作品情報
姉の妊娠を記録する日々は、静かな違和感と秘められた衝動を映し出します。
『妊娠カレンダー』は小川洋子の芥川賞受賞作です。姉の妊娠を知った妹が抱く感情を、清潔で冷たい文体によって描き、生の根源や母性のイメージを揺さぶる作品として読まれています。
書籍情報
- 出版社
- 文藝春秋
- 発売日
- 1991-02-01
- ページ数
- 189ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784163124209
- ISBN-10
- 4163124209
- 価格
- 1068 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
姉が妊娠した……やがて妹はめまいのするような悪意の中へすべりこんで行く。現実のゆらぎをきらめく言葉で定着した芥川賞受賞作
レビュー
-
これぞ小説。非常におもしろい
シンプルにおもしろい。全体として不思議な雰囲気のお話であるが、最初から最後まですっと引き込まれる。これぞ小説という感覚を抱いた。
-
この本にある三作を読んで好きになりました
おったまげ、新感覚。 流石、芥川賞。 文章と言うものの力を感じる。 肌触り感が不気味で、気持ち悪く、オロオロして、よかったです。 久々に余韻が残る短編を読みました。
-
すみません、代理購入で直送なもので…
帰省先の母がご所望だったもので、帰省先に直送なんですよ。母は面白かったと言ってましたが…
-
綺麗な状態でした。
とても綺麗な状態で届きました。 これから読むのが楽しみです。
-
素晴らしい
文体、描写、展開、どれも読者の心を振るわせます。数ページ進むごとに、感慨にふけました。味わう小説です。
-
不思議な作品でした
芥川賞受賞作ですね 不思議な短編集でした 行方不明者続出の学生寮 寮長さんの部屋の天井のシミが大きくなって 粘着質の液体が滲み出てくる… だけど、血や死体の体液なんかじゃない… 楽しみました
-
箸休め
なんて気持ちで読みはじめたら、どっぷりはまって一気に最後まで読んでしまった。
-
著者あとがきまで含めて読みたい作品
短編3本。 「妊娠カレンダー」妊娠した姉の様子を同居している妹が綴る。そこにいなかった生きものがいつのまにか身体の中に生じて否応なしに育っていくことの違和感、それまでの人間関係の中に新しい存在が生まれることの不思議、そういうものを感じた。 「ドミトリイ」雨の描写がとてもすてき。そして、身体の描写がとてもフェティッシュでどきどきする。 「夕暮れの給食室と雨のプール」給食室なつかしい。 小川洋子さんの作品を読むと、雰囲気に引き込まれるけれどその気持ちをなんと言葉で表現したらいいのかわからなくなることが多い。言葉を尽くしても仕方ないんじゃないかと思ってしまう。今回読んだ文庫版あとがきにあった小川さんの言葉がしっくりきたので書き写しておく。 「だから『妊娠カレンダー』は自分の経験を書いた作品か?と質問されるたび、ガックリする。わたしの妊娠体験なんて、スーパーで買ってきた新鮮な玉ねぎそのもので、何の書かれるべき要素も含んでいない。その玉ねぎが床下収納庫で人知れず猫の死骸になってゆくところに、初めて小説の真実が存在してくると、私は思う。」