 ある書店でマンガコーナーに置いてあったので、表紙だけ見て購入。コミックだと思っていたので小説。面倒だなぁと思ったけど、こんな出会いも良いかも、、